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“結婚に踏み切れない長年交際カップル”が結婚するための打開策――「嫌いなわけじゃないし別れる理由もない」は深刻な状況だと自覚すべき

2025/11/01 更新
こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。

さて、恋愛相談アプリ「リスミィ」などを運営している株式会社リスミィが実施した「現代の未婚カップルの結婚観や、それに伴う不安」に関する調査にて、興味深いデータが発表されていました。

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交際5年をすぎると結婚への真剣度が下がっていく?


株式会社リスミィが、現在交際相手がいる20歳~49歳の全国の未婚男女903人を対象に、今年8月から9月にかけてインターネットにて実施した調査。

この調査で「交際相手との結婚を考えている」と回答した人は77.6%にもおよび、さらにそのなかで「結婚を真剣に考えている」と回答した人は36.7%だったとのこと。

そして「交際相手との結婚を考えている」うちの「結婚を真剣に考えている」という割合を交際期間ごとにチェックすると、「4年~5年未満」が51.0%ともっとも高く、「3年~4年未満」(47.0%)や「2年~3年未満」(45.6%)を上回っていることがわかったのです。

一方で「5年~10年未満」は35.4%と急減し、「10年以上」は21.4%とさらに急減しており、5年以上の長期交際になると結婚を「結婚を真剣に考えている」割合が下がっていくという結果になっていたのです。

つまり、交際5年未満までは結婚の真剣度が高いものの、5年以上となると真剣度が下がってしまう傾向があるということでしょう。

交際相手の結婚へのモチベが低下してしまっている場合


交際期間が5年以上といった長期交際カップルの場合、好意的に解釈すれば関係性が非常に安定していると考えられますが、うがった見方をするとマンネリ状態になってしまっているとも言えます。そうなると早く結婚したいという熱量も低下しがちなのです。

とはいえ、もう一緒にいたくないと思うほど相手を嫌いなところがあるわけでもなく、“別れる理由”もないため、結婚をすることも別れることもなく、ずるずる交際が続いてしまうのかもしれません。

お互いに合意の上で、結婚をせず、事実婚のような形式で今後も一緒に過ごしていくということであれば問題はないかもしれませんが、もし、自分自身は結婚に前向きなのに、交際相手側の結婚へのモチベーションが下がってしまっているという場合、どうすればいいのでしょうか?

まずは当然ですが、きちんと腹を割って互いの気持ちを伝えあう“話し合いの場”を作ることが先決。恋人が結婚に後ろ向きの場合、その理由をきちんと知っておく必要があるからです。

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原因が経済的な問題の場合、精神論での説得は効果薄?


やはり多いのは経済的な理由ですので、後ろ向きになっている原因がお金の問題なのかどうかは確認しておきたいところ。相手が収入面や貯蓄面で不安を感じているとしたら、情熱だけの精神論や素人考えのロジックで強引に説得しようとするのではなく、ふたりでFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談しに行くといいかもしれません。 結婚に踏み切れない原因が経済的な理由ではなかった場合、考えられるのは性格や価値観の違いやライフプランの不一致による躊躇などがあるでしょう。要するに、「一生涯のパートナーが本当にこの人でいいのか?」とためらいがあるというケースです。 こういったケースでは、投げやりにならずに懇切丁寧に話し合いを継続していき、議論を深掘りしていくことが大切。価値観の違いの溝をお互いに歩み寄って埋められないかや、自分の理想のライフプランを曲げて相手に合わせられないかを検討していけば、光明が差し込むのではないでしょうか。

最終手段として“期限を決めて別れてみる”のもアリ


どんなに話し合いをしても曖昧な返答をされるなど要領を得ず、結婚に後ろ向きな原因がわからないというケースもあるでしょう。それは、相手側になにか隠しごとや言いづらいことがある可能性もありますし、漠然としたモヤモヤで言語化できない不安を抱いているという可能性も考えられます。

こういったケースはかなり問題解決が難しいもの。ですから、突飛な荒療治というか最終手段として、半年間や1年間という期限を決めて、別れてみる(距離を置いてみる)というのも一つの手。

その期限内は1人でじっくり考えてみる期間にするもよし、他の異性に目を向けてデートをしてみるのもよし(極論は他の異性と交際してみるのもよし)、というルールにするといいでしょう。

もちろん、その期限内によっぽど惹かれる他の異性が現れたなら乗り換えてしまうのもアリですし、約束の期限になっても復縁する意味がないと感じたなら正式にお別れするというのもアリ。

ただ、長年近くにいすぎた存在と離れてみることで、いろいろなものが見えてくるというのは、本当によくあることです。会わないでいると寂しさが募っていかに大切な存在だったかと気付けることもあるでしょうし、他の異性と比較してみることでいかに素敵なパートナーだったのかと再確認できることもあるでしょう。

一見すると仲が良くて問題なさそうなのが一番深刻……


“期限を決めて別れてみる”という方法は、かなりリスキーな選択肢に思えるかもしれません。

しかし、それは言い換えれば、突拍子もないイチかバチかの方法を決行しなければ、結婚の道を切り拓くことがかなり困難なほど、状況が悪化してしまっているという意味でもあるのです。

ちなみにこの方法は、話し合いで経済的な問題が解決できなかった場合や、価値観やライフプランの折り合いがつかなかった場合にも有効。一度別れてみることで、経済的な不安も吹き飛ぶほど恋人の存在が大切だったと気付けるかもしれませんし、恋人を失うぐらいなら価値観やライフプランを改めようと心変わりするかもしれないからです。

一方は結婚に前向きなのに、もう一方は結婚へのモチベーションが下がっているという結婚に対しての考えにギャップがある中、長年交際している恋人と、特に大きなケンカもなく、すごく嫌いなところもないからといって、安心できる状況ではないというということ。
むしろ“ケンカもなく嫌いなところもないのに結婚できない”というゴール地点のギャップこそが、深刻な問題なのだと自覚したほうがいいかもしれません。

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堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。

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