「BVLGARI(ブルガリ)」の軌跡。“色石の魔術師”と呼ばれるまで
Courtesy of BVLGARI
「
BVLGARI(ブルガリ)」の伝統と革新。その歴史は、ギリシャの伝統的な銀細工師であったソティリオ・ブルガリが、イタリア・ローマに開いたジュエリーショップからスタートした。
彼が手がけた美しい銀装飾は、特に旅行で訪れたイギリス人観光客から支持を集め、システィナ通りの1号店を皮切りに、ローマの他の観光地にも次々とブティックをオープン。ジョルジョとコスタンティーノという2人の息子と共に事業を広げていく。
創業から瞬く間に名声を博した
BVLGARI(ブルガリ)だが、1920年代は、ダイヤモンドとプラチナを組み合わせたフランス様式のアールデコデザインが主流だった。
1940年代に入ってからは太陽のような輝きのイエローゴールド、メゾンのシンボル「セルペンティ」に代表されるしなやかな螺旋デザインなど、「
BVLGARI(ブルガリ)」独自のイタリアンスタイルが形成された。
さらに
BVLGARI(ブルガリ)は、1950年代半ばから、滅多に用いることのなかったジェムストーンを使用したハイジュエリーを次々と発表した。
大胆なボリューム感と、鮮やかなカラージェムストーンの組み合わせによって、ひと目でわかるスタイルを確立した
BVLGARI(ブルガリ)は、「マスター・オブ・カラージェム」=“色石の魔術師”と評されるようになった。
その後も
BVLGARI(ブルガリ)は自由なクリエイティビティを発揮していく。東アジアやポップアートから着想した1970年代、女性がビジネスの世界に進出し始めた1980〜1990年代にかけては、昼夜問わず身につけていられるジュエリーを次々と考案する。またスティール/シルク/木材など、常識を打ち破る斬新な素材使いで、ジュエリーはフォーマルな夜会でつけるものという固定観念を覆した。
BVLGARI(ブルガリ)は長い歴史のなかで、その独創性を武器にアイコニックなコレクションを発表してきた。古代ローマやイタリアの建築物に着想した「ビー・ゼロワン」「ブルガリ・ブルガリ」、蛇をモチーフにした「セルペンティ」など、それらのうちいくつかのモデルにはカラーストーンを使用したアイテムもあり、色石の魔術師としての
BVLGARI(ブルガリ)のアイデンティティを体現している。