千日前にあった歌舞伎座の後継劇場として1958年に誕生した「新歌舞伎座」。建築を手掛けたのは、戦前から戦後にかけて活躍した村野藤吾氏です。そごう百貨店や日本生命日比谷ビルなどを手掛けたことで知られ、数々の賞を受賞した建築家でした。
「新歌舞伎座」の特徴は、古来から伝わる唐破風を幾重にも重ねた革新的なデザイン。伝統的な技法を使いながらも、まったく新しい意匠として、当時から高く評価されていました。桃山風の華麗な雰囲気が難波のにぎやかな街並みでも一際目を引き、街のシンボルとして人々に長く愛されてきました。
歌舞伎座と銘打っているものの、実は歌舞伎が上演されるのは少なかったのだとか。「新歌舞伎座」は現在、上本町に移転し、連日コンサートや大衆演劇などを開催しています。
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「ホテルロイヤルクラシック大阪」を手掛ける隈氏は、国内外で様々な賞を受賞しています。木材を多用し、随所に和を感じさせるデザインで知られていますが、ポストモダン建築で注目を集めた建築家でした。
主張の強い建築から、土地の文化と調和した設計を手掛けるようになったのは「雲の上のホテル」をはじめとした高知県の梼原(ゆすはら)町での建築プロジェクト。林業の街らしく木材を用いたデザインは、独自性を保ちながらも街の風景に溶け込むような、“負ける”建築ともいわれる隈氏の建築理念がうかがえます。
その後、「竹の家」や「石の美術館」といった代表作を発表し、素材にこだわる建築家として知られるように。従来、耐火性の問題などから公共施設などに取り入れることが難しかった木材を用いた建築も多く、新国立競技場にもその技術が使われています。細かな木材を組み合わせたデザインは日本の伝統的文化を現代の技術によって新しい形として表現していると評価されています。
“和の大家”隈研吾氏が手掛ける会場の写真を見る
唐破風など華麗な外観が特徴的だった新歌舞伎座の跡地に、隈氏による美しいランドマークホテル「ホテルロイヤルクラシック大阪」が2019年12月オープン。
6階のチャペルは「新歌舞伎座」の意匠の屋根を復元。和紙調のステンドグラスから差し込む穏やかな光が、木材をふんだんに使ったチャペル内を照らします。客室の天井には勾配がついており、館内にいながら「新歌舞伎座」の特徴である屋根を感じられるよう工夫されていたりと、随所に「新歌舞伎座×隈研吾」ならではのデザイン性が感じられます。
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