「グランサンク」とは……
通称「グランサンク」(偉大な5、という意味)は、1940年代に始まった「フランス高級宝飾店協会」に入会している5ブランドのこと。創業は「メレリオ」(2018年にメレリオ・ディ・メレ―から改名)が1613年、「
CHAUMET (ショーメ)」が1780年、「モーブッサン」が1827年、「
BOUCHERON (ブシュロン)」が1858年、そして「
Van Cleef & Arpels (ヴァン クリーフ&アーペル)」が1906年という、いずれも名門メゾンばかり。
さらにフランス語で「グランサンク」と称されているとおり、共通しているのは“パリ発祥で、今もヴァンドーム広場周辺に拠点を持つジュエラー”ということ。
せっかくふたりでパリを訪れたなら、古き良き時代の伝統が香る「グランサンク」に注目して、パリならではのジュエリーを大切な時間の中で選びたい。
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「グランサンク」巡りは、オペラ座前からスタート
ルーブル美術館や、シャンゼリゼ通りに繋がるコンコルド広場からも徒歩圏内のヴァンドーム広場。中でもおすすめは、オペラ座正面からのアプローチ。クリスマスシーズンに突入したばかりの2023年11月(取材時)、ヴァンドーム広場へと続くラ・ペ通りから「グランサンク」巡りをスタート!
1.MAUBOUSSIN(モーブッサン)
遠くに見えるヴァンドーム広場のモニュメント(ナポレオン像が立つ円柱)を目指して少し歩くと、ブルーでまとめられた店構えに白抜きで「MAUBOUSSIN(モーブッサン)」の文字とエトワール(星)のシグネチャーが掲げられた店舗が。
エトワールシリーズのリングはシンプルで洗練されたテイスト。ふたりで共有できそうなのも嬉しい。カラーストーンを使ったジュエリーが得意とあって、色石のリングも前面に。
2.MELLERIO(メレリオ)
ゴージャスな「
Cartier (カルティエ)」の前を通り過ぎると、次のグランサンク、「MELLERIO(メレリオ)」が見えてくる。木造りの店先と意匠を凝らしたクラシカルなバルコニーが、いかにも老舗ジュエラーの風格!
ショーウィンドウには「ジャルダン(庭)」シリーズのラインナップが。ジオラマのような遊び心のあるディスプレイも楽しい。メダルやラッキーチャームを組み合わせて、自分だけのジュエリーを見つけて。
3.BOUCHERON (ブシュロン)
ラ・ぺ通りを歩くだけでも、グランサンクが2つ、さらに「
Tiffany & Co. (ティファニー)」や「
BVLGARI (ブルガリ)」などそうそうたるメゾンが目白押し! そんな中登場した3つめの「グランサンク」は、ラ・ペ通りからヴァンドーム広場に入る角に位置する「
BOUCHERON (ブシュロン)」。金の文字と2階に見えるシャンデリアが品格を物語る。
「キャトル」や「セルパンボエム」などアイコンコレクションがディスプレイされたショーウィンドウには、店頭と同じくグリーン1色のもみの木の装飾が。そのセンスフルなシンプルさがジュエリーを引き立てて。
4.Van Cleef & Arpels (ヴァン クリーフ&アーペル)
いよいよヴァンドーム広場に足を踏み入れると、ナポレオンの円柱を中心に広場があり、ぐるりと有名メゾンが取り囲む。石造りの建物で連なっているため、それぞれ店頭のデザインに工夫を凝らしている様子は圧巻!
「
BOUCHERON (ブシュロン)」の隣、ブルーのドアが目を引くのは「
Van Cleef & Arpels (ヴァン クリーフ&アーペル)」。
白いひさしを出し、あえて小さめにとったショーウィンドウはイエローと、小粋な雰囲気。世界的なフレグランスの流行を意識してか、「パフュームサロン」の入口を別に設けているのが印象的。
5.CHAUMET (ショーメ)
キュートすぎる「
CHANEL (シャネル)」のクリスマス装飾や、センスフルな「
Piaget (ピアジェ)」のショーウィンドウに足を止めつつ、たどり着いたのは5つ目のグランサンク、「
CHAUMET (ショーメ)」。
こちらもディスプレイは、金の額縁のモチーフに黒一色の背景でジュエリーを引き立てるもの。アートピースのようなセッティングは、パリの「
CHAUMET (ショーメ)」ならでは。
別の入口には1965年から1985年の「
CHAUMET (ショーメ)」のジュエリーを紹介するインスタレーションの案内が。伝統を保ちつつ革新に挑んできたメゾンの軌跡をたどる。
他にも、「
MIKIMOTO (ミキモト)」や「
Chopard (ショパール)」、「
TASAKI (タサキ)」(リッツ・パリ内)など、たくさんのメゾンがズラリと並ぶヴァンドーム広場。1日といわず、ぜひ数日かけて“とっておきのジュエリー”を探してみて。
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