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【PREMIUM CREATORS/飯島智子】NY発ウエディングドレスの新トレンド!「ラグジュアリーを極めるレース&韓国人デザイナーの美しいミニマルドレス」

ハイセンスなウエディングのプランニングやディレクションで感度の高いブライダルユーザーからの圧倒的な支持を集めている飯島智子さん。現在は、ウエディングだけにとどまらず、さまざまな企業やブランドのクリエイティブディレクションも。マーケットの気分を先取りしながら“真の上質”を常に提案し続けている、情熱と繊細さを併せ持つクリエイターだ。そんな彼女がこの4月、ドレス買い付けためにブライダル・ファッションウィーク開催中のニューヨークを訪れた。グローバルなセンスと卓越した審美眼を持つ飯島さんの目に映った、“新しい時代のウエディングドレストレンド”について話を聞いた。

二極化するドレストレンド。
デザイナーの情熱で、完成度は高く



PREMIUM編集部(以下編集部):今回ニューヨークでは、どのくらいの数のブランドをご覧になりましたか?

飯島さん(以下敬称略):実際に対面したのが10ブランドくらいですね。すべてのデザイナーやセールススタッフから感じたのは、コロナ禍を経験でして世界的にアップデートした価値観に立って、そこから見つめる未来の形を提案していましたね。

編集部:ドレストレンドとしてはどんな要素が出てきていますか?

飯島:完全に二極化していると思います。ひとつは、カジュアルでリラクシーなデイリーファッション寄りのスタイル。もうひとつは、セレモニー感のある本当の意味で贅沢なスタイル。完全にそのふたつに分かれていて、中途半端なスタイルがない。
ルック数も、かつてはなるべく多く発表する傾向だったのが、1着1着のクオリティをとにかくこだわって作るという流れに。デザイナーたちは「本当にいいと思うもの」にこだわって、絞り込んで作っている印象です。
ゴージャスなスタイルにしても、ファッション寄りのスタイルにしても、デザイナーたちの「この1着を通して多くの人に夢を与えたい、勇気を与えたい」という熱い思いがこめられているのを強く感じました。

編集部:飯島さんが“これは絶対注目!”と感じたブランドについて教えていただけますか?

MIRA ZWILLINGER(ミラ・ズウィリンガー)
極上レースが圧巻な最高級ドレス



飯島:まず、真っ先にピックアップしたいのは、MIRA ZWILLINGER(ミラ ズウィリンガー)です。

MIRA ZWILINGER


今、日本に上陸しているブランドの中では最高級だと私は思っています。ふたつのタイプで言うと、完全にゴージャスでラグジュアリーなウエディングドレス。ブランドのアイデンティティとも言える極上のオリジナルレースを使ったドレスは圧巻。すべて自社アトリエでハンドメイドしているから、細かい部分も丁寧だし、新鮮なデザインアイデアに満ちている。オートクチュールに近い感覚です。

たった一枚のチュールを、ここまでモデルのボディにフィットさせるシルエットを作れるのはミラだけ。さらにそのチュールにいくつものフラワーモチーフをあしらい、その生地を何層にも重ねる技術は崇高なものです。女性にとって永遠に愛されるフラワーモチーフやリボンモチーフを決してやりすぎ感なく上品に見せてくれるのもミラならではの魅力です。

NAEEM KHAN(ナイーム カーン)
オリエンタル風味のシダモチーフに注目



飯島:高感度な方からの支持が熱いNAEEM KHAN(ナイーム カーン)も今季とても面白かった。世界中のウエディングユーザーに愛されているインド出身のデザイナーが手がけるニューヨークのドレスブランドです。ナイームのドレスは全体的に太いアウトラインで縁取られた立体的な刺しゅうレースのドレスに心くすぐられました

NAEMM KHAN


とくに目が釘付けになったのが、シダのようなリーフモチーフのシルバー刺しゅうのドレス。(上の画像の下段の2カット)今季全体的に、フラワーモチーフに負けないくらい目立っていたのが、リーフモチーフ。とりわけ、シダのような柄が、刺しゅうやレースで表現されているものが多かったんです。フェミニンでありながらかっこよさも出る感じです。どこかオリエンタルな雰囲気も漂う柄なので、日本の結婚式に間違いなくマッチすると思います!

besa(ベサ)
韓国人デザイナーが極めるミニマルな美しさ



飯島:クラシカルで上質というのとはまた違う、もうひとつの大きな流れの中で、ファッション志向のブランドでも非常に注目しているブランドがあります。besa(ベサ)という比較的新しくて、まだ日本ではそれほど知られていないブランドで、韓国人デザイナーが手がけるニューヨークのブランドです。すごく上質なのに、リーズナブルというのも大きな特長

Besa


このブランドの魅力は、シンプルでミニマルなのですが、ものすごくパターンがキレイなんですね。日本人女性が着こなすととても映えると思います。上の画像の上段2カットは、胸元から背中にかけてオーガンジー素材の構築的なデザインが美しい1着です。オーバースカートもオーガンジーで、クレープ素材のしなやかな生地を使った本体との異素材コントラストが最高に美しい! 下段の3カットは、ゆったりとしたシルエットのオフショルダーデザインで、これは今季の大きなトレンドでもあります。女性らしさを演出するだけでなく絶妙な抜け感もあって、オフショルが時代にマッチする形でアップデートしています。

Francesca Miranda(フランチェスカ・ミランダ)
刺しゅうとシルエットの完璧な調和



飯島:南米コロンビアのデザイナーFrancesca Miranda(フランチェスカ・ミランダ)も、今回買い付けには至らなかったんですけど、素晴らしかったです。このブランドも、大きい葉っぱのモチーフを刺しゅうで表現していました。もともと美しい刺しゅうとシルエットがとても魅力的なブランドですが、そのアイデンティティをさらに強めている感じでした。

Francesca Miranda


画像の上段左のドレスは、今季大注目のシダモチーフのドレス。存在感が圧倒的でした! 上段右や下段の2カットのような、大柄模様のレースも引き続き多かったです。緻密に計算されたパターンだからこそ、大柄のレースがよれたりすることなく美しい模様を見せることができますし、極上のシルエットも生まれます。

ドレス選びの決め手は、
「誰とどんな過ごし方をするか?」



編集部:最後に、読者の皆さんにウエディングドレスを選ぶポイントをお願いできますか?

飯島:もちろん自分がまずは「かわいい!」って思えることは絶対大事。でもそれと同時に、「それを着る場所とのマッチングや、それを着ることで生まれる自分らしさ」についていろいろ想像してみていただけたらと思います。そのドレスを着た自分が、会場や撮影場所にマッチするかどうかというイメージがたいせつ。もちろん、その日どんな人たちとどんな過ごし方をするか、という要素もドレス選びの重要な要素になってきます。
どんな時間にしたいかがきちんとイメージできたら、必然的に、自分にとって「特別感」のあるドレスがどんなものなのかが見えてきますよ。

プロフィール

飯島智子
松本亜佑香さん

早稲⽥⼤学を卒業後、(株)トリートに新卒⼊社。
THE TREAT DRESSINGにてドレスコーディネータを経験し、2019年に同社クリエイティブディレクターに就任。
⽇本初のオートクチュールブランドの買い付けやオリジナル着物の製作、ファッションデザイナーとのコラボレーションコレクションを発表。
また、新店舗の空間ディレクションやブランドビジュアル撮影のディレクションを⾏うなど、世界観をカタチにする業務に携わる。
2023年、独⽴。
クリエイティブディレクターの経験を活かし、完全オーダーメイドのウエディングシーン・フォトウエディングシーンの創造をスタート。
その他、ビジュアル撮影やイベントの空間コーディネート、事業コンセプトの提案など、 ウエディングの分野にとどまらず、ブランディングディレクションを⾏う。

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