ウエディングドレスの持ち込み料はなぜ必要?損にならないショップ選び
結婚式場の提携外のウエディングドレスにかかる"持ち込み料"って?
マイナビウエディング プレミアムヴェニュー読者のみなさんはご存知でしたか? 花嫁さんの意見として、会場の提携外のショップで選んだウエディングドレスにかかる「持ち込み料」が問題視されることがあります。この持ち込み料が発生することがネックとなり、お気に入りのドレスをあきらめたり、その会場をキャンセルしてしまうカップルもいるとか。プロの立場からすると、その判断がもったいなく思える時もあります。重要なのは、「なぜ、持ち込み料がかかるのか」ということです。例えば、ドレスショップは式の前日までには会場にウエディングドレスを届けます。届けられたドレスはそのあとどうなるのでしょうか?
誰かがハンガーにかけ、ドレスに不備がないかチェックをする。しわになっている部分があればアイロンをかけ、当日、美しい状態で花嫁さんに着付けられるよう準備をする。これらの作業を会場の誰かが行わなければなりません。一般的にはこうした"ウエディングドレスのケア料金"として、持ち込み料を設定している場合が多いのです。
ところがすべての会場が、持ち込みのウエディングドレスへのケアをしてくれるとは限らないのも事実です。持ち込み料の相場は、ウエディングドレス1着で2~3万円。タキシード1着1万円前後。中にはドレス一着10万円だったり、私が花嫁さんから聞いたなかでは25万円の請求がきたという会場もありました。しかも、高額な持ち込み料を受け取りながら「一切、ケアはしません」というところも。
ですから、ウエディングドレスに持ち込み料が発生する場合、その料金でどのようなサービスが受けられるのか、会場にかならず確認をしてみてください。持ち込み料がかかる理由に納得すれば、無理に提携内のドレスショップで選ぶ必要もなくなりますよね。
間違いのないドレスショップの選び方のコツ
ウエディングドレス自体、その価格は安くて20万円前後、高いものなら100万円以上します。人生最大の買い物だからこそ、そのドレスを扱うショップ選びにはより慎重になってほしいもの。そこで今回は間違いのないショップ選びのポイントとしてふたつアドバイスしたいと思います。
Point1:褒めるだけではなく、的確なアドバイスがあるか
はじめてウエディングドレスを試着してみると、気になることがたくさん出てくるものです。たとえば、「二の腕の太さが目立たないか」「背中が開きすぎていないか」「気に入ったけど予算オーバー」......。それらを、ぜひ声に出してスタッフに投げかけてみてください。花嫁の不安や心配事に「大丈夫ですよ」「似合いますよ」の一点張りでしか答えられないスタッフはプロとは言い難いものがあります。「二の腕は無理に隠してしまうより、ベアトップなど肩から出したほうが目立ちませんよ」「自分で見えづらい後ろ姿は写真に撮ってしっかり確認したほうがよいですね」「同じような雰囲気で予算に合うデザインを探してみましょう」など、具体的にアドバイスしてくれるショップは信頼がおけます。
Point2:コーディネートのセンスが自分に合うかどうか
金額やデザインなど"条件"でドレスやショップを選ぶこともありますが、"自分と同じセンス"を持つショップを選ぶこともトータルで美しく、かつ自分らしいスタイリングを完成させる上では重要です。センスを見極めるタイミングはドレスを試着したとき。「このドレス姿に似合うベールやアクセサリー、髪型、ブーケを教えてください」と質問してみてください。それに対する提案を聞いて、「なるほど!確かにステキかも!」と思えたか、あるいは「ちょっとピンとこない...」と思ったか。コーディネートのセンスに共感できるかも重要です。
プロとしての審美眼とセンス、そして、当日きちんと着付けてもらえるよう会場との連携が取れるショップを選ぶことが、運命の一着への近道となるはずです。
Sai Coordination代表。美容関連の仕事を経てウエディング業界に携わる。2006年から約4年間「フォーシス アンド カンパニー」取締役副社長を務める。現在はオートクチュールプライベートウェディングを始めドレス&ビューティアドバイザーとして多岐にわたり活動している。