多様なカルチャーの世界とインスピレーションをあたえ合うことで、クリエイティブの新たな領域を探求し続けているスイスのオートオルロジュリー マニュファクチュール、オーデマ ピゲは、ニューヨークを拠点とするアーティスト、KAWS(カウズ)とのコラボレーションにより実現した「ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン “コンパニオン”」を発表した。
チタンに身を包み、未来的なデザインに仕上げられた世界限定250本のこのモデルは、KAWSの代表作である「COMPANION(コンパニオン)」のミニチュアが中央に配されている。カートゥーンを思わせるこのキャラクターにスポットライトを当てるため、マニュファクチュールは革新的なペリフェラル式時刻表示を採用し、時刻を文字通り周縁に配置。普遍的でありながら示唆に富む、ウィットと好奇心を織り交ぜたこのコラボレーションは、オートオルロジュリーの新たな定義を示すとともに、限界を超え人々に感動を与えるイマジネーションの力を再考するものだ。
KAWSの美学にインスパイアされて
43mmの「ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン “コンパニオン”」は時計の両面にKAWSの美学が吹き込まれている。“広告への介入”を試みた初期作品にオマージュを捧げ、サファイアクリスタル風防の下に配されたKAWSのCOMPANIONは、ガラスの内側に顔と手を押し当て、まるでその向こうにあるものを好奇心いっぱいにのぞき込もうとしているかのようだ。
ライトグレーとダークグレーでコントラストを表現したミニチュアサイズの3Dキャラクターは、チタンで全体を作り上げ、サンバースト模様のチタンダイヤルプレートに取り付けられている。サテン仕上げとサンドブラスト仕上げの組み合わせが質感と奥行きを表現し、丸みのあるシルエットを際立たせる。スカルシェイプのヘッド、Xの形をした目、グローブ、クロスボーンは、ひと目でそれと分かるアイコニックなモチーフだ。Xの目はチタンのパーツをくり抜き、グレーラッカーのレイヤーを薄く流し入れることで再現されている。
そして、KAWSの解剖シリーズにちなんで、トゥールビヨンがCOMPANIONの胸にのぞく心臓となり、キャラクターとムーブメントの境界を曖昧にする演出がなされている。ムーブメントはこのモデルのために開発されたペリフェラル式時・分表示を採用した新キャリバー2979を搭載。サファイアクリスタルガラスのケースバックから眺められるブラックPVDチタン製のブリッジには、KAWSのキャラクターたちにインスパイアされたパデッドデザインが取り入れられている。輪列のブリッジの下には、巻き上げ時に香箱芯を回転させるラチェットホイールがのぞき、そこにはKAWSの象徴的な「X」を思わせるクロスが描かれている。12時位置には巻き戻りを防ぐクリックも見ることができる。また、ブラックトーンのブリッジに、レーザーエングレービングとホワイトラッカーであしらわれた“Swiss”“39 jewels”の文字と“Audemars Piguet”のシグネチャーも際立っている。