共依存カップルの特徴と原因は？　幸せな恋愛関係への変え方を解説

共依存とは？

共依存とは、相手に過度に依存したり、自分の存在を認めてもらおうと相手に過剰に尽くしてしまう関係性のこと。恋愛においては、「相手なしでは生きていけない」「相手の幸せが自分の幸せ」という状態が極端になり、自分自身が相手の感情や行動に振り回されてしまう状態です。

健全な恋愛関係であれば、お互いが個人として尊重し合いながら関係を築いていきますが、共依存恋愛では境界線が曖昧に。お互いが相手に過度に依存してしまうんです。

共依存カップルの特徴

では、共依存カップルにはどんな"あるある"が見られるのでしょうか？

相手の機嫌や行動に一喜一憂する

共依存の場合、相手の些細な表情や言動に、自分の感情が大きく左右されがちに。例えば、相手が不機嫌だと自分も落ち込み、相手が他の人と楽しそうにしていると、嫉妬や不安で胸が苦しくなるなど、自分の感情が、常に相手に委ねられている状態になる傾向があります。

相手の問題を自分が解決しようとする

パートナーが抱える仕事の悩みや人間関係の問題を、まるで自分の問題かのように心配し、解決しようと必死になります。相手が困っていると自分も同じように苦しみ、相手の代わりに行動を起こそうとしてしまうことも。

相手に見捨てられることを恐れている

「嫌われたらどうしよう」「振られたらどうしよう」という不安が常に頭から離れません。そのため、いつも相手の顔色を伺い、自分の本音を言えずに相手に合わせてることが多くなります。

自分よりも相手を優先し過ぎる

自分の時間やお金など、すべてを相手に注ぎ込み、自分のことは後回し。たとえ友人と約束をしていても、パートナーに呼ばれたら予定をキャンセルしてでもパートナーを優先してしまいます。自分の趣味や目標を犠牲にしてしまうことも少なくありません。

相手なしでは何もできないと感じる

「お出かけ先で何を食べるか」「仕事を続けるか転職するか」など、自分の問題も一人で決断することに自信がなく、些細なことでも相手の意見を求めないと不安になってしまいがち。相手がいない時間は不安で仕方がなく、連絡が取れないとパニックになってしまうこともあります。

"私がいないと"という責任感

共依存の関係になると、「私がサポートしなければこの人はダメになってしまう」「私が支えなければ相手は幸せになれない」という責任感を強く感じてしまうこともあります。そのため、相手の人生や感情に対して必要以上に責任を負い、相手が困った時に自分が何とかしなければならないという使命感に駆られてしまいます。

共依存になってしまう理由

なぜ、共依存になってしまうのでしょうか？　気づかないうちに共依存の関係に陥ってしまうのには、実は自分の過去の体験や、自分の思考の傾向など、心の奥深くにある理由が背景となっていることも多いよう。具体的な理由についてご紹介します。

幼い頃の家族関係の影響

子どもの頃、親との関係で過度に気を遣う必要があった環境や、家族の問題を子どもなりに支えようとした経験があると、「相手をサポートすることで愛情を得られる」という思考パターンが習慣になっているケースも。大人になったとき、それが恋愛関係で繰り返されることがあります。

自己肯定感の低さ

「自分には価値がない」「愛される資格がない」という気持ちが強い人は、相手に尽くすことで自分の存在価値を証明しようとする傾向があります。自分を犠牲にしてでも相手に必要とされることで、自尊心を保とうとするのです。

見捨てられることへの不安

過去の恋愛で辛い経験をしたり、子どもの頃に寂しい思いをした経験があると、「また一人になってしまうのではないか」という不安を感じやすくなります。この不安から逃れるために、相手との関係により強くしがみつこうとしてしまうことも。

完璧主義的な思考パターン

真面目すぎる性格だと、「いいパートナーでありたい」「相手に喜んでもらいたい」という気持ちが強すぎて、相手の期待に応えられない時に自分を責めてしまいがち。「完璧でない自分は愛されない」と思い込み、相手の要求にすべて応えようとして、結果的に自分を見失ってしまうことがあります。

見出し相手との境界線が曖昧

自分とパートナーの境界線を適切に引くことができず、相手の感情や問題を自分のものとして受け取ってしまう状態。「NO」と言うことに罪悪感を感じてしまい、相手の要求を断ることができないため、どんどん共依存が深刻化していきます。

共依存が恋愛に与える影響

共依存恋愛は一時的には安定しているように見えますが、長期的にはさまざまな問題が起こりやすくなります。

一方が依存し、もう一方がそれを支えるという関係が続くと、本来の愛情ではなく「支えなければ」という義務感で関係が維持されるように。お互いが自分らしく成長することが難しくなり、素直な気持ちを伝え合うことも少なくなってしまいます。

また、いつも相手のことを心配し続けていると、自分自身が疲れてしまうことも。気がつくと「一人の○○」ではなく「恋人の○○さん」としてしか自分を見られなくなってしまうこともあります。

共依存からどう卒業する？

共依存から脱却する方法やきっかけはさまざま。ここでは、2つのケースをご紹介します。

共依存を抜け出すためにできること

共依存から抜け出すためには、少しずつでも行動を変えていくことで大切になります。ここでは、5つの方法をご紹介します。

自分自身と向き合う時間を作る

まずは相手のことばかり考える習慣から離れてみましょう。一人の時間を意識的に作り、自分の感情や本当の気持ちに向き合いましょう。日記を書いたり、散歩をしたりして、相手のことばかり考える思考パターンから抜け出すことが大切です。

境界線を明確にする

自分の問題と相手の問題をしっかり分けることがポイント。「これは相手の問題であって、自分の問題ではない」という線引きを明確に。相手の感情に巻き込まれそうになった時は、一度深呼吸をして距離を置くことを心がけてみましょう。

自分の趣味や目標を見つける

恋愛以外の楽しみを見つけることで、バランスの取れた生活に。恋愛以外に夢中になれるものを見つけることで、自分らしさを取り戻すことができます。新しい習い事を始めたり、昔好きだったことを再開したりするのもオススメ。

信頼できる人に相談する

一人で悩まず、周りの力を借りることも大切です。一人で抱え込まず、友人や家族、専門家に相談してみましょう。客観的な視点からアドバイスをもらうことで、自分の状況を冷静に見つめ直すことができます。

段階的に関係性を見直す

焦らずゆっくりと、健全な関係を築いていきましょう。急激に関係を変えようとするのではなく、少しずつ健全な距離感を築いていくことがポイント。相手への過度な心配をやめ、自分の気持ちを適切に伝える練習をしていくことが大切です。

共依存かもと感じたら、ふたりの関係を見直してみて

共依存恋愛は深い愛情のように見えても、依存しすぎるとお互いによくない影響を与えてしまうことも多いものです。まずは自分の時間を大切にして、お互いが自分らしくいられる関係を見直してみてはいかがでしょうか。