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各界のプロフェッショナルが語る、最強ウェディングノウハウ。プレミアム花嫁塾。結婚式評論家が語る「結婚式の本当の価値」とは?  Backstage at the Wedding - 佐伯エリ(結婚式評論家)

「好きな曲だけ」はNG!? 結婚式の音楽・BGMの重要性と選び方

結婚式では、挙式やパーティはもちろん、そのほかにもさまざまなシーン(全てに近いかもしれません)で音楽が流れています。音楽は、雰囲気づくりにとって大変重要な役割を果たしており、結婚式でも例外ではありません。今回は、音楽・BGMの重要性や選び方についてお話します。


◆結婚式における音楽の重要性

結婚式の中でかける音楽は、音響の専門スタッフやミュージシャンに選曲を依頼することもできますが、おふたりが自分たちでセレクトされるカップルさんも多いですね。また音楽鑑賞やフェスへの参加を趣味にされているおふたりは、音楽を選ぶことをとても楽しみされていることと思います。音楽というのは、目には見えないものですが結婚式の雰囲気づくりを左右するとても重要な役割を担っています。近頃の結婚式では、コンセプトを設けたり、ビジュアルデザインにこだわったり、目に見えるものへのこだわりはとても美しく表現されているように感じています。そして、その空間の完成度を高めるためにもう一歩、大切にしたいのが「音楽」。ここを一貫して整えることで、目指す雰囲気により近づけることができるのです。


特に私が一番大切に考えているのは、入場曲やプロフィールムービーの曲よりも歓談中のBGMの選曲。雰囲気づくりが上手なカフェにはゆったりとリラックスできてオシャレな音楽がかかっていたり、南国のビーチでは開放的で楽しい気持ちになれる音楽がかかっていたり......。もし、その空間に音がないことを想像してみてください。その場の温度が少し下がってしまうような気がしませんか?(鳥のさえずりや葉擦れの音など『環境音』がひとつの演出になることもあります。)結婚式という空間で流す音楽は、部屋でじっくり個人的に鑑賞する音楽とは異なり、作りたい雰囲気づくりのためのツール。何も軸に置かずに自分たちの好きな曲を集めてしまうと、結婚式のコンセプトとバランスが取れなかった場合それはただの「好きな曲をまとめたプレイリスト」を流しているだけ、ということになってしまいます。


会場には既存のお任せBGMを用意してくださっている場合もあり、それがお部屋の雰囲気や会場コンセプトに合わせたものであれば、もちろんそれを利用してもよいと思います。でも、もし雰囲気作りにもう少し自分たちらしさをプラスしたいのであれば......少し深い視点から音楽に向き合ってみてもよいのではないかと思っています。


音楽イメージ1

◆BGMの選曲の仕方

これまでお客さまと接する中で、結婚式の目的を「お越しいただく方に感謝の気持ちを伝えたい」とおいたとしても、BGMについては「自分たちの好きな曲で構成するもの」と思われている方が大勢いらっしゃいました。そんなときは、お料理や引出物と同じように、そのシーンでの音楽は誰のためにかけるのか考えてみませんか?とお話ししています。


例えば、自分で選曲することの多い「人前結婚式」。挙式の目的は、おふたりにとっては誓いの場。ご家族やゲストにとっては見守る場、ふたりの決意を心に刻む場です。音楽は、その誓いの言葉や動きを引き立て、心に沁み入らせる力を持った曲を上手にセレクトしたいもの。優しくしっとりとした曲や、情緒的な曲、古き時代からどの世代にも愛され続ける名曲がオススメです。もし、少し賑やかな曲を使用したいならカバーアレンジを使うなど、工夫次第で雰囲気を高めることができます。そうすると、音楽の力を借りてその「誓い」はしっかりと胸の奥まで届き、ご参列者さまの表情や拍手の強さ、不意に溢れる涙など、さまざまなところで溢れ出る感情から想いが届いたことを感じ取れることがあります。


披露宴は長い時間を過ごす空間です。その中でも特にまとまったシーンが歓談中やテーブルラウンドのBGM。これは、メイクで言ったらファンデーションのようなものだと思っていて、土台(BGMによる空気づくり)をしっかり整えることで、個性を活かすポイントメイク(入場曲など)が引き立つのです。ナイトパーティで大人の雰囲気を出したいならピアノトリオのジャズ、昼間の温かなパーティならカフェ風のボサノバアレンジなど。また、もし少人数婚・家族婚で、メインのゲストが親御さまやおじさまおばさまなどの場合、往年の名曲のカバーアレンジをセレクトしたりすると、選曲を話題にお食事の会話も弾むようです。お父さまお母さまが若いときに聴いていた曲をリサーチして、かけてみるのもステキかもしれません。また、好きなアーティストの曲の使い方は、たくさん使うことだけが正解ではないということも心得て。その曲を引き立てたいときには、パーティの象徴的なハイライトシーンで初めて使用する、というのも盛り上がります。


もし自分たちで選曲するのが難しい、という場合にはプロのミュージシャンやDJに依頼するのもひとつの方法です。おふたりが普段聴いている音楽のジャンルを加味しながら、会場の雰囲気、ゲストの属性、結婚式のテーマなどをヒアリングし、プロの目線でセレクトした音楽を提案してくれますよ。


音楽イメージ2

◆音楽で成功した結婚式の事例

私がここまで音楽にこだわることになったひとつの結婚式の事例をご紹介します。ある年の三月のウエディング。花嫁さまはハワイがお好きでフラダンスを習われており、結婚式のテーマもハワイにされたいとのご希望でした。まずハワイのどんなところに惹かれていらっしゃるのか伺うと、「ハワイの温かな空気、時間がゆったりと流れているところが好きです。三月でまだ肌寒い時期だから、私たちの結婚式で少しでもハワイに来たかのような温かさを感じていただけたら......」。今回の花嫁さまのハワイのイメージは「ハワイ=白い砂浜、青い海!」ではなく「温かさ」。結婚式のあらゆるコンテンツを通して、温かくリラックスした特別な時間を共有してもらうことを軸につくりました。テーマカラーはハワイの暖かな太陽をイメージしてゴールドにし、爽やかなミントグリーンを差し色に。そのほか、装花にはパイナップルやスターフルーツを蘭など南国のお花と一緒に飾り、ゴールドのフローティングキャンドルも灯して。進行は詰めすぎず、憧れのフラダンスの先生との共演をハイライトに設定し、そこに一番の盛り上がりが来るようにプログラムしました。


そして、セッティングが整い、思いがけず甘酸っぱいフルーツの香りがお部屋に満たされ、さあお客さまを迎え入れようとしたそのとき、迎賓のフラソングが流れると、突然そこはハワイそのもののような空間に! 音楽が空間の最終仕上げをして、とても美しい場作りの仕上げとなりました。温かく和やかなパーティは順調に進み、フラダンスのシーンでは年配ゲストや職場の上司の方までもがスタンディングで新婦を囲んで、ダンスの披露に見入っていました。


◆最後に

私は、空間を最後に仕上げる音楽を「ナパージュのようなものだ」と捉えています。ナパージュとはショートケーキの苺に施されている艶々のコーティングのこと。ナパージュがある場合とない場合の差ってなかなか気づきにくいものですが、あるととても美しく仕上がる、でも、厚ぼったくつけすぎると、苺の味を邪魔する。そこにあるのかないのかわからないくらいの存在感で、しっかりと空間の完成度を高める、プロデューサーにとっては心強い存在です。ぜひ、『音楽という魔法』を見方につけて、おふたりらしさが滲み出るような、一貫した美しい空間でゲストと楽しい時間を過ごしてくださいね。


音楽イメージ2

写真(メイン・本文中)/Marlgrafica 享丸桂大
写真(プロフィール)/Roots&Routes 小澤 彩聖


Professional of 結婚式評論家が語る「結婚式の本当の価値」とは?  Backstage at the Wedding
結婚式評論家 佐伯エリ

結婚式場に約15年勤務後、フリーウエディングプランナーとして独立。現在はウエディングプランナーと並行して、ブライダル関連企業にて人材育成コンサルティングのほか、ブランドプロデュースや商品開発、撮影のアートディレクション、イベントやショー、ライブステージの演出なども手がける。

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