リゾート式場を舞台にアイデアを詰め込んだ、ラグジュアリーウエディング

「結婚式をどこで挙げるか考えたとき、ふたりの初めての海外旅行で滞在したアヤナリゾートがすぐに頭に浮かびました」という新婦のMさん。インド洋を望む広大な敷地内にヴィラやホテル、プール、レストラン&バー、チャペルやパーティー会場まで点在する、バリ島を代表するリゾート地。そこで自分たちと大切なゲストのために工夫したポイントとは……? ラグジュアリーウエディングと極上のステイを同時にかなえたおふたりに、バリウエディングの様子をお聞きしました。

目次
  1. 非日常のウエディングとステイが同時にかなう場所
  2. プランはシンプルに、パーティーは自分たちらしく
  3. 笑いと涙に包まれた結婚式の後は充実のステイ
  4. リゾートステイの記憶とともに色濃く残る、とびきりの思い出に
  5. COUPLE’s Data

非日常のウエディングとステイが同時にかなう場所

バリに決めたきっかけは、結婚する数年前にアヤナリゾートを訪れていたこと。絶景のオーシャンビューやあふれんばかりに咲く花々などバリらしい自然とともに、上質で洗練された館内とホスピタリティのよさが忘れられなかったそう。
「インドネシアを代表するリゾート地というので選んだのですが、実際に泊まってみると景色の美しさはもちろん、大きなラグジュアリーホテルなのにサービスがとても細やかで。ホテルスタッフからおもてなしの意識が伝わるのも心地よかったですね。だから海外挙式をどこにしようと考えたときも、こちら一択でした」と話すMさん。
新郎のKさんも「食事もアクティビティもすべて敷地内でまかなえるので、滞在中はずっと非日常を味わえるのがいいなと。結婚式をここで挙げたいと思ったのも、ウエディングとステイが非日常のまま地続きでいられるから。実際にゲストのみなさんからそういう声を聞けてうれしかったです」と振り返る。

今回のステイは新婚旅行を兼ねていたため、計12日間をバリで過ごした。そのうち到着してすぐの4日間をアヤナリゾートでの結婚式とステイにしたおふたり。
「1日目は夜に着いたのでゆっくりと過ごしてから、2日目に結婚式の最終打ち合わせを。3日目は午前中にウエディングフォトを撮って、午後には結婚式というスケジュールでした。前半に式を設定したのは、彼女がドレスを綺麗に着たいとダイエットをがんばっていたため。後半にすると前半のステイが楽しめなくなってしまうと思ったので」と、Mさんを見ながら明かすKさん。しっかりと考えられたスケジューリングに、早くもおふたりのチームワークがうかがえる。

そうやって持ってきたドレスは、トレーンがマーメイドのように広がるデザイン。ヘアメイクもシンプルにまとめたことで、上質さとMさんの美しさが引き立つ。
「アヤナリゾートさんが提携している日本のショップで試着して決めました。最初からいいなと思っていたものがあったので、着てみたら即決でしたね」とMさん。一方のKさんもシンプルなタキシード。身長が190cmと高く、日本のショップではあまり選択肢が無かったそうだが、おふたりが醸し出すクワイエットラグジュアリーな雰囲気がアヤナリゾートに絶妙にマッチしている。
「ブーケも装花も、それから食事もケーキもオプションは追加せず、一番シンプルなものにしたんですよ」と笑うMさん。それでもアヤナリゾートのウエディングプランには、バリ島らしいプルメリアの花をメインにまとめられた装花や、バリの伝統衣装に身を包んだ現地スタッフによるフラワーシャワーなど、充実の内容が盛りだくさん。フォトグラファーも数名の候補の写真を見たうえで選択が可能で、もちろんヘアメイクもプラン内とのこと。
「私は日本からドレスと髪飾りだけ持って行きました。ヘアメイクは日本人の方だったので、メイクの好みなど細かいお願いが伝えられて安心できました」というMさん。

プランはシンプルに、パーティーは自分たちらしく

アヤナリゾートという“場所”と“ホスピタリティ”でラグジュアリーウエディングがかなうことを知っているだけに、あえて基本のプランに留めたというおふたり。その代わりにオリジナリティを打ち出したのが、パーティーだ。
「海外での結婚式は、日本のようなMCや段取りがないんですよね。彼女はもともとプランニングするのが得意なので、アヤナリゾートのプランナーさんに相談して自分たちのやりたい内容を決めていきました」とKさん。

パーティーではテイスティングゲームなど複数のゲームを楽しみ、Kさん自らMCをやって盛り上げた。「テイスティングゲームは2種類の飲物を目隠ししてゲストに飲んでもらい、どちらが高いか当ててもらうゲーム。日本の100均ショップで小道具を用意して、勝者にはプレゼントを渡すなど盛り上がりました。自分たちで進行表など準備しないといけないのは大変でしたが、会場にもひとり日本人スタッフの方がいたので、『ここで音楽を変えてください』とか『次のタイミングでテーブルを回ります』など意志疎通がスムーズに出来たのは助かりました」とKさんは話す。

ゲストは約30人。ドレスコードは特に決めなかったものの、バリの伝統衣装をアヤナリゾートにて有料で借りられること、特に男性ゲストには現地でインドネシアの伝統生地で作られるバティックシャツが購入できることも伝えておいたそう。結果的に多くのゲストがバリ風の衣装で参加。女性ゲストは髪にプルメリアの花を挿すなど、バリムードたっぷりのパーティーになった。

「海外結婚式のパーティーは3時間ほどと長めなので、せっかく来てくれた家族や友人たちとおしゃべりしたくて、1テーブル30分ずつのトークタイムも設定しました。1テーブル5~6人で6テーブルくらいあったのですが、30分だといろいろなことをゆっくり話せるのでよかったですね」とKさんが話すと、「“結婚式の今の気持ち”を話せるのも貴重だったかも」とうなずくMさん。

友人たちにはウェルカムボードのイラストも依頼。忙しいから断られるかもとあちこちに声をかけたところ、3枚もの作品が寄せられたそうだ。「せっかくだからと3枚すべて持って行きました」とうれしそうなKさんだ。

笑いと涙に包まれた結婚式の後は充実のステイ

笑いで満たされたパーティーの終わりには、美しい夕陽に包まれた会場で母親への手紙を読んだ。Mさんは「楽しく盛り上がった後には、家族への感謝の場面も入れたくて。バリの衣装を着た母がうれしそうに泣いていたのを見て、ここで結婚式をやってよかったと改めて思いました」と言う。
ご家族とはアヤナリゾートでのステイも存分に楽しんだ。

「敷地内にはレストランやバーが30以上と、スパや美術館もあるので、リゾート内ですべて楽しめるんです。なによりアヤナリゾート内ならホスピタリティが万全だというのを知っていたので、僕たちと年配の家族が別行動するときでも『あちらは大丈夫かな?』と心配せずに済みました」というKさん。「マリンアクティビティを両家でやったり、敷地内にあるバリで有名な『ロックバー』でインド洋を眺めながらお酒を飲んだり。本当にいろいろな思い出が出来ました」とMさんも笑顔に。

「滞在の後半は別のホテルに移動したのですが、バリは小さい島なのでどこでも気軽にタクシーで移動できるのがいいですね。海外に親と行く場合、やっぱり電車を使うことが多いし、身の回りの貴重品も気になりますよね。タクシー移動だとその心配も少ないので、バリウエディングはその意味でもオススメです(笑)」とMさんは海外の式場を選ぶポイントも教えてくれた。

リゾートステイの記憶とともに色濃く残る、とびきりの思い出に

結婚式から半年が経った今、「手前味噌にはなってしまうのですが、やっぱりアヤナリゾートというステキな場所でウエディングが出来たことで、家族やゲストの記憶に残ったんじゃないかなと思っています。友人たちには今も『こんな機会がないと行けなかったから、呼んでくれてありがとう』とか、『非日常の空間で楽しかった。帰りたくなかったよ』なんて言ってもらえて、こちらこそ感謝の気持ちでいっぱいです」とMさん。
Kさんも「初めは正直、アヤナリゾートでウエディングをすることで予算が気になったんです(笑)。でも彼女が抑えるところはしっかり抑えて、その代わり自分たちらしさを発揮するところは発揮できたので、本当にアヤナリゾートを選んで正解でした」とうなずく。あこがれの地で、ラグジュアリーウエディングをみごとにかなえたおふたり。参考にしたいヒントが満載のインタビューとなった。


撮影/AXIOO Bali
取材・文/藤野さくら(書斎ジュディス)