波瑠・高杉真宙の結婚から考える「職場結婚」のメリット・デメリット――アプリ恋愛が主流の今でも“やっぱりアリ”な理由

2025/12/27 更新

こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。

筆者はLINE公式サービスにて計1万件以上のチャット恋愛相談を受けており、知人のネットワークで対面の相談を受けることも多いため、性別・年齢問わずさまざまな方々から相談を受けています。

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2023年のドラマ共演がきっかけとなった結婚

12月23日、俳優同士となる波瑠さん（34歳）と高杉真宙さん（29歳）が結婚を発表。世間は祝福ムードとなりました。

2人は、2023年4月期に放送されたドラマ「わたしのお嫁くん」（フジテレビ系）で共演。
劇中でも恋人同士となる役どころを演じていましたが、プライベートでも人生のパートナーとなった形です。

2人はこの作品で初共演・初対面だったそうですが、連名の結婚発表コメントには、「仕事を通じてお互いを知り、時間を重ねていく中で、これからの人生を共に歩んでいきたいという思いに至りました」と記されており、“仕事を通じて関係を深めた”ことがうかがえます。

芸能人同士でも本質は「職場結婚」

芸能人同士の結婚というと、華やかで特別な世界の出来事に見えがちですが、見方を変えればこれは「職場恋愛」から「職場結婚」に至った一例です。

近年、筆者個人が受けた相談内での統計ですが、出会いのきっかけはもう6～7割は「マッチングアプリ」。恋愛や結婚において「アプリ」が主流になりつつあります。

一方で、職場での出会いから恋愛・結婚に発展するケースは減少傾向です。
しかし、だからといって「職場恋愛は時代遅れ」「アプリ恋愛のほうが優れている」というわけではありません。

人それぞれ、自身の価値観に合う出会い方で恋愛・結婚すればいいのではないでしょうか。
むしろ、職場恋愛には今だからこそ再評価したいメリットも存在します。

そこでここからは、「職場恋愛」のメリット・デメリットや、どういうタイプの人が向いているかについて解説していきましょう。

「職場恋愛・結婚」のメリットとは？

職場恋愛の最大のメリットは、相手の人間性を深く知ったうえで関係を築ける点でしょう。

日々の仕事を通じて、
・責任感の強さ
・トラブル時の対応力
・他人への気遣い
・感情のコントロールの仕方

といった“取り繕えない部分”が自然と見えてきます。
良い面だけではなく、弱さや不器用さも含めて知ったうえで恋愛に発展するため、結婚後のギャップが比較的少ない傾向があります。

また、何度も顔を合わせる環境だからこそ、第一印象だけでは判断されにくい点も特徴です。
じっくり時間をかけて信頼関係を育めることは、職場恋愛ならではの強みと言えるでしょう。

知っておくべき「職場恋愛」のデメリット

一方で、職場恋愛には注意すべき点もあります。
たとえば、職場恋愛で失恋してしまった場合にその後職場で気まずくなってしまったり、強引にアプローチすると場合によってはセクハラ・パワハラに発展してしまったりといったことが考えられます。

交際が始まってからも、「公私混同」と見られたり、周囲から距離を置かれたりするケースもあります。

こうした点は、職場恋愛を選ぶ以上、あらかじめ理解しておく必要があるでしょう。

「アプリ恋愛向き」と「職場恋愛向き」の人の違い

波瑠さんと高杉さんは、初対面ではお互いに「静か」「クール」という印象を抱いていたそうです。

マッチングアプリでは第一印象が重視されるため、こうしたタイプの人は不利になりがちです。

波瑠さんと高杉さんは撮影や番宣などで100回近く顔を合わせていたでしょうから、そこから少しずつ印象が変化していき心を開き合っていったのかもしれません。これが、もし2人のような性格の男女がアプリで出会っても、2回目のデートに繋がらないケースが多いもの。

何度も会うことで少しずつ心を開くタイプの人にとっては、職場恋愛のほうが相性が良い場合も多いでしょう。

また、コミュニケーション能力が高くても、自分の本音や弱さを見せるのが苦手な人もいます。
そうした人にとって、時間をかけて関係を築ける職場恋愛は、安心感のある出会い方と言えます。

アプリ恋愛と職場恋愛の決定的な違い

マッチングアプリでは、交際に至るまで“素を出さない”まま進むケースも少なくありません。

出会ってデートする相手には、たいていは自分を良く見せたいという気持ちが働き、短所や本性が見えにくいまま関係が深まることもあります。

一方、職場ではトラブルやプレッシャーのかかる場面も多く、意図せず“素が出る瞬間”が訪れます。
そんなときに良い一面の“素が出る”のか、それとも逆の面が出るのかで、人間性の判断の一つの指標にできるのではないでしょうか。

そうした場面を見たうえで恋愛対象になるか判断できる点は、職場恋愛ならではの大きな違いです。

つまり、「アプリ恋愛」だと本性である“素”が見えず、良いところばかりが見えがちなのに対して、仕事の現場で長期間一緒にいる「職場恋愛」だと、良いところも悪いところもしっかり知ったうえで、恋愛対象になるかを判断できると、筆者は考えています。

職場結婚は「やっぱりアリ」

職場恋愛とアプリ恋愛には、それぞれメリット・デメリットがあります。
どちらが正解というわけではなく、自身の性格や恋愛観に合った出会い方を選ぶことが大切です。

アプリ恋愛が主流となった今でも、人となりを深く理解したうえで関係を築ける職場恋愛・結婚は、十分に“アリ”な選択肢だと言えるでしょう。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。『日刊SPA!』（扶桑社）で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』（光文社）でドラマコラム連載、『コクハク』（日刊現代）で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』（文藝春秋）、『現代ビジネス』（講談社）、『集英社オンライン』（集英社）、『女子SPA!』（扶桑社）などにコラム寄稿。