
自分らしさが演出できる♪ モダンカリグラフィーで結婚式のペーパーアイテムを手作り

結婚式のアイテムを手作り(DIY)する花嫁が増えています。手作りアイテムは、花嫁が身につけるものはもちろん、装飾や演出に使うアイテムなど多岐にわたり、いずれも写真映えするものばかり。中でも手作り率が高いペーパーアイテムに、オシャレな書体で一点ずつ手書きできる「モダンカリグラフィー(modern calligraphy)」という技術をご存じですか? プレミアムヴェニューでは、ワークショップを定期的に開催し、モダンカリグラフィーの講師として活動している猪本直美先生に、モダンカリグラフィーの魅力や結婚式のペーパーアイテムへの取り入れ方、必要な道具などについて教えていただきました。
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モダンカリグラフィーとは

モダンカリグラフィー(modern calligraphy)とは、この「カリグラフィー」をより書きやすく、現代風にアレンジした技術のこと。カリグラフィーで用いられる書体のカッパープレート体をベースに、書き手それぞれが個性を活かして書き進めることができます。細いペン先を使って書くモダンカリグラフィーは、筆圧によって文字の太さが変わるので、デザイン性が高く、ウエディングシーンでの人気は高まるばかり。また、結婚して子供が産まれたら、子供が使うものに書いたり、ママ友との間でちょっとしたお礼をする時に使う「サンキューカード」がオシャレに書けたりと、1度習得してしまえば、生涯を通して暮らしを豊かにできる技術と言えるでしょう。
▼モダンカリグラフィーとウォーターカラーを組み合わせた「サンキューカード」。季節感のある絵柄をフレキシブルに取り入れられるのも手作りだからこそ(猪本先生のインスタグラムより)
ここ数年、日本では手作りの良さが見直されつつありますが、そんな時流とも相まってモダンカリグラフィーが人気を集めつつあります。手紙ではなくメールになり、年賀状も印刷になるなど、文字を手書きするシーンが少なくなっていますが、そんな時代だからこそ、心がこもったおもてなしとして、結婚式でモダンカリグラフィーが流行っているのかもしれません。
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モダンカリグラフィーに必要な道具とは?

ここでは猪本先生のワークショップで実際に使っているものを中心に、モダンカリグラフィーに必要な道具をご紹介します。
■ペン先(ニブ) ※写真:左下
メーカーや品番によってペンの硬さや細さは異なりますが、猪本先生のワークショップでは「NIKKO Gペン」を使用。
■ペンホルダー ※写真:右中
「Dual Use Workshop Holder(Oblique +Straight)」を使用。慣れてきたら自分に合ったペンホルダーを探すのもオススメだそう。
■インク ※写真:左上
「Higgins Eternal Black Writing Ink」を使用。水性のインクがオススメ。耐水性のものはペン先を詰まらせることがあるので避けます。光による変色などを防ぐため、耐光性のインクであれば尚ベター。
■水
ペン先を洗ったり、ペン先のインクが乾いたときに必要です。
■練習用の用紙
インクが滲みやすかったり、ペン先が引っかかる紙は避け、なめらかに書ける用紙を選びます。先生のワークショップではガイドシートで練習しますが、ガイドシートがない場合は、「トモエリバー」社の手帳用紙や、上質紙、ブリストル紙などがオススメ。

▲ガイドシート:文字が書きやすいように傾斜がかった罫線が引かれ、お手本にできる線や文字が書かれています
モダンカリグラフィーにチャレンジしてみましょう
猪本先生の教室に通う花嫁さんたちが、モダンカリグラフィーでDIYしたい結婚式のアイテム人気ナンバー1は「席札」とのこと。とはいえ、いきなり結婚式の席札に挑戦するのは至難のワザ! まずは傾斜をつけたマス目が書かれたガイドシートで、基本ストローク「タテ線」「ハネ」「曲線」などを地道に練習します。日本の書道に置き換えて、たとえるならば書道の初心者が“ヘタウマ”調で書くのと、上級者が崩して書く文字は根本的に異なる、ということ。モダンカリグラフィーも同じで、基本をしっかりマスターして初めて“自分らしい”オリジナルの文字を書くことができるようになります。猪本先生曰く「練習あるのみ」「文字は裏切らないんです」。▼基本ストローク(タテ線やハネなど)をマスターしたら、文字を練習していきます

▼モダンカリグラフィーの入り口として最適な「サンキュータグ」からトライ♪ ガイドシートで「thank you」を練習し文字のイメージを固めていきます

▼無地のタグに「thank you」を書いていきます。一見“一筆書き”のように、サラサラっと書かなければならなそうですが、1文字ずつ、パーツごとに書いてもOK。心を落ち着けて丁寧に書くことが大切です

▼ガイドシートの表面はなめらかでも、サンキュータグに使用する紙の表面はザラついているタイプもあるので、ペン先が引っかからないように注意しながら仕上げていきます

≫ゲストへの感謝の気持ちを込めた「サンキュータグ」の作り方とは?
モダンカリグラフィーでDIYできるアイテムをご紹介!

▼「ウェルカムボード」など、大きな面に書く場合は、書きやすいサイズで文字を書いたあとに、拡大コピーをして、筆ペンなどを使ってトレースします

▼結婚式の招待状やメニュー表、アイルランナーなど汎用性が高い「ウエディングロゴ」。イラストなどと組み合わせたデザインにしたい場合は、モダンカリグラフィーで書いた文字をスキャンし、データ化します。猪本先生が定期的に開催しているワークショップでは、無料ソフトを使ってデータ化する方法まで教えてくれるそう

≫結婚式のウエディングロゴとは?
ほかにも、席札やフォトプロップスはもちろん、花嫁に人気の顔合わせのしおりや、テーブルナンバー、エスコートカードなど、さまざまなウエディングアイテムに取り入れることができます。ただし、お年寄りのゲストが多い場合、英文(欧文)で書かれた席札やエスコートカードは読めなくて迷ってしまうこともあるので、ゲストの顔ぶれを考慮してすすめましょう。
ペーパーアイテム以外でも取り入れたいモダンカリグラフィー
モダンカリグラフィー(modern calligraphy)は結婚式のペーパーアイテムだけでなく、デザインした文字をジュエリーに加工したり、お皿やカップなどの陶器に転写して焼き付けることもできます。▼猪本先生が文字をデザインし、ジュエリーショップ「K1820 ATELIER」とコラボレーションしたジュエリーブランド「LA GEMAPHIE」。イニシャル入りのリングやネックレスなど、オリジナルのジュエリーをオーダーできるそう。結婚の記念に夫婦でオーダーし、それぞれ別のアイテムを身につけるのもオシャレ

▼もともと、真っ白な陶器に転写紙を切り貼りして食器などを作る「ポーセラーツ(porcelarts)」を習っていて、その上達のためにカリグラフィーについて学び始め、モダンカリグラフィーと出合ったという猪本先生。ポーセラーツからモダンカリグラフィーと、遠回りに見えますが、基礎的な訓練を重ねたからこそ、さまざまなアイテムへの展開が可能に


▼木製のスプーンやカッティングボードもオリジナリティあるアイテムに変身♪ コルク製のコースターなどにも書くことができるので、結婚式の手作りプチギフトとしても活用できそう(猪本先生のインスタグラムより)
まとめ

▲猪本先生が勉強のためによく読んでいるという、モダンカリグラフィー(modern calligraphy)について書かれた洋書。海外ならではのオシャレなデザインやアイテムへの展開例などの情報がぎっしり
いかがでしたか? 基礎的な練習をしっかりして技術をマスターできれば、結婚式のペーパーアイテムはもちろん、アクセサリーや食器などにも取り入れることができるモダンカリグラフィー。アメリカ発祥とも言われていますが、アート性が高いので、書き手の個性を活かして自分らしいスタイルを見つけられるのが特徴です。ウエディングアイテムだけでなく、友人へのプレゼントやクリスマスカード、バースデーカードなど取り入れられるアイテムは無限大! ぜひモダンカリグラフィーで日々の暮らしをより豊かに、楽しくしてみませんか?
★教えていただいた方★

猪本 直美さん
Decal Gift(デカールギフト)主宰
モダンカリグラフィーが習えるワークショップを定期的に開催しているので、習ってみたいという人は、メールでお問い合わせを
hello@decal-gift.com
オフィシャルサイト https://www.decal-gift.com/
instagram https://www.instagram.com/decalgift/
結婚や婚約の記念にオススメ♪

猪本先生によるモダンカリグラフィーの文字が刻印できる
カスタマイズジュエリーのオンラインショップ「LA GEMAPHIE」がOPEN!
https://www.decal-gift.com/la-gemaphie
ウエディングロゴにも最適なシーリングスタンプ制作のワークショップを開催します♪
開催日:2018年11月10日(土)
第一部/10:00~12:30
第二部/13:00~15:30
詳細はコチラから
※記事内写真すべて、プレミアムヴェニュー編集部/©Decal Gift
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