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思い悩んだ3年を経て、幸せに満ちあふれた結婚式へ

もともとコロナ禍の前に結婚式を計画していたこと、その後は出産をしたこともあり、ハワイでの挙式は「タイミングや挙式スタイル、ゲストの有無までとても悩みました」というおふたり。結婚式に対する気持ちも薄れかけていた中、背中を押してくれたのは、挙式の相談から現地情報まで細やかにフォローしてくれた現地プランナーの存在でした。ご夫妻とお子さんの3人でかなえた、“のびのびと自分たちらしい、あたたかな結婚式”について、新婦のYさんに教えていただきました。

目次
  1. 紆余曲折を経て、あこがれのハワイ挙式を決意
  2. 海の匂いや音をすぐそばに感じながらの挙式
  3. 両親に思い出を伝えるため、写真と動画にこだわって
  4. ハワイでの挙式を振り返って、今、そしてこれから
  5. COUPLE’s Data

紆余曲折を経て、あこがれのハワイ挙式を決意

「昔から海が好きで、挙式をするならハワイがいいなと思っていました」と言うYさん。ハワイでなら力を入れすぎずに、自然体で自分たちらしい結婚式が出来ると思ったそう。早速準備をはじめたYさんたちだが、日本でやるより自由度や選択肢が多い分悩みどころも多く、1つひとつを考えているうちにコロナ禍に入ってしまった。
「準備は途中まで進んでいたものの、やむなく延期に。その後は『そもそも結婚式や海外旅行は出来るのかな』『コロナ禍に対する考え方が人によってちがうから、ゲストを招待していいものなのだろうか』と考えてしまって……」とYさん。先が見えないこの時期が一番苦しかったと話す。
その後は妊娠・出産をしたこともあり、Yさんにとって“結婚式”はさらに遠いものに。
「もう挙式は止めて、いつか社会状況が落ち着いてからハワイでフォトウエディングをするだけにしようかと思ったことも。旅行制限が少し落ち着いて、『やっぱりハワイで挙式をしたい』と考え直してからも、タイミングやゲストの有無などは最後まで悩んでいた気がします」。

そんなYさんの気持ちをサポートしてくれたのが、ハワイのプランナーの存在だ。
「挙式についての細かい部分や、ヘアメイク・フォトグラファーの手配はもちろん、現地の“今”の様子まで何から何まで相談に乗っていただいているうちに、すっかり安心しておまかせするようになりました」と、プランナーの頼もしさを実感した様子だ。
プランナーと相談する中で、Yさんは「ゲストは呼ばずにご夫妻とお子さんだけでハワイ滞在を楽しみつつ、結婚式もする」という結論にたどり着いた。その頃には自然に“のびのびと自分たちらしい、あたたかなウエディング”という新たなイメージが心に浮かんでいたそう。

海の匂いや音をすぐそばに感じながらの挙式

いよいよハワイに到着してからは、ギリギリまで挙式の準備に追われながらも「ゆったりしたワイキキの雰囲気を味わって過ごしました」とYさん。結婚式の後も「日焼けは気にせずサーフィンなどアクティビティを楽しんだり、マウイ島で遊んだりと、いろんな場所で家族の思い出をたくさん作れました」と満足そう。これも思いきって“挙式は家族だけ”に絞ったことで得られたメリットだ。
滞在の半ばに設定した挙式の場所は、キャルバリー・バイ・ザ・シー教会を選んだ。
「最初は別の教会を選んでいたのですが、コロナ禍を経て心境が変わり、海に隣接した解放的な空間で挙式をしたくなって。プランナーさんとも相談してキャルバリー・バイ・ザ・シー教会にしたのですが、重厚感のある建物ながら、風や光、海の匂いや音がすぐそばに感じられて、思わず深呼吸したくなるくらい心地のよい空間。ここに決めてよかった! と心から思いました」と語るYさん。

紆余曲折を経てやっと挙げることが出来た、ハワイでの結婚式。
「景色も空気感もすべてが最高で、そこに愛する子どももいて、3人で笑ってお祝いが出来て……。さまざまな巡り合わせでこのタイミングになったけれど、私にとって悩みながら過ごした3年間は意味のあるものだったなと改めて思えました。思い悩んだ分、美しい景色や心地よさなど“ハワイのパワー”が想像の何倍も全身に染みわたるような気がして(笑)。やっぱりハワイを選んでよかったと実感したのを覚えています」とYさんは振り返る。
その言葉通り、写真のおふたりとお子さんの弾けるような笑顔からは、ハワイの海と自然に抱かれて芯からリラックスしている様子が伝わってくる。フォークロア調の刺繍が印象的な新婦のドレスや新郎の個性にピッタリなトップスとシューズ、お子さんの可愛らしいアロハシャツなど、ラフな中にもオシャレさが漂う佇まいも目を引いて。
「あまり飾らずに素のままで、ハワイの魅力を感じながら気持ちよく挙式できたらいいなというのがベースにありました。なので、かしこまった固い感じよりも肩ひじを張らずに、普段の自分たちの延長という感じで、いつもよりちょっとだけオシャレするイメージで選びました」。

両親に思い出を伝えるため、写真と動画にこだわって

「細かいアイテムは持ち込み可能なので、プランナーさんに相談しながら全体的なバランスを考えて、1つひとつ自分たちで探していきました。特に私はブルーのヘアカラーをしていたので、ブーケなどもそれに合うようにというのは考えましたね」とYさん。
実はそれ以上にこだわったのが、写真撮影と動画撮影だ。コロナ禍の影響を考え、大事をとってご両親を呼ばなかった代わりに、「あとで両親に写真を見せた際に、まるで挙式に参加しているかのように感じてもらえたらと。リアルな私たちの表情やハワイの美しい自然の写真と動画は残しておきたいと思いました」とYさんは言う。
「フォトグラファーとビデオグラファーもプランナーさんに好きな写真のテイストを伝えて、現地の方を紹介していただきました。当日はプロであるお二方に“全部おまかせ”で撮影したのですが、ハワイの空気感まで切り取っていただけたような仕上がりに大満足です」。

おかげで挙式から1年以上経った今でも、ハワイでの思い出は家族の間でよく話題に挙がるそう。
「私たちにとっては、ハワイ旅の中に結婚式の思い出もある感覚です。『リムジンに乗って結婚式に行ったよね』と話したり、子どもも小さいながら覚えているようで『またハワイ行きたい! ケーキ(ウエディングケーキ)食べたい!』と言ってきたり(笑)。そうやって思い返すたび、ハワイで過ごしたあたたかい記憶がよみがえります」と笑顔を見せるYさん。初めはふたりでするはずだった結婚式。今ではお子さんにとっても、とびきり幸せな思い出になっている。

ハワイでの挙式を振り返って、今、そしてこれから

「実は、彼とは性格も趣味もちがうので、これからも息ピッタリの夫婦とはならないと思います(笑)。でもお互い旅行が好きなので、これまでもあちこちに出かけて“一緒に経験する時間”を作ってきました。もちろんハワイもそうですし、それぞれの場所で培った思い出や刺激は、後になってふたりの宝物になっている気がします。これからもお互いの時間は尊重しつつ、“家族でやること”を大切に、新しい思い出をいっぱい作りたいですね」とYさん。
いま海外での挙式を検討、準備中の方へは、「私と彼もそうなのですが、結婚式に対しての考え方は人それぞれ。いろいろなカタチがありますし、何をどう選択してもいいと思います。そして後で振り返ってみれば、悩んだり迷ったりしたその時間がどれもステキに思えるのではないかなって。結婚式までの時間は、人生で今だけの特別な時間。ぜひ楽しんでくださいと伝えたいです」と微笑みながら語ってくれた。


プランナー/Kaori Okajima
Wedding Planner
Felicity Co., Ltd
-Lea Wedding-
撮影/Jason(V I S I O N A R I)
文/藤野さくら(書斎ジュディス)