嵯峨野の森には、森の小さな結婚式場がありました。 クリーム色の壁にブルーグレーの窓枠と 三角屋根がちょこんとのった建物は、チャペルです。 ヨーロッパのアンティーク家具のようなかわいらしいチャペルは、 少女の夢にピッタリだな、と、アンジェは通りがかる度に思いました。 なにせ、この結婚式場の庭には、お昼寝にピッタリの ふさふさの芝生がたっぷりあるものですから、 アンジェにとっては自分の家の庭のようなものでした。 人々はこの庭のことを、「ガーデン」と呼んでおりました。 ガーデンの奥にあるレンガ堀の近くには、 大好きな黒スグリが実を付ける秘密の場所もありました。 でも、恥ずかしがりやのアンジェが、チャペルや黒スグリのことを、 少女に告げることはありませんでした。 つづく・・・ 【続きは式場でアンジェ本を発行していますお問い合わせください】