結婚式などフォーマルなシーンで活躍する『ドレスウォッチ』。ひとつは手に入れたいと思いつつも、一体どういう時計を買ったらいいのか疑問に思う人もいるはず。ここでは、そんなドレスウォッチの定義から、オススメのブランド・ウォッチまでご紹介。
『ドレスウォッチ』とは? 魅力を解説
デザインの定義を知ろう
『ドレスウォッチ』とは、冠婚葬祭などのフォーマルなシーンや高級店に行く際などにぴったりな、エレガントな腕時計のことである。基本的にシンプルなデザインで、派手さを抑え洗練された外観が特徴だ。ドレスウォッチの主な定義は下記5点。

●シンプルでエレガントなデザイン
ドレスウォッチのデザインにはシンプルさとエレガントさが求められる。スーツやタキシードなどのフォーマルな服装との相性を良くし、全体のコーディネートを引き立てるためだ。
また、エレガントさもドレスウォッチの要素として欠かせない。例えば、ディテールにこだわった仕上げや高級素材の使用が、時計全体の雰囲気を格上げし、大人の魅力を最大限に引き出すだろう。
●アナログ時計で機能が少ないもの
ドレスウォッチは、ディスプレイに数字で時間を表示するデジタル形式ではなく、針で時間を指し示すアナログ形式だ。デジタル時計はカジュアルな印象が強いため、ドレスコードがある場合はアナログ時計を選ぶとよいだろう。
また、クロノグラフをはじめとしたストップウォッチ機能など複数の機能はない、シンプルでそぎ落としたものがベスト。

●文字盤はカラーやインデックスにも注目
フォーマルな場面では、白や白に近いシルバーの文字盤がふさわしいとされている。少しカジュアルダウンしてブラックやネイビーでも問題ない場合があるが、それ以外のカラフルな文字盤はドレスウォッチとしての使用は控えよう。
また、インデックス(時間を示す数字など)は「バーインデックス」と呼ばれるシンプルな棒で表現されたものが最もフォーマルとされている。
●貴金属やステンレスの薄型ケースで2針もしくは3針
ドレスウォッチをつけるようなフォーマルなシーンは、そもそも時間を気にする行為自体が失礼とされていることも。そのため時計はあくまでも身だしなみの一つとして、目立たないものがベスト。
ケースはゴールドやプラチナなどの貴金属やステンレス製のもので、薄型でシンプルなものがよいとされている。スーツの袖にも自然に収まるため、見た目もスマートになるはず。さらに針はできれば2針、もしくは3針のシンプルなものが◎。

●革ベルト
革ベルトはフォーマルなシーンに最も適しているとされ、特にクロコダイルのレザーは最高級とされている。フォーマルなドレスウォッチの場合、ブラックやブラウンなどを選ぼう。
このように、シンプルさとエレガントさが融合することで、ドレスウォッチは特別な場面でのアクセサリーとして、一層の輝きを放つのである。
みんないつ着ける? 代表的な着用シーン

ドレスウォッチはいわゆる、フォーマルシーンにおいて身に着けたいもののひとつ。ビジネスの場や結婚式、パーティやイベントなどでは、その場の雰囲気にふさわしい品格を与える。
≫「結婚式では腕時計は外すべき?」 気になるマナーや、失礼に当たらないおすすめウォッチをご紹介
さらには、ドレスウォッチは自信を持って大切なシーンに臨むための心強い味方となる。精巧な作りと上質な素材で作られたドレスウォッチは、その美しさと機能性で長く愛される一品である。
定番から憧れまで!
人気ブランド5選(レディース・メンズ)
ここでは、ドレスウォッチにふさわしい定番の人気ブランドから、一度は手にしたい憧れのブランドまで、厳選して5つご紹介。特徴を理解して、ウォッチ選びに活かしてみては。
●LONGINES(ロンジン)

190年を超える歴史を紡ぐ、スイスの名門ウォッチブランド「LONGINES(ロンジン)」。時計の企画、設計、パーツ製造、組み立て、出荷のすべてをひとつの建物の中で行うシステム「マニュファクチュール」を始めた最初のブランドでもある。また、圧倒的な品質力で、スポーツ計時のパートナーに選ばれることも多く、ホースレースやスキーのオフィシャルタイムキーパーも務める。代表的なコレクションは、「LONGINES(ロンジン)」の誠実さを体現する「ロンジン マスターコレクション」。
≫時計ジャーナリスト 篠田哲生Selection “誠実さ”が形になった時計「LONGINES(ロンジン)」
●ZENITH(ゼニス)

150年以上続く時計製造の伝統とアバンギャルドなイノベーションを組み合わせたコレクションを発表するなど、常に進化と革新へのたゆまぬ挑戦を続け、スイス時計産業のリーダーとして走り続けている「ZENITH(ゼニス)」。ドレスウォッチとしては使用できないが、「オープンワーク」という文字盤の一部をくりぬいてムーブメントが見えるようにしたデザインの先駆者でもある。
●OMEGA(オメガ)

アメリカ航空宇宙局NASAの公式装備品やオリンピックの公式計時など、とにかくより高い精度・耐久性をめざし、革新とともに真摯に時計作りを続けてるブランド「OMEGA(オメガ)」。豊富なラインアップも特徴で、パートナーとのペアリングやシェアリングも楽しむことができる。代表的なコレクションは、NASAの標準装備アイテムの一つでもある「スピードマスター」。
≫時計ジャーナリスト 篠田哲生Selection 技術を民主化し、よい時計のレベルを上げる「OMEGA(オメガ)」
●IWC(アイ・ダブリュー・シー)

「IWC(アイ・ダブリュー・シー)」の時計はすべて、熟練した時計師の手によって一つひとつ作り上げられる。精巧なエンジニアリングと、時代に左右されない個性的なデザインが融合した 6つのコレクションを取り揃え、最高峰の技術と唯一無二の感動をお届け。男女問わず使用できるデザイン性の高いウォッチは、シェアウォッチとしてもおすすめ。
≫時計ジャーナリスト 篠田哲生Selection ふたりでシェアして時を楽しむ「IWC」
●JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)

人気の二面性ウォッチ「レベルソ」をはじめ、数々の名品を送り出してきた「JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)」。1833年の創設以来、1200以上の自社製キャリバーを生み出し、絶え間なくその創造性と独創性に磨きをかけ、今日の高級時計製造における名声を築いてた。これまでに誕生した数々のコレクションも、その伝統と歴史的遺産を継承しつつ、デザイン・装飾・機構技術に至るまで常に進化を続け、未来に存続し続けるタイムピースを創り出している。
≫時計ジャーナリスト 篠田哲生Selection 二面性の深みを楽しむ「ジャガー・ルクルト」
価格別で選ぶおすすめドレスウォッチ(レディース・メンズ)
※2025年4月時点
【10~30万円台】
LONGINES(ロンジン)
ラ グラン クラシック ドゥ ロンジン

¥ 171,600(税込)
LONGINES(ロンジン)が誇るクラシカルなエレガンスや時代を超越した洗練さを体現するこのタイムピースは、極薄型ケースと幅広いバリエーションが特徴。性別問わず着用ができ、本物がもつ真の価値を知る人々に向けたコレクションだ。
≫詳細はこちら
ロンジン ドルチェヴィータ

¥ 221,100(税込)
「ドルチェヴィータ(豊かな人生)」を送るという精神からインスピレーションを得て、甘美な人生を讃えたレディースウォッチ。柔らかなラインをまとった独特なデザインによって新たな1ページを刻む。
≫詳細はこちら
ロンジン エレガント コレクション

¥ 324,500(税込)
LONGINES(ロンジン)製品を代表するクラシカルなデザインと、しなやかなラインを見事に表したモデルで構成されているアイテム。
≫詳細はこちら
≫LONGINES(ロンジン)について知る
BAUME & MERCIER(ボーム&メルシエ)
クリフトン ボーマティック COSC

¥ 363,000(税込)
モノトーンで洗練された印象が際立つメンズウォッチ「クリフトン ボーマティック 10436」は、自社開発の自動巻きムーブメントを搭載したデイトウォッチ。白いダイヤルに黒のアリゲーターストラップを組み合わせたバランスの良いデザインで、3時位置にデイト表示を配している。
≫詳細はこちら
≫BAUME & MERCIER(ボーム&メルシエ)について知る
【40~60万円台】
IWC(アイ・ダブリュー・シー)
ポートフィノ・オートマティック

¥ 555,500(税込)
シルバーメッキの文字盤とブラックのアリゲーター・ストラップを備えた当モデルは、ステンレススティール製のミラネーゼ・メッシュ・ブレスレットを選ぶことも可能。
≫詳細はこちら
≫IWC(アイ・ダブリュー・シー)について知る
JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)
レベルソ・クラシック・ミディアム・スモールセコンド

¥ 688,600(税込)
アールデコ様式のタイムレスなSS製のレベルソ・クラシック・ミディアム・スモールセコンドは、裏面に秘密のエングレービングを施すことが可能。
≫詳細はこちら
≫JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)について知る
【70~90万円台】
OMEGA(オメガ)
デ・ヴィル プレステージ
¥ 880,000(税込)
6時位置にあるパワーリザーブ表示は三日月型にくり抜かれた4つのパートに分かれており、わずかなコントラストを成す同色のアンダープレートがセットされている。
≫詳細はこちら
≫OMEGA(オメガ)について知る
JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)
レベルソ・クラシック・スモール・デュエット

¥ 928,400(税込)
優美で洗練され、数々のサプライズを宿したSS製レベルソ・クラシック・スモール・デュエットは、2つのダイヤルを備えた現代的な時計の傑作。フォーマルな場にふさわしいドレスウォッチの面も、デザイン性ある面も一度に楽しめるウォッチ。
≫詳細はこちら
≫JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)について知る
【100万円台~】
Glashütte Original(グラスヒュッテ・オリジナル)
セネタ・エクセレンス
¥ 1,375,000(税込)
このミニマルなデザインのメンズウォッチは直径 40mmのステンレススティールケースモデルで、シンプルかつエレガントなデザインが印象的。ポリッシュ/サテン仕上げのケースは光沢が美しく、細かい溝が刻まれたリューズにはグラスヒュッテ・オリジナルを象徴するダブルGのロゴがあしらわれている。
≫詳細はこちら
≫Glashütte Original(グラスヒュッテ・オリジナル)について知る
HARRY WINSTON(ハリー・ウィンストン)
HW ミッドナイト・オートマティック 42mm

¥ 2,838,000(税込)
サンレイ・サテン仕上げのシルバーダイヤルに時分秒針と日付表示を備えたクラシカルなデザイン。ケース3時位置に施されたアーチモチーフがハリー・ウィンストンの世界観を体現している。
≫詳細はこちら
≫HARRY WINSTON(ハリー・ウィンストン)について知る
普段使いもOK? 気を付けたい使用方法など

フォーマルな場で活躍するドレスウォッチ。しかし、普段使いでもOK。仕事柄スーツを着る機会が多いのであれば間違いなくマッチするし、カジュアルな私服にあえてドレスウォッチで腕元を彩るのも上級者向け。大人の余裕を演出できるはず。
ただし、中にはデリケートなドレスウォッチも。水濡れの程度によっては故障の原因となったり、レザーにダメージが出ることも。また、電子レンジなど強い磁気を発するものの近くに置くと影響を受けやすいモデルもあるので、要注意だ。
洗練されたエレガンスをまとって、特別な日にー
ドレスウォッチは単なる時間を知るための道具ではなく、その人を表す鏡でもある。選び抜かれたドレスウォッチは、身につけるだけで自信を与え、特別なシーンをさらに華やかに彩ることができるだろう。自分に最適な一品を選ぶことが、ドレスウォッチの真の楽しみ方である。