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「"自分らしく"を、この街で。」東京都の性的マイノリティへの取り組みと思い

みなさんは「東京都パートナーシップ宣誓制度」をご存じでしょうか。この制度は2022年11月1日より導入され、2024年5月31日時点で1,222組のカップルに受理証明書が交付されています。このように東京都ではすでに多くのカップルが利用している「東京都パートナーシップ宣誓制度」をはじめ、性的マイノリティに関連するさまざまな取り組みを行っています。今回はその取り組みを紹介するとともに、都の担当者にお話を聞きました。

※東京都では条例において、性自認が出生時に判定された性と一致しない方、または性的指向が異性に限らない方(=LGBTQ+)を『性的マイノリティ』と呼んでいることから、当記事では『性的マイノリティ』という呼称で統一しています。
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東京都パートナーシップ宣誓制度とは?


東京都パートナーシップ宣誓制度とは、人生のパートナーとして歩むおふたりの生活上の困りごとを軽減するなど、性的マイノリティの方々が暮らしやすい環境づくりの一環として導入された制度です。

【東京都パートナーシップ宣誓制度について】
・対象:パートナーシップ関係(※)にあるおふたり
・概要:制度対象であるふたりが知事に対してパートナーシップ関係(※)にあることを宣誓し、必要書類等を届け出ることで、知事は宣誓と届出がされたことを証明する受理証明書を交付する。受理証明書は都民サービス等の利用時に活用できる。
・手続き方法:原則オンライン

※双方またはいずれか一方が性的マイノリティであり、互いを人生のパートナーとして相互の人権を尊重し、日常の生活において継続的に協力し合うことを約した二者間の関係のこと
婚姻とは異なり法律上の効果はありませんが、多様な性や性的マイノリティの方々に対する理解を広め、誰もが自分らしくいきいきと活躍できる社会になることを目指しています。

どんなサービスが受けられる?

では、東京都パートナーシップ宣誓制度を利用すると、具体的にどんなサービスを受けられるのでしょうか。

【利用できる行政サービスの例】
・都営住宅の入居申込など、都民向けサービス
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/base/upload/item/list_tmg_5.pdf

・区営住宅の入居申込など、都内区市町村におけるサービス
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/base/upload/item/list_municipality_6.pdf
【利用できる民間サービスの例】
・保険金受取人に同性パートナーも指定可など、民間サービス
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/base/upload/item/minkanichiran01.pdf
上記のように、婚姻しているカップルに適用される制度の一部を利用できます。

また、東京都内では性的マイノリティの方々にパートナーシップ関係に関する証明書等を発行する制度を独自に導入している自治体があります。東京都ではその自治体と連携を図り、東京都パートナーシップ宣誓制度の受理証明書と同様に、各自治体が発行するパートナーシップ証明書等を都の行政サービスにて活用できるよう取り組みを進めています。

これにより、各自治体のパートナーシップ証明書等をお持ちの方は、新たに東京都パートナーシップ宣誓制度の受理証明書を取得しなくても、都の行政サービスを受けられるようになります。

さらに従業員向けの福利厚生における活用が進んでいるなど、今後さまざまな場面で活用できるようになるかもしれません。

東京都のそのほかの性的マイノリティへの取り組み


東京都ではパートナーシップ宣誓制度以外にも、性的マイノリティに関する取り組みを行っています。

例えば、性自認および性的指向に関するさまざまな悩みや不安について相談を受け付ける「Tokyo LGBT相談 専門電話相談」「Tokyo LGBT相談 専門LINE相談」。このサービスは悩みを抱える本人だけでなく、家族等からの相談も受け付けています。

【Tokyo LGBT相談 専門電話相談】
TEL:050-3467-1448
受付時間:火曜日・金曜日 18時~22時(祝日・年末年始除く)
【Tokyo LGBT相談 専門LINE相談】
LINE公式アカウント名:LGBT相談@東京
受付時間:月曜日・水曜日・木曜日 17時~22時(祝日・年末年始除く)
また、東京都総務局人権部の公式サイトでは「多様な性について知るBOOK」を配布しています。この冊子では多様な性があることや性的マイノリティの方々が直面する困りごと、アライ(性的マイノリティに対する理解と支援の意思を表明している人)であるためにできることなどを具体的に紹介しています。

【多様な性について知るBOOK】
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/base/upload/pdf/R1tayounasei.pdf
さらに企業における社内制度や顧客向けサービスのアップデートなど、性的マイノリティへの理解と環境整備に向けた取り組みを支援しています。

【性的マイノリティに関する企業向けポータルサイト】
https://www.lgbtq-company.metro.tokyo.lg.jp/

担当者からのメッセージ

ここまでパートナーシップ宣誓制度を含めた、東京都の性的マイノリティに関する取り組みをご紹介しました。最後に都の担当者よりこの記事を読んでいるみなさんに向けてメッセージです。

【担当者より一言】
都では、性的マイノリティの方々が暮らしやすい環境づくりに向けて、“東京都パートナーシップ宣誓制度”や性的マイノリティの方々に理解や支援の意志を表明するアライマーク(東京都のアライマーク “TOKYO ALLY”)の普及啓発事業など多様な取り組みを行っています。これからも多くの方に活用いただくことで「誰もがいきいきと生活することができるダイバーシティ東京」を実現していきます。

【東京都パートナーシップ宣誓制度のお問い合わせ先】
東京都総務局人権部 企画課
パートナーシップ宣誓制度担当
TEL:03-5388-2337

参考
・東京都パートナーシップ宣誓制度
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/sesaku/sonchou/partnership.html
・「東京都パートナーシップ宣誓制度」をよりよく知るためのハンドブック
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/base/upload/item/4a145140bfafaca13719840768bb5069_2.pdf
・Tokyo LGBT相談 専門電話相談
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/page/lgbt_soudan.html
・Tokyo LGBT相談 専門LINE相談
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/page/lgbt_soudan2.html
・性的マイノリティに関する企業向けポータルサイト
https://www.lgbtq-company.metro.tokyo.lg.jp/
・東京都アライマーク「TOKYO ALLY」
https://www.lgbtq-company.metro.tokyo.lg.jp/ally/
マイナビウエディング 編集部
“ふたりを楽しむ”すべてのカップルを応援するサイト「マイナビウエディング」の編集部が、結婚式場やブライダルジュエリーの最旬情報はもちろん、パートナーシップがより深まるさまざまなお役立ちTIPSをお届けします!

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