ホテルに相談をして、まずパーティ会場を70名がギリギリ座れる空間から、一番広い会場に変更しました。さらに卓数を減らすのではなく、1卓あたり通常6名のところを3名に。こうすることでゲスト同士の間隔を2m程度保つことができるようになりました。また、スタッフの表情が見えるマスクガードを好む人もいるかもしれませんが、私たちはマスクにしてほしいとホテル側にお願いしました。
自分たちで手配したのは消毒ジェルです。ホテル側でもアルコール消毒を設置していますが、ゲストのみなさんがご自身のタイミングで使えるようにしたいなと思って。当時は入手するのも簡単ではありませんでしたが、ふたりで協力して購入し、2色使いのリボンで可愛くラッピング。受付に置いたグッズはどれも購入してそのままではなく、ひと手間かけることによって、ゲストに「コロナ禍の中、来てくれてありがとう」の気持ちが伝わるように“くふう”しました。
控室を両家1部屋でなく、各家族1部屋に。受付をなくし、ゲストカードに変更。ゲストのナフキンは個包装にし、おしぼりをアロマの香り付き、抗菌作用のあるものに。換気のため、披露宴会場はスタッフが出入りする扉も含めてオープンにしたままで、配膳人数も増やして時間を短縮するなどしてもらいました。
ディスタンスを意識しながらも、ケーキ演出やラウンド演出はやりたかったので、安心安全に行うにはどうしたら良いのか“くふう”しました。ゲストのみなさんにはなるべくテーブルを立たないようにお願いしていましたが、ケーキ入刀の際、近くで見たい方には、司会者の方からマスク着用を促すようにしてもらって。ラウンド演出では新郎と新婦で受け持つテーブルを変えて、密を避けながらゲストに直接感謝の気持ちを伝えるようにしました。
不思議なことに、パーティ会場は広くなったのに、逆にアットホームになったような気がしました。延期になったことで、ゲストのみなさんとこまめに連絡を取るようにしていたのが良かったようです。感染防止対策のことも、当日の様子を見て、納得してくだったようで、「安心して楽しめた」という声をいただきました。当日お呼びできなかったゲストからもうさぎのウェルカムドールを贈っていただいたり、教え子からメッセージが届いたり。「お呼びできなかったのに」という思いがある分、より感謝の気持ちでいっぱいになりました。
エリアによっても「結婚式をやるか、やらないか」の判断は、難しいものがあると思います。なかなかスムーズにいかないこともありますが、ふたりだけでなく、両家のみなさん、ゲストのみなさんとよく話し合うことをオススメします。みなさんの意見に耳を傾けた上で出した結論なら、ふたりはもちろん、周囲の納得も大きい中で、結婚式を行うことができると思いますよ。