結婚指輪の由来


結婚指輪(マリッジリング)のはじまり

結婚指輪はマリッジリングと呼ばれ、始まりは紀元前のヨーロッパからと言われています。初めの頃、素材は鉄でしたが時代とともに金へと変わっていき、現在でも欧米では金の結婚指輪が主流です。デザインはシンプルなものが多く、エッジを削って丸みをつけた「甲丸」や、プレーンな「平打」と呼ばれるものが主流。甲丸リングを定番化したのは1554年、イギリスのメアリー女王とスペインのフェリペ2世の結婚の際に用いられたからだと言われています。

結婚指輪を左手にはめる風習はどこから?

結婚指輪(マリッジリング)を左手の薬指にはめるのは、教会が結婚指輪に祝福を与えるようになった11世紀頃。ですが、必ずしも厳格なきまりになっているわけではなかったようです。少なくとも16世紀末までのイギリスでは右手の薬指にはめることになっていたとか。西洋の慣習では、指輪は左手の薬指にはめると「愛情」を示すといわれています。結婚指輪(マリッジリング)は「誠実・貞節」を意味しているので、自分の「愛情」を「誠実・貞節」をもって相手と教会に誓うという意味で左手の薬指にすることが浸透したと言われています。

日本に浸透したのは戦後

日本で結婚指輪の慣習がメジャーになったのは戦後の1960年ごろ。日本での歴史がそれほど長くないのは、元々がキリスト教式の宗教的な儀式であるためと言われています。現在では、宗教的な意味合いを超えて、結婚指輪自体が結婚生活における愛情や契約の精神を象徴すると広く考えられているため、の神社で行われる神前結婚式においても、新郎が新婦の左手の薬指にはめる行事が一般的になりました。また、新郎新婦双方の間で、指輪が交換されることも多いようです。

マリッジリングは永遠のシンボル

カトリックやプロテスタントの教会での結婚式の場合は、新郎新婦が永遠の誓いを交わしたあとで、司祭を通して花婿から花嫁へ、花嫁から花婿へと指輪を交換します。指輪の円は継ぎ目なく続く永遠のシンボル。それを神様の前で交換し、誓いをたてることで永遠の愛情を互いに約束するのです。さまざまな歴史を経て、日本でも浸透した結婚指輪の交換の儀式。結婚指輪は、永遠の愛の象徴といえるでしょう。