子どものころはよくゲームで遊んだ皆さんも、大人になってからはなかなか手が出せなくなった......という人が多いのではないでしょうか。

すっかりゲームから離れてしまった人も、久々にプレイしてみると、何かしら学びがあるかもしれません。特にRPGは主人公たちに感情移入しながら物語を進めていき、他人の人生を疑似体験できる作品が多いので、オススメです。

今回は、思わず結婚や恋愛を意識してしまうRPGを7つ紹介します。「最近、恋愛イベントにご無沙汰すぎて、まったく感覚がわからなくなっちゃったなあ」と落ち込んでいる皆さん、まずはゲームからリハビリしてみてはいかがでしょうか！（そこから抜け出せなくなる可能性もありますが！）

オススメその１：『ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁』（スクウェア・エニックス）

ストーリー概要

"主人公は、父・パパスとともに世界中を旅する少年。
少年は数々の冒険を経て、やがて成年へと成長し、父の意思を継いで"天空の勇者"を探す旅へ
主人公が歩むこととなる"波乱万丈の人生"とは..."

引用元：
http://www.jp.square-enix.com/dqsp/dq5/

作品のポイント

ニンテンドーDSやスマートフォンなど携帯端末にも移植されている作品ですが、最初に発売されたのは、1992年のスーパーファミコン版。アラサー世代の人にとって、懐かしい作品なのではないでしょうか。

主人公の人生を描いた壮大な物語のなかで、一番印象的なのは中盤の結婚イベント。花嫁に選ぶのは、幼ななじみのビアンカか、資産家の娘・フローラか（ニンテンドーDS版以降では第3の花嫁候補・デボラも選べます）。子どもながらに結婚＝人生における大きな決断というイメージがついた作品です。

3人のうち誰かを選ぶかという論争はたびたび起こりますが、ストーリーの序盤で一緒に冒険するということもあり、ビアンカを選ぶ人が多数派だと思います。ビアンカを選んだ場合、フローラはアンディという別の男性と結婚する一方、フローラを選んだ場合は、ビアンカが独身を貫くことも選択の後押しになっているかもしれません。

また、フローラ派の人は「ベホイミが使えるから」「イオナズンを覚えるから」「『みずのはごろも』が手に入るから」といった理由で結婚したと言うと、人格を疑われるので発言には気をつけましょう。

ちなみにデボラは戦闘能力に長けており、攻撃面で有利になりますが、「まぬけ面」「クズな男は嫌い」と主人公にも攻撃的な発言が目立ちます。一部マニアな人にはたまらないのかもしれません......。

大人になった今、あらためてプレイしてみると、違う選択肢を選ぶかもしれません。結婚相手に何を求めるかがわかるイベントなので、ぜひ試してみましょう。

オススメその2：『ファイナルファンタジーⅦ』（スクウェア・エニックス）

ストーリー概要

"星の生命エネルギー魔晄を独占する企業「神羅カンパニー」は世界の覇権をにぎっていた。
大都市ミッドガルでは、神羅に対抗する反体制組織アバランチによる反抗活動が激化していく。
神羅カンパニーの元ソルジャークラウドは、傭兵としてアバランチに手を貸していた。
それが、自分の失われた過去と向き合い、更には星の未来をかけた戦いへと巻き込まれていくと知らずに..."

引用元：
http://www.jp.square-enix.com/ff7sp/

作品のポイント

2015年6月、プレイステーション4用ソフトとして、ファン待望のリメイクが発表された「ファイナルファンタジーⅦ」。1997年発売のプレイステーション版では、当時の最先端技術である3Dグラフィックや濃厚な物語が評価され、シリーズ中で最も根強い人気を誇る作品です。

今までのシリーズとは違い、グラフィックが2Dから3Dになったことで、キャラクターがより魅力的になりました。主人公クラウドの幼なじみ・ティファ、不思議な能力を持ち、物語上重要な役割を持つエアリス、最初は敵対するも、後に仲間として共闘するユフィなど、どの女性キャラクターが1番好きなのか意見が分かれることもしばしば......。

このゲームの恋愛的なクライマックスは、テーマパーク「ゴールドソーサー」を舞台にしたデートイベントだと思います。それまでの主人公の行動によって上記の女性キャラクターの好感度が変わり、それにより、デート相手が決まります。

このイベントはデート相手となるキャラクターが、主人公をどのように思っているのか分かる貴重なイベントです。エアリスは主人公と出会った当初、主人公をある人物と重ねていたことを告白しながら、今は主人公のことを思っていることが分かります。ティファからは、幼なじみから恋人になることの難しさを伝えられ、ユフィとのデートでは大胆なキスシーンを見ることができます。

それぞれドキッとする展開で、すべてのキャラクターとデートするためにゲームを何周もした人もいるのではないでしょうか。なかなか条件が難しいのですが、好感度によっては男キャラクターともデートできてしまう点はこの作品のお茶目なところかもしれません。結婚なんかまだまだ考えてないけど、とりあえずデート！ デートがしたい！ と思った人はまずはこちらの作品にどっぷり浸かってみるのがよいかと思います。

オススメその3：『テイルズ　オブ シンフォニア』（バンダイナムコエンターテインメント）

ストーリー概要

"幼くして父母を亡くし、ドワーフの養父に育てられたロイドは、死滅の危機に瀕した世界を、豊かで平和にするために幼なじみのコレットやジーニアスと共に旅立つ。
コレットは世界再生のかぎを握るとされる'マナの血族'の末裔なのだ。
彼女が'天使'に転生すればこの世界は救われる...。
そう信じて幾多の難関に挑むロイドたち。
しかし、徐々に明かされるこの世界の真の成り立ちにロイドは疑問を持ち始める"

引用元：
http://bandainamcoent.co.jp/cs/list/talesofsymphonia_ps2/story/

作品のポイント

対戦格闘技ゲームのようなアクション要素の強い戦闘システムや、アーティストを起用したオープニングムービー、声優によるキャラクターボイスなどをシリーズの初期から採用することで、ほかRPGとは一線を画したテイルズシリーズ。「シンフォニア」はナンバリングタイトルとして5作目で、初めて3Dグラフィックになったことでも話題になりました。

ゲーム内では、各キャラクターとの「好感度」が設定されており、主人公の行動によって変動します。好感度を上げることで手に入るアイテムなどが変わるのですが、重要なのは特定のキャラクターとのイベントが発生する点。

イベントでは、各キャラクターの隠された背景がわかります。作品全体のトーンが暗いので、明かされる真相も重たい話が多いのですが、好きな相手のことをより知りたいと思う気持ちは現実の恋愛にも通じるものがあるのではないでしょうか。

ちなみに好感度の変動は男女どちらのキャラクターにも起こります。主人公は基本的に明るくポジティブな性格で無自覚ながらも、周りのキャラクターを魅了していきます。その様子は一部ファンから「攻略王ロイド（ロイドは主人公の名前）」と言われるほど。八方美人になるか特定のキャラクターのみの好感度を上げるかは、プレイヤーの恋愛観を反映するかもしれません。

オススメその4：『グローランサーIV』（アトラス）

ストーリー概要

"はるか2000年前、人類は魔法と科学によって、高度な文明を築いていた。
しかし、強大な力を持つ、天使との戦いによって、人類は滅亡寸前まで追い込まれてしまう。
そして現在。
人類は滅亡の危機から復興し、新たなる文明を築いていた。
しかし、2000年前の"天使"との戦いで失われた物は多く、古代文明の魔法や科学の技術は、おとぎ話の世界のものとなってしまっていた。
そして天使も"人類を滅ぼす存在"として伝承の中に残るだけとなった。
そんな世界の中にある大陸の1つ、ノイエヴァール。
この地の南方に位置するランプラスト島に外大陸からの侵略から島を守るために雇われたアルテン・シュヴァルト傭兵団。
だが、突如現れた天使に襲撃を受け、戦場から逃げ出すこととなる。
そして、大陸へ引き返した日の夜、天使の出現を確認した団長のディクセンは、団員の一人であるクレヴァニールに衝撃的な事実を告げる。
「おまえこそが"天使を止めるためのカギ"だ」と。
そこから物語は大きく動き出すことになる"

引用元：
http://gl4ol.atlusnet.jp/

作品のポイント

「ノンストップドラマチックRPG」と銘打たれた独自のゲームシステムが特徴的な「グローランサー」シリーズ。一般的なRPGによく見られるターン制の戦闘ではなく、味方メンバー全員に指示を出すことで、リアルタイムにキャラクターが行動する方式が採用されています。

仲間になるキャラクターには、それぞれ好感度が設定されており、それによってエンディングが変わります。メインヒロイン的存在のフレーネからは「最愛の人...なんですから...」、お嬢様キャラのイライザからは「大好きな、愛しの旦那様！」、ボクっ娘のトリシアからは「これからもボクの所に、1番に帰ってきてね」などなど、赤面しそうなセリフのオンパレードなので、なるべくなら1人の時にプレイしたいところ。

悲しいバッドエンドになってしまうこともあるだけに、お気に入りのキャラクターとの甘い恋愛描写を見れたときには、「苦労してプレイして良かった」と報われるのではないでしょうか。また、意図したキャラクターとのエンディングを見るために、何周もプレイしたくなるのは、このシリーズの「あるある」なのかもしれません。

こんなにかわいいキャラクターと恋愛関係になれるなんて、二次元最高！　......なんて思ってしまうと、恋愛から離れてしまう気がしますが、ゲームのキャラクターに対する情熱を現実でもぶつければ、恋愛が成就できるかも!?

オススメその5：『スターオーシャン2　セカンドエヴォリューション』（スクウェア・エニックス）

ストーリー概要

"惑星「エクスペル」を襲う謎の現象。
突如現れた災いをおよぼす「ソーサリーグローブ」とはいったい...？
主人公「クロード」と「レナ」は何故出会ったのか？
そして二人の運命は？
宇宙を舞台にした壮大なドラマが今始まる"

引用元：
http://www.jp.square-enix.com/archive/so2_psonebooks/

作品のポイント
2016年には最新作の発売が予定している人気シリーズ。今作「スターオーシャン2　セカンドエヴォリューション」もプレイステーション4、PS VITA用に配信が決まっています。宇宙を舞台とした、SF的な世界観が特徴的です。

冒険中に町へ訪れると、各キャラクターが自由行動を始めます。プレイヤーは、各キャラクターに話しかけたり、行動をのぞき見たり、イベントを発生させることで、感情度（同性なら友情度、異性なら愛情度）が変動。

こちらのゲームでは、各キャラクターの感情度により、最終決戦前の告白イベントが変わります。当時は感情移入して見ていた場面も、ヒロイン・レナとのイベントでは「この戦いが終わったら、聞いてほしいことがある」と死亡フラグにしか聞こえないセリフや、ほかに恋人がいるキャラクターを呼び出してプロポーズしてしまうなど、あらためて見るとツッコミどころが......。

また、告白イベント同様に感情度でエンディングの種類が変わるマルチエンディングを採用しています。しかしながら、その種類の多さを考えると、すべてを見るにはかなりの根気が必要。

さまざまなキャラクターとの恋愛描写は、ほかのRPGにもありますが、このシリーズは宇宙を舞台にしているだけあって、異星人間での恋愛も起こりえます。遠距離恋愛に悩んでいる人も、このゲームの登場人物と比べれば、まだまだと思えるかもしれませんよ。

オススメその6：『ルーンファクトリー4』（マーベラス）

ストーリー概要

"ある月夜の晩、空から主人公が落ちてくるところから物語は幕を開ける。
主人公は運よく竜の上に落下。無事だったものの、記憶を失っていた。
名前以外、何も思い出せない主人公は、竜の計らいで城で生活する事になり、かりそめの王子（姫）として、国を発展させ、悩み事を解決し、作物を作りながら日常生活を送る。
あるとき、森へと冒険に出た主人公は巨大なモンスターに襲われる。
そのモンスターを倒すと、そこには何故か女の子が倒れていた。
なぜモンスターが人になったのか？
次々と起きる不可解な事件の真相は？
主人公は仲間たちと冒険や日常を繰り返すうち、自身の記憶に隠された秘密に近づいて行く..."

引用元：
https://www.marv.jp/special/game/3ds/runefactory4/about/story.html

作品のポイント

牧場運営シミュレーションの「牧場物語」シリーズから派生した「ルーンファクトリー」シリーズ。ダンジョン探索やモンスターとの戦いなどRPG的な要素を追加しつつ、日付の概念や畑での作物の収穫といったシミュレーション部分が残っている点も特徴的です。

ほかのRPGが恋愛要素をストーリーと結びつけているのに対し、「ルーンファクトリー」では、町の住人の好感度をあげていき、告白に成功すれば恋人になれるという自由度が高いシステム。主人公が告白をすると、エルフ（妖精）のマーガレットは異種族間の恋愛に戸惑ったり、ぼんやりとした性格のクローリカには自分が恋人で後悔しないかと聞き直されたりと、それぞれのキャラクターの反応が見られます。恋愛が成就するのか、振られてしまうのか告白前のドキドキ感も味わえますよ。

晴れて恋人になった際には、「さん付け」「ちゃん付け」「ダーリン」「ハニー」などといった選択肢から互いの呼び名を決めたり、デートに誘ったり、イチャイチャ（？）したりと、恋愛描写が多いところが楽しい作品。

恋人関係を発展させると結婚ができ、さらには2人の間に子どもが生まれます。成長した子どもの姿を見たり、会話をしたりするのも楽しみのひとつですが、一緒に冒険に出ることも可能です。家族とともに困難を乗り越えることを学べると言うと大げさですが、家族と過ごす楽しさは味わえるかもしれません。

オススメその7：『ファイナルファンタジーX』（スクウェア・エニックス）

ストーリー概要

"大都市ザナルカンドでブリッツボールの選手として活躍していたティーダは、ある夜、街を襲う巨大な魔物「シン」に運ばれ、見知らぬ地へと辿り着く。
そこは「シン」が死と破壊をまき散らす、スピラという世界だった。
彼はそこで召喚士になったばかりの少女ユウナと出会う。
「シン」を倒せる唯一の存在である召喚士は、スピラの人々の希望の光。
ユウナもまたその期待を一身に背負い、「シン」を倒すための旅に出ようとしていた。
スピラのことを何も知らぬまま、もとの世界に変える方法を探すため、聖地ザナルカンドを目指す旅に同行するティーダ。
そこではいくつもの切ない真実が、彼を待ち受けていた──"

引用元：
http://www.jp.square-enix.com/ffx_x-2HD/#story

作品のポイント
シリーズで初めてプレイステーション2用ソフトとして販売され、さらなるグラフィックの向上が話題となった作品。上記で紹介した「ファイナルファンタジー Ⅶ」が、複数のキャラクターに対して恋愛的発展を匂わせていた一方、同作品ではそのような関係性を、主人公・ティーダとヒロイン・ユウナの2人に絞っています。

ファイナルファンタジーシリーズでカップルといえば、この2人をあげる人も多いのではないでしょうか。当時放映されていたCMで「世界一ピュアなキス」というキャッチコピーと共に、2人が水中でキスをする場面を覚えている人もいるかと思います。

自分の命と引き換えに世界を救うという使命を持った少女と出会い、共に冒険をして、苦難を乗り越えることで信頼関係を築くなど、プレイしながら「こんな恋愛をしたかった」と思う人は多いはず。

今回紹介したどの作品よりも恋愛要素は強く、当初から両思いの2人を見ていると、うらやましく思ってしまいます。恋人がいない人がプレイすると、思わず苦しく感じてしまうシーンもありますが、それをバネにして奮起できるのではないでしょうか。

少々ネタバレして言ってしまうと、この2人のカップルはとある悲恋的な結末を迎えることになります。恋人がいる人もいない人も、どちらの心にも刺さる内容ですので、ぜひラストまでプレイしてみてください。

最新の家庭用ゲーム機やスマートフォンでプレイ可能！

今回は、懐かしいものから比較的最近発売された作品まで紹介しましたが、すべて家庭用ゲーム機の最新機種や現役機、スマートフォンでプレイ可能です。興味を持ったゲームはぜひプレイしてみてください！

結婚や恋愛に関わらず人生はリセットがききません。一方、ゲームはリセットが可能です。人生のやり直しはなかなかできない分、何度もやり直して、自分の納得いくエンディングを迎えられるところがゲームの良さだと思います。

「ゲームなんかしていないで、リアルの恋愛をしよう」というのもごもっともな意見ですが、たまには息抜きと思って、ゲームで結婚や恋愛について考えてみるのはいかがでしょうか。

■ゲームでリハビリしたら、リアルの恋愛・結婚はいかが？

■あわせて読みたい記事