健康診断、受けっぱなしになってない? ふたりで始める健康管理

2026/10/14 更新
毎年、会社などで健康診断を受けていても、結果をざっと確認してそのまま……という人も多いのではないでしょうか。「異常なしなら問題ない」「毎年同じ項目で引っかかっているから大丈夫」と自己判断している人もいるかもしれません。しかし、健康診断は受けるだけでなく、結果を正しく読み取り、その後の健康管理に生かすことも大切です。

健診結果に記載される判定の意味や、前年までの結果と比較するときのポイント、受診後に意識したいことなどについて、医療法人社団 優和会 理事(湘南健診クリニック ココットさくら館 院長)の五十嵐敬子先生に伺いました。
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健康診断は「受けたあと」も大切


編集部:会社などで毎年受ける健康診断。そもそも、健康診断にはどのような目的があるのでしょうか?

五十嵐先生:「会社が行う健康診断は、従業員の健康状態を把握し、健康に働き続けられるかを確認するためのものです。労働安全衛生法で実施が義務づけられていて、結果によっては働き方などへの配慮が必要になることもあります。もちろん、健康診断を受ける本人にとっても、自分の体の状態を知る大切な機会です。毎年きちんと受けて、結果をその後の健康管理に生かしていくことが大切です」

健康診断を毎年受けていると、受診すること自体が目的になってしまいがちです。しかし、結果が届いてからが、自分の健康状態を振り返るタイミング。まずは結果を確認し、気になる数値や判定があれば、そのままにしないことから始めてみましょう。

健診結果、どこを見ればいい?


健康診断の結果が届いたら、まず確認したいのが「要経過観察」「要再検査」「要精密検査」などの判定です。アルファベットで示されることもありますが、その意味は健診施設によって異なる場合があるようです。

五十嵐先生:「Aは異常なし、Bはほぼ異常なし、Cは次回の健康診断で経過を確認するといった判定が一般的ですが、DやEなどの意味は健診施設によって異なります。まずは結果に書かれている判定の内容を確認し、『要受診』『要精密検査』などとなっていたら、そのままにせず医療機関を受診することが大切です。ひとつの目安として、健康診断を受けてから3カ月以内には受診していただきたいですね」

“以前から同じ数値だから”“家族も同じだから体質だろう”などと、自分で判断してしまうのも避けたいところ。

五十嵐先生:「要受診や要精密検査と判定されているのであれば、年齢にかかわらず一度は医療機関を受診してほしいと思います。受診したうえで『今の年齢なら心配ありません』と医師に判断してもらうのであればいいのですが、自分では体質だと思っていても、病気が隠れている可能性もあります。自己判断で済ませないことが大切です」

健診結果で受診や詳しい検査をすすめられたら、まずはその指示に従うこと。結果を受け取ったままにせず、必要な受診までを健康診断の一連の流れとして考えておきたいですね。

前年の結果と比べてみよう


編集部:健康診断の結果を見るときは、その年の判定だけでなく、前年までの数値と比べてみることも大切なのでしょうか?

五十嵐先生:「健診の判定は、基本的にはその年の数値をもとにつけられています。正常範囲内でも、前年より数値が上がったり下がったりしている項目がないか、変化を見ることも大切です」

また、“毎年同じ項目で引っかかっているから大丈夫”という考え方にも注意が必要なのだそう。

五十嵐先生:「健診を受けた方とお話ししていると、『昔からこの数値だから』とおっしゃる方もいらっしゃいます。でも、例えば20代からコレステロール値が高い人は、それだけ長い期間、高い状態が続いているということ。40代、50代になってから上がり始めた人よりも、むしろ長く注意が必要な状態が続いていると考えられます。『昔からだから大丈夫』ではなく、以前から続いているからこそ、きちんと見ていく必要があります」

健康診断の結果はその年だけで終わらせず、前年までの結果も残しておくと、体の変化を振り返る手がかりになりそうですね。

ふたりだからできる健康管理も


編集部:一緒に暮らしていると、食事や運動などの生活習慣を共有することも増えていくもの。パートナーの健診結果を、ふたりの健康管理に生かすことはできるのでしょうか?

五十嵐先生:「健診結果をお互いに知っておくことで、食事や運動などを一緒に見直しやすくなると思います。例えば、どちらかの血圧が高ければ、ふたりで少し薄味の食事を心がけてみる。運動も、ひとりで始めるより、休日に一緒に歩いたり走ったりするほうが生活の中に取り入れやすいこともあります。どちらかひとりの問題にするのではなく、『ふたりで一緒にやってみよう』と考えられるのは、パートナーがいるからこそでしょう」

編集部:一方で、再検査や精密検査をすすめられているのに、忙しさなどから受診を後回しにしてしまうことも。そんなとき、パートナーはどのように声をかければよいのでしょうか?

五十嵐先生:「『早く病院に行ったほうがいいよ』と急かすよりも、『5年後、10年後も一緒に元気で過ごしたいから、受診してほしい』という気持ちを伝えてみるのもひとつ。健康のことは本人の意思も大切なので、相手を責めたり無理に行かせたりするのではなく、なぜ受診してほしいと思っているのかを伝えられるといいですね」

健康管理というと、それぞれが自分でするものと考えがちですが、一緒に暮らしているからこそできることもありそうです。健診結果をきっかけに、食事や運動など、ふたりでできることから取り入れてみてはいかがでしょうか。

【お話を伺った方】
五十嵐 敬子先生
医療法人社団 優和会 理事(湘南健診クリニック ココットさくら館 院長)
医学博士、日本内科学会認定医、総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本医師会認定産業医、人間ドック予防医療学会専門医・指導医、人間ドック健診情報管理指導士

【受診施設のご案内】 湘南健診クリニック ココットさくら館
横浜市中区桜木町1-1-7 ヒューリックみなとみらい13階
HPURL:https://dock-yokohama.jp/

湘南健診クリニック ココットまちだ館
東京都町田市原町田6丁目8-1 町田センタービル2階
HPURL:https://home.you-wa-kai.or.jp/health/facility/machida

湘南健診クリニック ココットまちだ館
青山のりこ
ウエディング情報メディアにて、結婚式準備にまつわるコンテンツの編集に携わり、式場選びやドレスなど幅広いテーマを担当。2019年にライターとして独立後は、ジュエリーをはじめ、結婚・パートナーシップ、働き方、お金、健康など、ふたりの暮らしや将来に関わるテーマを中心に執筆。  
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