240825_076_fin.jpg" alt="">

子どもの頃にあこがれた式場が、今では人生に欠かせない存在に。

2013年に八芳園で結婚式を挙げた、K.K.さん(以下、Kさん)と妻のY.K.さん(以下、Yさん)。その後も毎年“思い出の場所”を訪れており、結婚10周年でKさんの頭に浮かんだのも「ここで家族の思い出になることをしたい」でした。そのサプライズとは……? 元気いっぱいのお嬢さんと息子さんとともに笑顔あふれるインタビューをお届けします。

目次
  1. 1:子どもの頃からあこがれていた会場。家族やゲストをもてなす力も決め手に
  2. 2:スタッフとともに実行したサプライズで、感謝の気持ちを再確認
  3. 3:ひとりで悩んでいたこともふたりなら大丈夫。思い出は初めての家族旅行
  4. 4:“結婚式”を通して初めて知った想いは、今も心の中に刻まれて
  5. COUPLE’s Data

1:子どもの頃からあこがれていた会場。家族やゲストをもてなす力も決め手に

他の式場も見学したものの、実は初めから「八芳園で結婚式をしたい」と思っていたというYさん。「7歳の時に大好きな叔母がこちらで結婚式を行って。子ども心に綺麗だなと感動して、料理も全部覚えているくらいです」。そんなあこがれを胸に訪れた見学会でも、スタッフの心地よい対応に“ひと目惚れ”。「やっぱりここだ! という気持ちになりました」とYさんは話す。Kさんも、求めていたのは「ゲストをもてなす力と、将来もずっと残るに違いない伝統」を兼ね備えた会場。ふたりの条件がピッタリと重なって、念願通りに八芳園で式を挙げることが決まった。
式の内容も互いの希望を盛り込んだ。Yさんは「今どきこんなことやらないかな……と思いつつ、ドライアイスが流れるなか3段式のケーキに入刀する、芸能人のような演出にしたい」とスタッフに相談。「もちろん出来ますよ!」との答えに夢が1つかなった気持ちになったそう。さらに、和装は他界した祖父母が贈ってくれた振袖を着たいと相談すると、「では、その上に色打掛を着ましょう」という提案が。“ひと目惚れ”した直感は間違っていなかったと身に染みたそうだ。
一方のKさんも、ゲストに喜んでもらいたいと料理の内容はもちろん、ローストビーフやアイスクリームを使った料理演出など、“こうしたい”をいくつも取り入れた。「お色直しの時に女手ひとつで育ててくれた母を僕がエスコートして退場するなど、家族への感謝の気持ちも表すことができました」と満足そうなKさん。漠然とした希望でもスタッフが一緒に考えてくれたのが安心できたと、口を揃えて語ってくれた。

2:スタッフとともに実行したサプライズで、感謝の気持ちを再確認

結婚10周年.jpg
そうして大切な“思い出の場所”となった八芳園に、その後も毎年訪れているおふたり。結婚記念日には食事をして記念写真を撮っているほか、お子さんのお宮参りや入学式、ご両親の還暦祝いも八芳園で。すっかり結婚生活に欠かせない心の拠り所になっているのは理由がある。「七五三の時も八芳園で撮影しようとしたら、スタッフさんが『その神社でしたら、こちらまで戻ると時間がなくなってしまうかもしれません。撮影は別のところがいいのでは』とアドバイスをしてくれたんです」と話すYさん。仕事の枠を超えて自分たちのためにと提案してくれたホスピタリティに、改めて感激したんだそう。
また結婚10周年のアニバーサリーでは、KさんがYさんへのサプライズをしたいとスタッフに相談。「どんな気持ちを奥様に伝えたいですか?」と聞かれて、「平均よりかなり長い時間の陣痛に耐えて子ども2人を産んでくれたことや、自分が転職する時に反対もせず応援をしてくれたことが本当にありがたかった」という気持ちを再認識できたという。当日はオリジナルのサービス「ウエディングメニュー」(結婚式当日の料理を再現した食事)に加え、Kさんがスタッフと作った映像をサプライズで披露。さらにメッセージと花束を渡してくれたKさんに、Yさんは嬉しさのあまり涙がこぼれたという。「アニバーサリーフォト」(江戸時代から続く日本庭園で撮影する記念写真)でよく訪れているお子さんたちも、そんな両親の姿を見ていっそう忘れられない場所になった様子。「これからも大切な思い出を重ねて、家族にとってさらにかけがえのない場所になっていくと思います。1年に1度は必ず八芳園に帰ってきたいですね」というKさんだ。

3:ひとりで悩んでいたこともふたりなら大丈夫。思い出は初めての家族旅行

240825_021_fin.jpg
元は同じ職場で働いており、互いをよく知っていたため、付き合ってから結婚式まで1年という早さだったKさんとYさん。すぐにお子さんも生まれ、Yさんのご両親が近くに住んでいることから、旅行などもYさんのお父様の車で出かけることが多かったという。ところが上のお嬢さんが小学校に上がる頃、ふと「夫婦だけで旅行したことがなかったな」と気づいたYさん。Kさんに話すと早速、学生時代に頓挫していた運転免許を取ってくれ、夫婦とお嬢さんだけの初めての旅行が実現!「ちょうど夜に星座を見るツアーというのを見かけて、行ってみたいなと思っていたので」とさりげなく言うKさんだが、「純粋に行きたいところに行く旅行が初めてで、彼が全部プランニングしてくれたのも嬉しかった。すごく印象に残っています」とYさんは頼もしげにKさんを見る。
「実は彼と同じ部署になった時、第一印象は最悪だったんですよ(笑)」と明かすYさん。「怖い人かなって思っていたんですが、間違っていることは誰に対しても間違っていると言うし、ヘンに媚びないけれど仕事はちゃんとする人だというのが段々と分かってきて。すごく優しいのもポイントでした」。Kさんも少し照れながら「仕事で僕がこうしたいなと思っていると、いつの間にか彼女がその先をやってくれていることに気づいて。こういう人と結婚したら上手くいきそうだなと思ったんです」と返す。「ひとりだったら困っていたことも、彼となら悩まずに済むようになりました。付き合い初めに父が私に言った、『最近よく笑うようになったね』という言葉がその証拠かなって」とYさんが懐かしそうに話してくれた。

4:“結婚式”を通して初めて知った想いは、今も心の中に刻まれて

インタビュー中も仲の良さが伝わるおふたりだが、日々の生活ではもちろん小さな波風もある。それを乗り越えられるのは、「家族はチームだ」という気持ち。「お互いがお互いをサポートする仲間だとよく言っています」というKさんにうなずくYさんだが、「ちょっと恥ずかしいかけ声も……」と言う。聞けば、とある人気アニメの主人公の父親が気合いを入れるときに叫ぶかけ声のこと。そのアニメの大ファンのKさんが、ここぞというときに家族で言うことにしているのだとか……!
さらに仲良しの理由は、「ケンカを次の日に持ち越さないこと」(Kさん)、そして「それぞれ趣味の時間を取ること」(Yさん)。「彼が地元のパパさんたちとフットサルをするようになったので、その時間はママたちも集まって“推し活”トークをしています」と笑うYさん。意識して別々の時間を取ることも、夫婦が心地よい関係性を保つ秘訣だ。
20年後、30年後にやりたいことは? と聞くと、「夫婦ふたりきりの旅行」というYさん。「私も行きたい!」というお子さんの声に、「あなたも働きだしたら友だちが出来て、絶対そっちのほうが楽しくなるから」と笑って返すYさん。「そうだね、ふたりで海外旅行もいいね」と、ママに同意するKさんの声が温かい。
4人家族となって楽しい日々を過ごす今、改めて結婚式を振り返ると、「結婚する前は正直そこまで思い入れはなかったんですが、母や彼女がすごく喜んでくれて。それはやってみないと分からなかったことでしたね」とKさん。「結婚式の準備が大変なのは本当。でも“その時の自分”にしか出来ないことってありますよね。その1つが“結婚式”だと思うので、少し無理してでもやってみてほしいです。BGMはぜひ自分の好きな音楽をかけて」と話すYさん。重ねてきた経験を振り返りながら、明るく背中を押すその言葉が印象に残った。



写真:八芳園
取材・文/藤野さくら(書斎ジュディス)
撮影/荒川潤

COUPLE’s Data