日本人で初めて新婚旅行に行ったのは坂本龍馬？　ハネムーンの由来や最近の事情についても紹介

新婚旅行（ハネムーン）の由来

ハネムーンの語源には諸説ありますが、「ハネムーン（honeymoon）」という言葉は古代ゲルマン人が結婚後30日間、ハチミツ酒を飲む習慣があったことに由来しているそう。つまり、「honey（ハチミツ）＋moon（月）」＝「蜜月」が語源とされているようです。

また結婚式、結婚披露宴をして新婚旅行に出かけるという習慣が定着したのは、 19 世紀末のイギリスなのだとか。結婚式後の旅行は「bridal tour」「wedding-trip」「honey-moon」などさまざまな形で呼ばれており、もともとは新郎か新婦の家族を伴い、結婚式に参列できなかった親戚を訪問する、披露宴の延長のようなものだったそうです。

日本で新婚旅行が広まったのはいつ？

日本にこの「新婚旅行」という概念が入ってきたのは、明治時代と考えられています。大正時代以降は、雑誌でも新婚旅行についての話題が取り上げられるようになり、徐々に「新婚旅行」が広まったのだそうです。

とはいえ、この時代では、まだまだ上流階級の人々しか新婚旅行に出かけることはできませんでした。当時、行き先は箱根や伊豆、熱海といった温泉地や、伊勢神宮などが定番とされていたとのこと。戦後、海外旅行が一般的になると、ハワイやタヒチなど南国系リゾートの人気が高まるようになりました。

日本人で初めて新婚旅行に行ったのは坂本龍馬？

一説によると、日本人で初めて新婚旅行に行ったのは、坂本龍馬とおりょう夫妻と言われています。1866年、寺田屋事件で傷を負った龍馬は、西郷隆盛のすすめにより、妻おりょうを伴って鹿児島へと旅立ちました。鹿児島では、特に刀傷に効能があると言われている「塩浸温泉」に長く滞在したそう。現在は「塩浸温泉龍馬公園」となっていて、温泉に入ることはできませんが、坂本龍馬とおりょうの像を見ることができます。

この旅行が、明治時代に土陽新聞（現在の高知新聞）で連載されていた、龍馬を題材にした小説『汗血千里の駒』で「ホネームーン（ハネムーン）」と表現されたことにより、「日本で初めてのハネムーン」という説が広まったようです。「日本人で初めて」という点については諸説ありますが、坂本龍馬も現在の新婚旅行のような形でふたりの時間を楽しんでいたというのは、なんだか微笑ましいエピソードですね。

最近の新婚旅行はどうなっている？

海外旅行といえばやはり海外が人気というイメージですが、コロナ禍や円安の影響を受けて、最近は沖縄や北海道など、国内の行き先も人気が高まっているよう。海外に比べて交通費が抑えられる分、少し高級なリゾートホテルや温泉宿に宿泊し、ふたりでゆっくり過ごすのも魅力的ですよね。

また、インバウンドの増加により、国内の交通手段・宿の確保は早めに動くように心がけているカップルが多くなっているようです。これから新婚旅行に行くというカップルは、混雑状況なども考慮して計画を立てるとよいかもしれません。

新婚旅行でふたりの仲を深めよう

新婚旅行は、結婚生活のスタートを祝う特別な旅。ビーチリゾートでのんびり過ごしたり、歴史や文化を感じる街を巡ったり、自然に囲まれた場所でリフレッシュしたりと、さまざまな過ごし方が考えられます。世界情勢や経済状況の影響で、なかなかハードルが高いかもしれませんが、行き先や出発時期にルールはありません。ふたりらしい、ステキな新婚旅行ができるといいですね！