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まだ知らない旅先に出会える。ふたり旅のヒント満載の大阪・関西万博【体験レポ】

王道の観光地もいいけれど、次の旅はちょっと新しい行き先を選んでみたい。そんなカップルの新婚旅行や記念日旅行を考える人にオススメしたいのが、現在開催されている大阪・関西万博。世界158の国と地域が参加するこのビッグイベントは、各国の文化や最新技術を体感できる、まさに“未来の旅先”を見つける絶好の場所なんです。
今回はマイナビウエディング編集部が実際に訪れた中から、特に印象に残った国のパビリオンやイベントをレポートでご紹介。ふたり旅の候補になるような、魅力的なスポットについてもお伝えします。


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もっとも印象的だった「オーストリアパビリオン」

訪れたパビリオンの中で、一番印象的だったのがオーストリアパビリオン。オーストリアパビリオンのテーマは「未来を作曲(Composing the Future)」。空に向かって立ち上るような螺旋状の外観は、まるで巨大な楽譜のようで、建物に足を踏み入れた瞬間から、未来の旅がスタートするような感覚を味わいました。

オーストリアパビリオンの展示は、全3室で構成されておりそれぞれ「関係性(Relationships)」「人々(People)」「アイディア(Ideas)」というテーマに沿って分けられていました。それぞれについて、詳しくご紹介します。

無人ピアノが奏でる日本とオーストリアの交流物語

最初の展示室で迎えてくれたのは、葛飾北斎の浮世絵が美しく描かれたグランドピアノ。歴史あるピアノメーカーであるベーゼンドルファー社のもので、なんと世界に16台しかないものなのだそう。自動で鍵盤が動き、美しいメロディーが空間に響き渡ります。その音楽に合わせて、日本とオーストリアの文化交流をテーマにした映像がスクリーンに映し出される静かで感動的な時間。音楽を通じて、両国のつながりを感じることができる演出でした。



ゲーム感覚で学ぶ、環境・AI・再生可能エネルギー

次の展示室は、オーストリアの革新的な技術やアイデアについての紹介。来場者がゲーム感覚で環境保護や再生可能エネルギー、AI技術について学べる仕組みが用意されています。自分の写真を読み込んでオリジナルのドローイングイラストを作成したり、ゲームをしながら未来社会の課題に向き合ったりと、子どもから大人まで夢中になれるコンテンツでした。カップルで訪れると、お互いの新たな一面を発見するきっかけにもなりそうです。



クライマックスは360度の没入体験

最後に訪れた第三展示室は、360度のスクリーンに囲まれた没入型シアター。来場者がモニターに触れながら自分たちだけの音楽を"作曲"し、最後はAIによってその音楽に合わせた映像が融合。まさに未来の作曲体験を楽しめます。まるで音楽の世界に入り込んだかのような感覚を味わえる、感動的なひとときでした。



クラシック音楽で醸された日本酒「獺祭 未来を作曲」

出口で出会ったのが、日本酒「獺祭」とのコラボ商品「獺祭 未来を作曲」。発酵中の酵母に30日以上クラシック音楽を聴かせるというユニークな製法で造られています。

使用された楽曲は、ヨハン・シュトラウスⅡ世の「入り江のワルツ」。ウィーン・フィルハーモニーのメンバーと日本センチュリー交響楽団の演奏が、発酵タンク周囲のスピーカーから流され、音の振動が酵母に微細な影響を与えて、独特の香りと味わいを生み出すのだとか。音楽と酒造りという異なる文化が響き合う、まさに"未来を作曲"する体験の象徴的な商品でした。



観光PRイベントで印象的だったこと

パビリオン見学後は、オーストリア観光PRイベントへ。印象的だったのは、葛飾北斎「神奈川沖浪裏」をモチーフにした特別なグランドピアノ「The Great Wave off Kanagawa」でのコンサート。万博のために制作されたベーゼンドルファー社の限定モデルで、ピアニスト久元祐子氏による演奏が披露されました。ヨハン・シュトラウスⅡ世(生誕200年)の楽曲をはじめ、モーツァルトやシューベルト、ベートーヴェンなどウィーンゆかりの音楽が響きわたり、まさに日本とオーストリアの文化が融合するひとときに。

演奏後にはオーストリア料理の試食も。初めて食べたオーストリア料理はどれも絶品で、シュニッツェル(Schnitzel)やシュトゥルーデル(Strudel)などの伝統的な料理からスイーツまで、多文化を取り入れたオーストリア独自の食文化を五感で感じる貴重な体験となりました。



そんなオーストリアで今注目の3都市とは?

万博のパビリオンやイベントで感じたオーストリアの魅力はごく一部で、実際のオーストリアには万博だけでは体験しきれないさらに深い魅力を感じました。今回は、オーストリアで訪れたい3つのエリアをご紹介します。

ウィーン



オーストリアの首都ウィーンは、人口約190万人を擁する音楽と芸術の都。ハプスブルク家の栄華を物語る宮殿や美術館が点在する、ヨーロッパ屈指の文化都市です。そんなウィーンで今注目すべきは、伝統と革新が融合した新しい文化体験。 ウィーン美術史博物館では、なんと屋上で養蜂を行っており、採れた蜂蜜は館内で販売されています。月に一度開催されるディスコイベントなど、美術館の新しい楽しみ方を提案する取り組みも興味深いところ。併設のカフェは「世界でもっとも美しいカフェ」とも言われ、王宮のような空間でコーヒーとケーキを味わう時間は、カップルにとって格別の体験となりそうです。

リンツ




ウィーンから列車で約2時間のリンツは、かつての工業都市から文化都市へと華麗な転身を遂げた街。アルス・エレクトロニカ・センターは、未来の美術館をテーマにしたミュージアムで、最新のテクノロジーやデジタルアートなど未来の科学技術を体感できます。壁画ハーバーでは約300点のストリートアートが特大サイズで展示されていて、まるで野外美術館のよう。12月中旬から1月頭にかけては、クリスマスマーケットが開かれ、たくさんの店や人で賑わい、現地ならではの雰囲気を味わえます。リンツが発祥といわれる伝統菓子「リンツァートルテ」の甘い味も、旅の思い出を彩ってくれそうです。

ザルツブルク




「塩の城」の名を持つザルツブルクは、中世から塩の交易で栄えた歴史ある街。映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台としても有名で、今年は公開60周年記念イベントも開催予定。映画の雰囲気をじっくり味わいたいなら、撮影にも使われたホテル・シュロス・レオポルドスクロンへの宿泊もオススメ。映画の世界に浸りながら特別な夜を過ごせます。また、歴史地区のシンボルともなっているホーエンザルツブルク城は、未だかつて占拠されたことのない難攻不落の城塞として知られ、ザルツブルクの街並みとアルプスが一望できる絶景スポット。死ぬまでに行きたい、世界の名城にも選ばれたこともある必見の観光地です。

万博は、次の旅先を見つけるきっかけになる

大阪・関西万博は、世界の今を感じる展示会ではなく、未来の旅先を発見できる場所でもありました。観光地としての知名度だけでなく、ふたりが共有できる特別な体験があるかどうかという視点も、旅を豊かにしてくれると感じました。

※画像提供:©KHM-Museumsverband、©Linz Tourismus、©Linz Tourismus/ ms Fotogroup、©Linz Tourismus/ Alex Sigalov、©Sebastian Scheichl、©Tourismus Salzburg-GmbH、© Tourismus Salzburg-GmbH / Patrick Langwallner、©Schloss Leopoldskron/ Richard、©Schloss LeopoldskronSchabetsberger
マイナビウエディング 編集部
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