2017年12月28日

宝石のことが分からないから、宝飾問屋街「ジュエリータウンおかちまち」をおさんぽしたよ!

コヤナギユウがいく はじめてのジュエリーショップさんぽ
キラキラ輝く宝石達。動物的本能が働くのか目が離せない魅力がある……のは分かるんだけど、純度とか、カットとか、ブランドとか、難しいことは分からない! ジュエリーは安いものじゃないから失敗したくないけれど、いったいなにから見ればいいの? そんなジュエリーおんちなコヤナギが、連載とかこつけてジュエリーショップに直接質問! ジュエリーショップを尋ねて、その魅力を知っていくよ。記念すべき第一回はいきなりのプロの店。「日本唯一の宝飾問屋街」と唱われるジュエリータウンおかちまち!


職人にとっては在庫、デザイナーにとってはパレットなカラーストーン・宝石パーツ卸 セレナ

最初にやってきたのは、サファイヤやルビーなどの宝石からクリスタルやトルマリンなどのストーンまで取り扱った“色石”問屋セレナさん。店内を一歩入ると、小さなショーケースに詰められたたくさんの色石が、整然と並ぶ姿に圧倒される。問屋さんというより、なんだか図書館や博物館のような厳かさえあるような。顔を近づけて石達をのぞき込むと、同じ石でもサイズやカット加工違いで10種類近くあることが分かった。
「うちはもともと、小売りから始まったんですよ」と代表の田中さん。


デパートの中に店舗を構え、好きな石を選んで、この世に2つとない自分だけのアクセサリーを作る、その楽しさを感じてもらうために開店当初からこのスタイルだったそうだ。


「普通、卸といえばプロを相手にした商売なので、石の名前とサイズやカットを指定して、それで初めて石が出てくる。裏に引っ込めた袋の中から出してくるんですよ。でもそれじゃあ発見やひらめきがない。だからうちでは卸を始めてからもこのスタイルのままにしたんです」

こんな風に並んでいれば、宝石の知識がなくてもインスピレーションで好きな石が見つけられそうです!

中にはこんな高価なブルーダイヤモンドも!

「ええ。これだけ種類が揃っていますから、実は宝石の修理人がよく利用しにくるんですよ。壊れて石が外れてしまったら、同じサイズのものでないと直せない。昔は修理職人が全部自分で持っていなくちゃならなかった。でもここにくれば、必要なものだけ買えますからね」

わたしみたいなジュエリーに疎くて、デザインなんて出来ない素人は、どんな風に利用したらいいですか?

「とにかく眺めてみてください。椅子も用意してるので、座って実際にお気に入りの石を並べながら悩んでもいい。ジュエリーデザイナーの子なんて何時間も座って悩んでいくよ」

でも、どうやって悩めばいいかすら分からなかったら?


「指輪にしたいのか、ペンダントにしたいのかくらい決めてくれたら、パーツを選べばいいよ。加工してアクセサリーにしてあげるから」

わぁ、そうしたらわたしだけの“この世にはないアクセサリー”が出来ちゃいますね!


■株式会社 セレナ
東京都台東区上野5-22-1 東鈴ビル1F
03-3834-5307
営業時間:平日10:00~18:00 土曜日11:00~17:00
定休日:日曜・祝日

ちょっと変わった一点ものから買取まで スミノ宝石

老舗百貨店松坂屋が、大人パルコになってオープンすることで話題になった御徒町は、ただいま再開発しているところ。JR御徒町駅を首都高も走る昭和通り方面へ降りて行くと、「エメラルドアベニュー」「サファイアストリート」など、なにやらキラキラと美しい通り名が。そう、ここがジュエリーの問屋街なのだ。


大きな赤い看板と「現金買取」の文字が印象的な店頭のスミノ宝石さん。これぞ御徒町の卸宝石屋さんという感じで、シロウトのわたしが入ったら怒られそうな雰囲気……と思って扉に手をかけたら、中からは元気な子どもの声が! わ、なにごと?
「すみませーん! いま、自動ドアが手動だったでしょ? すみませんねぇ、子どもが、わーっと道へ飛び出すことがあるんで、自動ドア切っていたんですわ」

表れたのは店主のふわふわのアフロヘアーが似合う店主角野さん。
お取り込み中でした?

「いえいえ、通常営業中ですよ!」


宝飾品全般を扱うスミノ宝石さんでは、指輪からネックレス、素材などなどなんでも扱うそうだけれど、〝少し変わった一点もの〟を仕入れることが多いそう。
確かに、ちょっと個性的なリングが多いような気がします。というか、価格もよく見ると、お手軽なのからちょっと、すごい金額までありますね!


「路面店の店頭だからね〜出せるものには限りがあるんだけど、こんなもんじゃないよ?(笑)」

そっか、卸屋さんが一般人に販売をしないのは防犯的な意味もあるんだ。どんなお客さんが多いですか?

「30〜70代までの女性が多いかな。女性もののジュエリーを買っていく方が多いから、自分用かお友達などに購入するんだろうね。予算や石、目的を教えてもらえれば世界中から〝ひっぱれる〟ので気軽に相談して下さい」


表に「現金買取」ってありましたけど、売りたいものの他に持ってこなければいけないものってありますか?

「身分証は必須。他にはブランドものなら箱や保証書があるといいけれど、あまり大差がないかも。古いからといって気にせずに見せて欲しいと思います。楽器と同じで25〜30年経った宝石には独特の魅力があるものだから。御徒町で宝石の買取をはじめて、うちは創業50年。品質重視で目利きしますよ。現金買取の他に、下取りもしますよ」

宝石の買取ってなにか怖い印象があったけれど、スミノ宝石さんは楽器に例えて話してくれたりして、とても親しみやすかったな。

「あ、お子様連れでのご来店も、大歓迎ですから!(笑)」

なんか卸屋さんのハードルって、思ったより高くないのかも。

■有限会社 スミノ宝石
東京都台東区上野5-7-11
03-3836-0823
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜・祝日(毎週土曜日営業中)

これぞダイヤモンド卸 玉煌(ぎょくおう)

学問の道近く、「ルビーストリート」の路面にたくさんのP.O.Pカードのついた大きなショーケースが3つせり出している。なにが入っているのかなーと気軽に近づいてみるとキラキラと、シルバーのリングにまぶしい……ダイヤモンド!? えっ、これ、マリッジリング!? こっちにはエンゲージも。定価を確認するときっちり「給料3ヶ月分」くらいあるのに、そこには真っ赤な二重線。その下にある金額は半額どころか……。あまりの破格にあわあわしていると、「どうぞ、お気軽に奥までご覧ください」と優しそうな紳士に声をかけられた。こちらがゼネラルマネージャーの菊池さんだった。


「わたしたちは元々“石屋”なんですよ。でも石があったらジュエリーにしたいですよね。それでパーツも扱っていますが、うちでは多数の職人も抱えているので全くのオリジナルデザインも作れますよ。原石から買付を行い、低価格で品質の高さを保てます」

表のショーケースがエンゲージリングでびっくりしましたよ! ああいうのって、大事に奥にしまわれているものだと思っていたので。

「ははは。ショーケースからお買い求めいただくことももちろん出来ますが、わたしたちは石屋です。まずは石から選んでいただくなんて買い方をして欲しいと思いますね」

石から、ですか?

「はい。主役になる石から、気にいったものを選んでいただければ、それをどうしたいか、イメージを教えて下さい。写真をお持ちいただいてもいいですし、あのブランドの爪のデザインと違うブランドのリングのデザインを融合させたい、なんてオーダーも実現することが出来ますから」

オーダーメイドですね!

「ここ、御徒町にはたくさんの職人や卸のお店が集まっています。だから、出来ないことはないんですよ」

なるほど、なんと心強い。
ジュエリーはその高価な印象から勝手に敷居の高さを感じていたけれど、大切なのは自分が気に入るかどうか。なんか当たり前のことを見失っていたみたいだ。

ふむふむ、コヤナギ、コラム連載1回目にして、ジュエリーさんぽの心得、得たり。
ジュエリーとの出会いとは、インスピレーションを大切に好きなものをイメージすることが大切なのだな。


■玉煌(ギョクオウ)
東京都台東区上野5-22-8
03-3832-8532
営業時間:10:30~19:00
定休日:無休

プロフィール

コヤナギユウ
好奇心旺盛なイラストライター。「プロ御用達」「業務用」という言葉に目がないうえ、安いものが好き。勢いはいいけれど気は小さい。手先は不器用。

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