婚約指輪はいつから贈られるようになった?歴史からひもとく、プロポーズジュエリーと甲府のものづくり
2026/07/21 更新
婚約指輪やプロポーズジュエリーは、ふたりの未来を約束する特別な贈り物です。では、「婚約指輪を贈る」という文化は、いつ、どのようにはじまったのでしょうか。この記事では、その歩みをたどりながら、日本有数のジュエリー産地・甲府のものづくりにも触れていきます。
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婚約指輪の歴史
婚約指輪文化のはじまり
婚約指輪の起源には諸説ありますが、ルーツの一つは古代エジプトにあるとされています。当時、終わりのない円は「永遠」の象徴とされ、人と人との変わらない絆や愛を表すものとして大切にされていました。
その後、古代ローマでは婚約の証しとして鉄製の指輪を贈る風習が生まれ、現代の婚約指輪文化へとつながっていきます。
また、「左手の薬指」に指輪を着ける習慣も、この時代の言い伝えが由来です。当時は、左手の薬指には心臓へとつながる「愛の静脈(ヴェナ・アモリス)」が通っていると信じられ、愛を誓う指と考えられていました。
ダイヤモンドリングが定着した背景
婚約指輪にダイヤモンドが選ばれるようになったのは1477年。ハプスブルク家のマクシミリアン大公がブルゴーニュ公女マリーへ贈った指輪がはじまりとされています。
ダイヤモンドは“揺るがない強さ”を象徴する宝石として広まり、特別な意味を持つ婚約指輪として定着していきました。
当時は王侯貴族だけが手にできる希少な宝石でしたが、19世紀後半に南アフリカで大規模な鉱床が見つかると流通量が増え、富裕層から一般の人々へと広まっていきます。
そして20世紀、世界的なダイヤモンド卸売企業であるデビアス社の広告コピー「A Diamond Is Forever」が世界に浸透したことで、ダイヤモンドは“永遠の愛を託す宝石”として文化的に定着しました。
日本で婚約指輪が広まったのはいつ?
日本で指輪文化が広まりはじめたのは明治時代のころ。西洋文化の広がりとともに、結婚指輪の存在が知られるようになり、大正時代には指輪交換のセレモニーとともに少しずつ定着していきました。
婚約指輪が広く親しまれるようになったのは昭和30年代後半、高度経済成長期のころです。暮らしが豊かになるにつれ、「人生の節目に特別なジュエリーを贈る」という文化が広まり、多くの人のあこがれとなりました。
さらに1980年代には、「婚約指輪は給料の3カ月分」という広告コピーが話題となり、婚約指輪はプロポーズを象徴する存在として深く根づいていきます。
プロポーズジュエリーを支える「産地」の存在
婚約指輪はどのようにつくられる?
一本の婚約指輪は、デザイン画の作成から始まり、リングの枠づくり、ダイヤモンドを固定する石留め、そして輝きを引き出す研磨まで、いくつもの工程を重ねて完成します。それぞれの工程に専門的な技術が求められ、細部までていねいにつくり込まれていきます。
職人の技が支える品質
ジュエリーは、一人の職人だけでは完成しません。原石の選定から仕上げまで、それぞれの工程を専門の職人が担い、技術をつないで一つの指輪をつくり上げます。
こうした職人が地域に集まり、分業しながら互いに技術を磨き合う場所が、ジュエリーの産地です。それぞれの専門性を生かせる環境があるからこそ、高品質なジュエリーが生み出されています。
産地だからこそ生まれる価値
婚約指輪やプロポーズジュエリーは、人生に寄り添う大切な存在です。だからこそ、デザインの美しさだけでなく、石が外れにくいセッティングや、指になじむ滑らかな着け心地など、細部まで高い品質が求められます。
目に見えない部分まで気を配りながら仕上げる職人の技と、それを支える産地の存在があるからこそ、一生ものにふさわしい価値が生まれるのです。
日本有数のジュエリー産地甲府とのかかわり
甲府が育んできたジュエリー文化
甲府のジュエリーづくりは、金峰山周辺で採れた良質な水晶からはじまりました。 江戸時代後期には京都から水晶研磨の技術が伝わり、やがて宝石加工の産地として発展。その技術は貴金属加工へと広がり、現在では、ジュエリーづくりのほぼすべての工程が集まる全国でも珍しい産地となっています。
受け継がれる技術と、未来への挑戦
甲府では、ものづくりを次の世代へつなぐ取り組みも進んでいます。日本で唯一の公立ジュエリー専門学校「山梨県立宝石美術専門学校」では、専門知識や製作技法を学ぶことができ、産地全体で人材育成や技術継承が行われています。
伝統を大切にしながら、新しいデザインや製法も積極的に取り入れる甲府のものづくり。その積み重ねが、国内外から評価されるジュエリーを生み出し続けています。
まとめ
婚約指輪は、永遠の愛を願う人々の想いと、それを支える職人たちの技術によって受け継がれてきました。日本有数のジュエリー産地・甲府もまた、その伝統を未来へつなぎながら、一生ものにふさわしいジュエリーを生み出し続けています。指輪そのものの美しさはもちろん、その背景にあるものづくりの物語に目を向けてみると婚約指輪は、より特別な存在に感じられるかもしれません。ジュエリーのまち甲府を訪れ、その魅力に触れてみるのも一つの楽しみ方ではないでしょうか。関連記事
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