こんにちは、Kekoon編集部です。
実の親子や兄弟であってもお互いの本音がわからないときがあるのに、嫁と姑(しゅうとめ)となったら、よりわからないのも仕方がないこと。
筆者も2年前に結婚してようやく「嫁」となったのですが、家族に仲間入りできたからといって突然スムーズに会話ができたり、すんなり打ち解けたりすることはありません。「気を利かせなきゃ!」と焦った結果、逆にギクシャクしてしまうこともあります。
そこで今回は「姑さんって、本音ではどんなことを考えているの?」という疑問を解決するために、「姑座談会」を開いて、姑さんの本音を聞いてみることにしました。
【姑のみなさん】
ひる
58歳。姑歴5年目(孫なし)。趣味は庭いじり。
関東在住。嫁夫婦の家まで電車で1時間程度のところに住んでいる。
りこ
60歳。姑歴4年(孫あり)。趣味は、日本舞踊、舞台鑑賞。
東京都在住。嫁夫婦の家まで電車で1時間半程度のところに住んでいる。
ホーリー
58歳。姑歴2年半(孫なし)。趣味は合気道。
大阪在住で、嫁夫婦は都内に住んでいる。
お中元は贈るべき? 姑の本音は「モノを贈るより会いに来てほしい」
――今日はよろしくお願いします。まずはお中元の時期なので、お中元について聞かせてください。夫のご両親に、お中元は送った方がいいですか?
「お中元なんていらないわぁ。そんなことしたらお金かかるし大変でしょ」
「うん、必要ないわよね。自分たちの暮らしで頑張っているんだから、実家に気を使うことはないんじゃないの?」
「うちも、別に送ってこなくていいわ」
――なるほど。ちなみに、もし送ってくるなら、何がほしいですか?
「ワイン。私、ワイン好きなのよね。白ワインで、3000円くらいだといいかな。高すぎるお中元は困るから、適度なやつね」
「私は本当に何でもいいわ。でも顔を見たいから、送るよりは持ってきてくれたらうれしいかな」
「いっそ、物はいらないから、会いにくるだけでうれしいわ。うち、全然会いに来てくれないから」
――お中元で届いて困るものは何ですか?
「そうめん! 毎年重なってしまうのよね~。夏は家がおそうめんだらけになっちゃう」
「私は、シーツ! あれ、本当いらないわぁ。お嫁ちゃんからじゃないけど、一回お中元でシーツ届いたことあるのよ。人の好みに左右されるものは一緒に買いに行きたいじゃない。あ、でもタオルはうれしい。何枚あっても困らないし。タオルは別よね。あと、ビールもうれしい」
「あなた、いらないって言いつつ、ほしいものたくさんあるじゃない(笑)」
「あら、ほんと、あったわ(笑)」
お盆の帰省、どうする?
――今年のお盆は6日間という方も多そうですが、夫の実家に滞在することになった場合、何日間の滞在が妥当だと思いますか?
「何日でもいいかな。来てくれただけでうれしい。本当うち、全く来てくれないから」
「うちは3泊4日程度かな」
「まぁ、そんなもんよね。仕事あったら長居もできないでしょうし、忙しければ1、2泊くらいしてくれたら十分だわ」
――もし孫がいたら、違いますか?
「孫がいたら!? そんなの話変わってくるわよ! ずっといてよ!」
「え~! うちは孫つきでも孫なしでも3泊4日までがいいわ。長すぎるのもちょっとね」
「そういうものなのね。うち、まだ孫がいないから分からないけど。孫連れて帰省してくれたら、楽しいでしょうね~。いいなぁ~」
「どっちでもいいけど、とにかく顔見せてほしい......」
――嫁がご実家に泊まりに来た際、最低限気にしてほしいこと、やってほしい家事はありますか?
「うーん、特にどの家事というのはないけど、『お手伝いしましょうか?』とか『冷蔵庫を開けますね』とか声をかけてくれたらうれしいかな」
「うちも、ずっと置き物みたいに座ってるのは嫌だわ。料理の手伝いくらいはしてほしいな。私の代わりに料理作ってほしいとかは思わないけど、一緒にお皿並べるとか、お茶出すとかそのくらいはしてほしいなぁ」
「泊まらなくていいから、とりあえず顔は見せて欲しい」
「あなたのお嫁ちゃん、どれだけ顔見せないのよ......」
――お盆の帰省で夫のご実家に顔を出さない嫁について、どう思いますか?
「全然来ないのは嫌だわぁ。泊まらなくてもいいから、顔くらいは出してほしいな。ご飯食べて行くくらいはしてほしいかなぁ」
「距離の問題もあると思うけど、夫の実家とお嫁ちゃんの実家が近いのに、寄らないのはさみしいよね。遠いなら、今年はお嫁ちゃんの、来年は夫の実家と交互なら問題ないのではないかしら」
「そうよね、お嫁ちゃんの実家が近いのに来てくれないのはつらいわ。遠いなら仕方ないけど」
「え、うち、お盆に来ないとか普通なんだけど......」
「......」
――では、孫を連れてなかなか実家に来ない嫁が、自分の実家ばかり帰っていたことが分かったとき、どう思いますか?
「さみしい~!」
「家に来るのが嫌になるようなことがあったのかな? と気になるわ」
「『たまには孫連れてきてよ~!』って嫁に言うわ! 直接!」
「嫌われてるのかしら? って思う。というか、だんだん嫌われてるような気がしてきた......」
「しっかり」
――ちなみに、私と私のお姑さんは23区内にお互い住んでるのに、全然顔を見せてないです。
「それはさみしい」
「不満に思ってるかもよ。たまには会ってあげたら?」
「そうよ。他人じゃないんだから、たまには会いに行きなさい?」
――すみません。会いに行きます。あと、夫の実家へ行った際、「座ってて」と言われるのですが、本当に座ってていいのでしょうか?
「え~? そう言われたなら、座ってていいんじゃない?」
「うん、そう言われたなら1日目は座っていてもいいかも。でも、2日以上ならお手伝いしたほうがいいと思うわ~」
――では、実家ではなく法事で、ずっと座っていて手伝いをしない嫁について、どう思いますか?
「それ、多分ダメだと思う」
「ダメダメダメ~! ダメよ! 動いて~! お茶入れたり話したり、いろいろやることあるよ! そもそも法事ではお姑さんに『座ってて』なんて言われないんじゃないかしら?」
「法事は公の場だし、手伝ってくれたらお嫁ちゃんの株が上がるし、姑も自慢できるわよね。でも、孫が小さくて動けない時はしょうがないかもね~」
――あと、親戚付き合いはどの程度した方が良いですか
「うーん、多少は......。まぁ、せめて年賀状は出してほしいかな」
「忙しいのはわかるけど、大事な親戚だったら年に一回は顔を見て話すのが大事だと思うわ」
「でも、親戚との付き合い方は家庭によって違うからね。お姑さんに聞くのが一番なのかもしれないわね」
連絡頻度はどのぐらいが理想なのか
――連絡頻度についてですが、嫁からどのくらい連絡がきますか?
「うちのお嫁ちゃんは、LINEではしょっちゅう。多いのでうれしいわ」
「全然ない。少ない」
「あなたのところが少ないのはなんとなく想像できたわ」
――では、理想の頻度はどのくらいですか?
「用事あったらすぐ連絡してほしい。何もなくっても、月1回くらいは連絡してほしいな」
――たとえば小包を贈ったのにお礼の電話がないとき、どう思いますか?
「ありがとうくらい言ってほしいわ~! メールでもいいし! 届いたかどうか不安じゃない」
「私は、気に入らなかったのかな~とか思っちゃうな。さみしい」
「うん、嫌われてるのかな?と思うよね」
――連絡がすべてメールorLINEだけで、電話なし。どう思いますか?
「それはどっちでもいいわ。最近はみんな働いていて忙しいしね。メールで十分」
「普段はLINEもメールも便利でいいけど、たまに声が聞けたらうれしいかな」
「連絡が来るだけマシよ、あなたたち」
「ひがむのやめなさい?」
同居したい? したくない??
――次の質問です。嫁と同居って、したいものですか?
「絶対したくない(即答)」
――その理由はなんでしょうか?
「お互い気を使うでしょ」
「そうそう。もし孫がいて、嫁ちゃんが働きたくて、孫みててほしいから一緒に住みたいとかなら同居してもいいけど、そうじゃなかったらまだいいわ。まだ私も元気だし、たぶん衝突すると思うのよね。同居するにしても、せめてもうちょっと年取ってからかな。もっと私が年をとって、家事炊事を全てお嫁さんに任せるようになったら衝突もなくなると思うけど、まだ今は自分のペースでやりたいわ」
「私はお世話もされたくないから、自分で自分の世話ができなくなったら夫と施設に入ろうって決めてるわ。迷惑かけたくないし」
「えらいわねえ~。私、同居なんてあんまり考えたことないけど、してもいいと思うわ」
「え~!! 絶対しんどいわよ!」
「同居、うちの実家がしてたのよ。あと、私が生まれ育った地域だと同居が普通だったの」
「あ、確かに。うち同居したことないわ」
「私もないわ。やったことある人が言ってるんだから、同居もいい面があるのかもしれないわね」
――同居するなら、どんな暮らしをしたいですか?
「なんでも一緒にではなく、それぞれの家庭を尊重したいわね」
「台所は別にしたい! 絶対台所の使い方でけんかするし、食べ物の趣味若い人と違うもん」
「うちは一緒がいいな。一緒に家事をするとか、そういう普通なことをしたい」
「同居したい派としたくない派で、暮らしたいイメージが全然違うわね」
――では、よく喋る嫁と、口数が少ない嫁、どちらがやりやすいですか?
「しゃべりすぎもしんどいし、全然しゃべらないのも困るし......。中間がいいんだけど、中間はないの?」
――ありません。
「だったら、黙って何考えているか分からない嫁より、まだ喋る方がいいわね。何考えてるか分からないの、一番困るわ。自分の子どもでも困るわ」
「うちも、喋ってほしい。というか、会いに来てほしい」
「まだ言ってる」
おわりに
――最後の質問です。嫁と姑の関係を良くするために必要なことって、なんだと思いますか?
「『家族の一員になろう』としてくれる嫁だったら、どんな嫁でも問題ないわ。多少の難は目をつむれるよ。逆に、家族の一員になろうとしてくれなかったり、距離を置いたりされると、どれだけ性格良くても『ちょっとな......』って思うわね」
「世間のだいたいの姑は、嫁と仲良くやっていきたいと思ってるもんね。最初から嫁いびろうと考えてる姑なんか、ほんと少数派だと思うわ。だから、姑や夫の家族と本当の家族になろうと思って接したら、多少衝突することあっても、だいたいうまくいくんじゃないかなぁ」
「嫁姑の関係性は間にいる息子がどう動くかで、まったく違ってくると思う。姑の嫁に対する当たりが厳しかったら嫁を守ってあげるとか、逆もまた然り。潤滑油みたいな存在になるために、嫁姑が打ち解けるまではできるだけ会話に自分も参加するとか、そういう配慮ができる息子だとスムーズになるはず!」
――勉強になりました。ありがとうございました!
一言で姑と言ってもその考え方はバラバラのようですが、三人の言うとおり、多くの姑さんはお嫁さんと全面的に戦う意思を持っているわけではなく、むしろ仲良くしたいと思っているようです。
皆さんの周りにも姑さんとお嫁さんが不仲なご家庭を見かけることがあるかもしれませんが、実はそんなご家庭も、両者が家族として歩み寄ろうとすれば解決できる問題ばかりなのかもしれません。(ま、それが難しいんでしょうけどね!)
一筋縄ではいかない嫁と姑の関係ですが、この座談会を通じて何かヒントになれば幸いです! とりあえず筆者はこれから、お中元に用意したシーツの注文をキャンセルしてきます!!
【イラスト】
トミムラコタ (@cota0572)
1990年沖縄県生まれ東京都在住。東京都立工芸高校デザイン科卒。デザイン事務所に勤務後、フリーのイラストレーター・デザイナーとして活動を始める。
http://tomimuracota.com/
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