【連載】TSUTSUMIを知る プロフェッショナルインタビュー vol.2 職人編 -PR-

「TSUTSUMI(ツツミ)」は、職人の技と徹底した品質管理、ダイヤモンドを世界中から直接買い付けることで、類を見ないTSUTSUMI独自のフェアプライスを実現し、全国に約160店舗と日本最大級の店舗数を誇るジュエリーブランドです。

全国展開のジュエリーブランドなので、TSUTSUMIのショップを見かけたことがある人も多いのでは? なんとなく知っているけれど、実はよく知らないTSUTSUMIのブランドとしての魅力を深掘りしていきたいと思います。

今回は、TSUTSUMIというブランドを知るプロフェッショナルにインタビューをスタート! その第2回目には、職人さんを迎えてお話をうかがいました。TSUTSUMIの職人としてのこだわりや大切にしていることをはじめ、印象に残っているジュエリーなど、ひとつのジュエリーを作りあげるまでのエピソードや職人としての心がけていることなどを編集部が聞きました。

そもそも職人のお仕事とは?

職人とは、さまざまなテイストのリングやピアス、ネックレス、ブローチなどの宝飾品を製造・製作・加工するプロフェッショナルな人のことをいいます。ジュエリーができるまでに、石を留める、彫りや細工を施す、磨き・仕上げを行うなど、熟練した技術と経験を身につけた職人の仕事は多岐にわたっています。ブランドによっては、職人のことをクラフトマンと呼ぶ場合もあります。

今回回答してくれたのはこの方!
丁寧にわかりやすく説明してくださった
TSUTSUMIの原型職人さん

リアルな話が聞けるので
取材が大好き、好奇心旺盛な
ジュエリー担当・編集部スタッフ


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TSUTSUMIの職人になるには?

どんな経歴や職歴の方が、TSUTSUMIの原型職人として活躍できるのですか?
ジュエリーの専門学校を卒業したスタッフがメインで作業をしています。
原型づくりのCADを扱うスタッフはたまたまですが、全員同じ学校の卒業生です。

※CAD:Computer Aided Designの略。コンピュータ支援設計と訳され、コンピュータを用いて設計をすることができるツールのことを言います。
同じ学校の卒業生というのは、心強いですね。

原型づくりはひとりの職人が担当するの?

デザインの立ち上げは複数名で行うことにしています。
複数の職人さんで対応する理由を教えていただけますか?
職人も個々に頭の中で描くイメージや感じ方が異なると思っています。
3次元にする際のイメージが同じになるように、原型作製をする前に細かい打ち合わせを行います。
具体的にはどんな打ち合わせになるのですか?
デザイン画を基に、実際に使いたい石を貸し出してもらいます。
腕はこのぐらいのボリュームにするなど、CADで作製する前にイメージを合わせる打ち合わせになります。

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デザイン画に沿って原型はつくられるの?

デザイナーからデザイン画が届いたら、まずはいただいたデザインに沿って考えていきます。 2次元から、CADを使用して3次元にする作業を行います。
なるほど、デザイン画の通りに、原型が作製されるんですね。
そうとも限りません。強度的に難しいものや、職人が作業しづらいなどの要望があった場合には、デザイン通りにいかないこともあり、デザイナーに逆に提案をすることもあります。ただデザイナーにもこだわりがありますので、双方が納得できる形を考え、提案します。
デザイン画の通りに作製するのではなく、逆に提案するなど調整が入るんですね。初めて知りました!

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原型づくりで苦労している点は?

原型作製で大変だったことや、苦労したエピソードを教えてください。
イヤリングやクラスプなど可動するもの、プラチナやゴールドなど異素材を組み合わせたコンビのリングのようにパーツを組むジュエリーは、縮み方や強度などが異なるため計算が難しく、毎回細やかな調整が大変です。

※クラスプ:ネックレスやブレスレットに付属する折りたたみ式の留め具。
イヤリングやピアス、コンビのリングなど、普段何気なく身に着けているジュエリーですが、見えないこだわりを感じました。他にもまだこだわりがありそうですね。
シーズンコレクションだとそこに必ずテーマがあります。コレクション全体でそのテーマを感じさせるのは当然なのですが、単体でもテーマを感じられるようイメージして設計を進めています。
ひとつのアイテムからコレクションの世界観を感じさせるってすごいですね。
もっと言えば、リングをひとつだけで見るのと、ショップのケース内で見るのとでは全然見え方が違います。また、ディスプレイされる際には、多彩なジュエリーと一緒に並ぶため、ひとつのジュエリーを見るのとでは見え方が全く違います。ショップでたくさんのジュエリーと一緒に並ぶ状態を想像しながらリングを作製しています。

原型づくりを行っていて悩むことは?

CADの良いところは細かいところまで拡大してみることができること。リングの裏側まで見ることができます。まるで、CADの中に自分が入って、リングを見ているかのような感覚になれるほど。
3次元の世界、楽しそうですね! わくわくします。
一方で、CADはカチッとしすぎてしまいがちなので、やわらかいラインを出す工夫を常に考えています。優しさを感じられるラインづくりを心がけていますね。
繊細で優美なラインが美しいデザインが多い印象があります。
そんなこだわりがあったのですね。
また、TSUTSUMIは約160店舗ものショップがあります。例えば1点物のオーダーメイドであれば問題ないのですが、多くの店舗に行き渡らせるためには、どこまで作りこむのかも悩みます。たまに悩みすぎて、手が動かなくなることもあるんですよ。
そんな時は、どうされるんですか?
違うことをやってみたり。また、工場長をはじめ、他の方に相談してみます。
そうすることで、打開策が見つかることが多いです。
気軽に相談できる方が身近にいるのはとてもいいことですね。

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ブライダルリングで印象に残ったデザインは?

ブライダルリングの原型づくりでこだわった事例があれば教えてください。
「CONCERTO -コンチェルト-」の中のデザインのひとつです。ペアとなるふたつのリングのウエーブが逆になっているものがあるのですが、ふたつのリングをあわせるとハートになる、隠れハートがコンセプトです。ハートを想像させる美しい曲線を生み出すのがデザインのポイントです。
指輪をハートの形にするのではなく、ハートをイメージさせた曲線で指輪を作製するのですね。ちょっと難しいので、もう少しわかりやすく教えていただけますか。
きれいなハート形をつくりすぎると、指に着けた際に実はラインがキレイにならないんですね。パッと見たときにはハートに見えないけれど、ハートを想像させるラインとデザインを目指しました。
なるほど、美しい曲線で2つを合わせたときに、さりげなくハートが現れるんですね。理解できましたが、パートナーと同じリングサイズにはならないので、そこにも工夫がありそうですね。
ふたつのリングサイズが異なるので、そこは本当に悩みました。どんなサイズが合わさっても、ハートを想像させるラインを作製することにこだわりました。
ハートを想像させるラインとデザインがポイントですね。
このマリッジリングは、製作過程で手のかかる工程がいくつかあるのですが、各部署で協力し合って完成させました。長く愛される人気のブライダルリングとなり、とてもうれしいです。

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職人としてうれしかったことは?

ショップにディスプレイされた状態で、自分たちが作製したジュエリーが映えて見えるととてもうれしく感じますね。自分が頭の中でイメージしていたよりもボリュームがあって、美しく見えると本当に良かったなぁと思います。
見栄えがするということは、お客様に手に取ってもらいやすいにつながりますよね。他の職人さんからの声でうれしいと思ったことはありますか?
石留がしやすいですとか、加工や仕上げがしやすかったと言われた時は良かったなぁと思います。職人にとって作製がしやすいということは、商品のクオリティに直結しますのでとてもうれしいです。

印象に残っているジュエリーはありますか?



聖母マリアが描かれたメダイ風ペンダントが印象に残っています。
彫りが繊細でありながら、重厚な印象も受けますね。裏面にも彫りがあってすごい!
実はデザイン画を見たとき、限られた場面の中で細部を表現するのが難しいと感じました。
よく見ますと、表はもちろん裏面にまで細かいモチーフがたくさんありますね。
はい、星やハートが散りばめられています。星の形が丸くなってしまったり、文字も何回も造形しなおしました。ハートの丸みにこだわったり、高低差をつけたりと、本当に大変な工程が多かったこと記憶しています。
その甲斐あって、繊細かつ細やかなモチーフが美しく表現されていて素敵です。

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原型づくりで大切にしていることは?

正直に言えば、デザイン通り加工できないということもあります。ただ、できないと言うのは簡単ですので、何とかできるようにデザインイメージを崩さず、加工できる形にするようにしています。
では、デザイン画のほとんどを形にしてきたわけですね。すごい。
はい、ほぼ作製してきましたね。デザイナーは原型づくりや造形について考えずに、デザインをするのがいいと思っています。そこを意識してしまうと、自由な発想でデザインができなくなると思っているからです。私たち職人が考えてうまくまとめていけばいいと思っています。
デザイナーさんもきっとお仕事がしやすいですね。
また、こういったところにも一貫体制の良さを感じます。

編集部のまとめ

TSUTSUMIというブランドを知るプロフェッショナルインタビュー。第2回目には、原型職人さんを迎えてお話をうかがいました。

「職人」とは、職人気質というか頑固で黙々と仕事に向き合う...そんなイメージはありませんか? 今回のインタビューで、これまで描いてきた職人さんのイメージはポーンとどこかに飛んでいきました。

デザイン画を立体で表現し、立体にすることで見えてくる微妙な調整や数値など、各部署との調整や試行錯誤を重ねて、美しいジュエリーをつくりあげる。職人さんは、クリエイティブであり、理系の頭脳と高いコミュニケーション能力を要する、とても責任の重いお仕事を担っているのだと感じました。

今回お話をうかがった職人さんは、TSUTSUMIのジュエリーデザインのイメージの通り、豊かで細やかな創造力を兼ね備えた温かく優しい素敵な方でした。デザイナーさんと職人さんの間を調整するお仕事もされています。また、工場長さんにもご同席いただいたのですが、アットホームな雰囲気が温かくとても素敵でした。そのみなさんのお人柄がジュエリーのデザインに現れるものなのだと感じました。

TSUTSUMIのジュエリーをショップで見るとき、身に着けるときには、職人さんのジュエリーに対する想いやこだわりなどを思い出していただけるとうれしいです。

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