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上質なひとときを彩る、結婚式のテーブルマナー

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ふるまいの美しさは、思いやりから生まれる
結婚式でフランス料理のコースをいただく際には、場の雰囲気にふさわしい上品で丁寧な立ち居振る舞いが求められます。
しかし、マナーとは決して堅苦しい作法ではありません。
それは、共にテーブルを囲む方々やサービススタッフ、そして料理を手がけた方々に対する、静かな思いやりと敬意の表れなのです。



今回、編集部は格式あるThe Okura Tokyo (オークラ東京)にて、マナー講師の資格を有し豊富な実務経験を持つ方に取材をさせていただきました。そこで伺った貴重な教えや実践例をもとに、フォーマルな場にふさわしい基本的なマナーをご紹介します。
いずれも、特別な場をより心地よく、心豊かに過ごすためのごく自然な立ち振る舞いばかり。ぜひ、肩肘張らず、ひとつずつ身につけてみてください。

着席のマナー|静かに始まる、おもてなしの所作

椅子はスタッフがそっと引いてくださいますので、左側から静かに着席しましょう。音を立てず、無駄のない動作は洗練された印象を与えます。
着席後は、テーブルと身体とのあいだに、こぶし一つ分ほどの空間を保つと美しく見えます。背中は背もたれにつけすぎず、軽く腰かける程度に留めることで、自然と姿勢が整います。



バッグや手荷物は、椅子の後ろか下へ。
椅子の横や通路に置くと、サービススタッフの動線を妨げてしまうため避けましょう。


ナフキンの扱い方|小さな動作に、心を映して

ショープレートの上に置かれたナフキンは、コースが始まるまでの静かな合図のような存在です。披露宴が始まり、乾杯の合図があるまでは手を触れず、静かにそのままにしておくのがマナーです。
乾杯が済んだら、ナフキンを手に取り、二つ折りにして膝の上へ置きましょう。
ナフキンは、折り返しの部分を自分側にして膝の上に置くのが正しい向きです。こうすることで食事中に使いやすく、汚れた面が外側から目立ちにくくなります。



グラスにうっすらと口紅がついてしまった場合は、まず指でやさしく拭き取ってから、ナフキンの内側の端でさりげなく押さえてふき取ります。ナフキンの汚れた面が外側から見えないよう、自然な動作を心がけましょう。右利きの方は右側、左利きの方は左側を使うと自然です。

中座する際は、ナフキンを軽くたたんで椅子の背もたれにかけておくのが適切な所作。



お食事を終えた後は、ナフキンを軽くたたんでテーブル上に置くのが一般的です。
几帳面に畳みすぎると「お料理に満足していない」と受け取られることもあるため、ふんわりと無造作に置くくらいがちょうど良いとされています。


カトラリーの扱い方|静かな所作で味わうために

フォーマルなコース料理では、カトラリーが料理の順に並べられているため、外側から順に使うのが基本です。
カトラリーを扱う際には、無理に力を入れず、そっと添えるように動かすことが肝要です。ナイフを用いる場合は、人差し指を軽く添えると安定してコントロールしやすくなり、食材に過度な力をかけずにすっと引くことで滑らかに切ることができます。



また、食事の途中で席を外す場合は、カトラリーを「ハの字」にお皿の上に置くことで、「まだ食事を続けます」という意思表示になります。
食事を終えた際は、カトラリーを「四時の方向」に揃えて置くことで、「お皿を下げてください」というサインになります。



また、もしカトラリーを落としてしまった場合は、慌てずにスタッフへお声掛けを。ご自身で拾うのは避けましょう。


披露宴でのコース料理の基本的なマナー

● アミューズ・ブーシェ
食事の始まりに供される一口サイズの小さな前菜です。
手でつまめるものや、小さなスプーンでいただくものが多く、これから始まるコースへの期待感を高める役割を果たします。手でつまめるものはカトラリーのセットがなく、サービススタッフが手でつまむ旨を説明してくれます。もし間違ってカトラリーを使用しても、サービススタッフが新しいものを用意してくれるのでご安心を。

● 前菜
美しく盛り付けられたテリーヌや色とりどりの野菜などは、ナイフの柄に人差し指を添えて左側から丁寧に切ります。
切った一口大の料理はフォークで取り、ソースがあればナイフですくって軽くつけてからいただきましょう。

● スープ
ボウルタイプのスープ皿の場合は、スプーンを手前から奥へと滑らせるようにしてすくいます。スプーンですくう量は七分目ほどを目安にし、音を立てないように静かに口元へ運びましょう。
スープが少なくなってきた際には、器の自分側をそっと持ち上げるようにして傾け、奥にたまったスープを静かにすくいましょう。皿の裏側が相手から見えないよう配慮することも、美しい所作のひとつです。



一方、取手のある器で提供されるスープは、器を手に持っていただいても差し支えありません。

● 魚料理
魚料理に使うカトラリーは、料理の内容により用意されます。
写真右のような歯があるナイフは弾力のある魚、海老など、歯がないナイフは柔らかな身の場合用意される場合が多いです。写真左のフィッシュスプーンは柔らかな身の魚で使用される場合が多く、スプーンの用途もあるのでリゾットなどが付け合わせで出る場合はスプーンのように使用しても構いません。写真右のナイフはオードブルやお肉同様の使い方でスプーンのように使うことはできないので注意して。



フィッシュナイフは、ペンを持つような感覚で軽く手に取ると、自然と扱いやすくなります。力を入れすぎず、やさしく身を分けるように使うのが美しい所作です。

● 口直し
メインディッシュの前に供される、口直しのシャーベット。
爽やかな味わいで口の中をリセットし、次の料理への期待を高めてくれる一皿です。
添えられた小さなスプーンで、静かにいただきましょう。



● メイン料理
肉料理などのメインディッシュは、これまでと同様に、落ち着いた所作でナイフとフォークを使っていただきます。
お肉は左側から順に、食べやすい一口大に切り分けるのが基本。力を入れすぎず、ナイフをゆっくりと引くように動かすと、美しく切ることができます。

● デセール(デザート)
披露宴の場合、デザートにはテーブル上部にあらかじめセットされている小ぶりのスプーンやフォークを使用しましょう。
「デセール」(デザート)にはフランス語で食事を片付けるという意味があります。レストランなどでフランス料理をいただく場合には、メイン料理もしくはチーズを済ませてテーブルが綺麗に整えられたあとに、デザートに合わせたカトラリーが用意されます。

器に応じて、フォークだけ、あるいはスプーンと組み合わせていただくこともあります。最後のひと口まで、ゆったりと味わいましょう。

● パン
パンは、手で一口大にちぎっていただくのが基本です。
パンはあくまで料理の引き立て役。つい手が伸びてしまいがちですが、食べ過ぎないようご注意ください。デザート前には片付けられますので、食べたいときにはそこまでに食べ終わりましょう。



バターが添えられている場合は、目上の方とご一緒の際、さりげなく取り分けて差し上げると細やかな心遣いとして好印象です。

食べているうちにパンくずが多少こぼれても、スタッフがタイミングを見て丁寧に片づけてくれますので、気にしすぎる必要はありません。

また、パンでお皿に残ったソースをぬぐっていただくのは、本来の正式なマナーとしては控えるべき所作ですが、料理人によっては"最後まで味わってくれた証"として喜ばれることも。 格式ある場では避けるのが無難ですが、カジュアルな雰囲気の場では、さりげなく行えば失礼にはあたらない場合もあります。

● コーヒー・小菓子
食後には、スタッフからコーヒーや紅茶の希望をたずねられます。
コーヒーはデミタスカップで供されることが多く、香り高い一杯とともに、小さな焼き菓子などが添えられます。



ソーサーの形式により小菓子の置き方にも違いがあります。ソーサーが一枚の場合は、カップの手前にそっと添えるように、二枚重ねのダブルソーサーの場合は、下皿に小菓子を置くのが所作として美しいとされています。


まとめ|マナーは、心地よい時間を育むためのもの

テーブルマナーとは、単なる決まりごとではなく、共に食卓を囲む人への思いやりが形になったものです。
堅苦しく捉える必要はありません。基本を知っていれば、余裕をもって食事を楽しむことができ、自然なふるまいの中に品格がにじみます。

結婚式の披露宴をはじめ、記念日のディナーや大切な方との会食など、さまざまな場面での丁寧な所作は、相手への敬意を伝え、自分自身の印象をより美しく整えてくれることでしょう。

知っておきたい!披露宴のゲストマナー

オークラ東京のこぼれ話|銀器に宿る、おもてなしの美意識

レストランやホテルのテーブルに並ぶ銀器は、ただの食器ではありません。
それは、料理を引き立て、空間に調和し、なによりもお客様を迎える"おもてなしの心"を静かに物語る存在です。

The Okura Tokyo (オークラ東京)では、ナイフやフォークといったカトラリーはもちろん、スープチューリンやコーヒーポット、大型の飾台まで、約500種類もの銀器が揃えられています。
いずれも、1962年の創業に際して、当時の日本工業規格(JIS)を上回る独自の品質基準「オークラスペック」に基づき製作されたものです。
なかには、創業時のロゴマーク〈富士山〉や〈1962〉、別館の開業年〈1973〉などが刻まれた銀器も、今なお現役で使われています。



これらの銀器に使われている素材は、「洋白(ニッケルシルバー)」と呼ばれる合金。柔軟性や耐久性に優れ、かつては硬貨や金管楽器にも使用された高品質な素材です。
銀メッキを施したあと、ヨーロッパで主流の鏡面仕上げではなく、控えめで上品なつや消し加工を選んだのは、日本の美意識に根ざした表現を重んじた結果でした。

銀器は空気や光に反応して黒ずむ性質があるため、日々の使用後には専門職人による丁寧な手入れが欠かせません。
創業当初から変わらぬ手仕事によって、今もその美しさが保たれています。

手間と時間をかけて守られてきた銀器には、オークラの歴史と品格、そして「お客様を大切に迎える」という揺るぎない姿勢が、静かに息づいているのです。


<取材協力>
The Okura Tokyo (オークラ東京)

森山 明 氏


1990年に株式会社ホテルオークラ(現・ 株式会社ホテルオークラ東京)入社。
欧風料理「オーキッドルーム」やフランス料理「ラ・ベル・エポック」などで研鑽を積み、同店マネージャーを経て2019年より宴会サービス課所属。
HRSサービスコンクール審査委員長や国家検定「レストランサービス技能検定」の試験委員を歴任。
2009年技能グランプリ金賞、2020年東京マイスター、2024年「現代の名工」受賞。
1級レストランサービス技能士、テーブルマナー認定講師の資格を有する。

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