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王道の理由。ダイヤモンドがブライダルリングに使われるのはなぜ?

宝石としてのダイヤモンドは、誰もが知っているほど有名です。しかし、ダイヤモンドをブライダルリングとして贈る価値や、そこに込められている意味を知っている方は少ないのではないでしょうか。ふたりの人間同士の親密な結びつきである結婚。それは時代や民族、文明、信仰などにより様々な方法で行われてきましたが、なぜ今、多くの人が永遠の愛を約束する証としてダイヤモンドのエンゲージリングを贈るのか。そのはじまりの歴史や理由を調査しました。

ダイヤモンドの歴史

◇神秘性と希少性

ダイヤモンドはインドで最初に発見されたと言われています。古代の人々がダイヤモンドを大切な石と考えた理由は、美しさではなく、その多くが天然の鉱物としては大変に珍しい正8面体であるという神秘性、何物よりも硬いという性質、そして希少性でした。ダイヤモンドは自然の産物であり、地球の核の部分で人間には想像できないような長い年月――数億年から、年を経たものだと約45億年とも言われる――をかけて奇跡的につくられるものなのです。
ギリシャ人からは「神々の涙」、ローマ人からは「星のかけら」と呼ばれたダイヤモンド。また、インドでは邪悪なものから身を守るお守りとされ、その他の国々でも知識や癒しを与える貴石として、王侯貴族など権威をもつ者の身を飾ってきました。

◇ダイヤモンド・エンゲージリングの始まり
結婚の際に指輪を贈り合う文化は古代エジプトが起源と言われており、円形をしたリングが永遠を象徴すると考えられていました。その後、紀元前1世紀ごろの古代ローマで行われるようになった婚約の儀式で、誓いを交わす証として鉄の輪を贈ったことが、エンゲージリングのはじまりとされています。

世界で初めてのダイヤモンド・エンゲージリングは、1476年、のちにローマ帝国皇帝となるオーストリアのマキシミリアン大公が、ブルゴーニュ公国のマリーに贈ったものとされています。
ダイヤモンドは“無敵・不屈”のシンボルであり、人生の長い時間の苦楽を共にする夫婦の愛の象徴にこれ以上にふさわしいものはないとされ、15世紀末には、ダイヤモンドリングを贈ることが王族の結婚の重要な儀式となりました。

恋人たちのダイヤモンド

王族や貴族の愛のシンボル、もしくはステータス・シンボルとしても重要な役割を果たしていたダイヤモンド。そのダイヤモンドがより多くの世界の人々を魅了し、一般文化として花嫁に贈る“愛の象徴”となるまでには、3つのドラマティックな事柄がありました。

◇ティファニー セッティングの登場

© Tiffany & Co.


1886年、ティファニー社が考案した画期的なオープンセッティング『ティファニー セッティング』が登場。このセッティング技法はプロング(爪)を使って1粒のダイヤモンドを高い位置に固定するもので、ダイヤモンドはあらゆる面から光を存分に取り入れられるようになりました。これにより、ダイヤモンドのテーブル面しか露出しなかった従来のセッティングと比べ、その輝きは格段に美しく魅惑的なものとなり、ダイヤモンドリングの人気に火がついたのです。
ダイヤモンドを最も美しく見せるために考案されたこの『ティファニー セッティング』は、エンゲージリングの世界のスタンダードとなり、様々な愛のストーリーを今もなお生み出しています。


◇アイディアルラウンドブリリアントカットの発明

https://youtu.be/g04yXY6WcPc

19世紀後半、ダイヤモンドの原石が豊富に供給され、さらにティファニー セッティングの人気により、ダイヤモンドをひとつだけ飾ったエンゲージリングが流行の最先端となります。そんな中、ベルギーの名門カッターの一族であり数学博士だったマーセル・トルコウスキーが、美しい輝きを生むプロポーションを分析し「アイディアルラウンドブリリアントカット」を発明しました。トルコウスキーにより最大限に導き出された、ブリリアンシー(輝き)、ファイア(光の分散)、シンチレーション(きらめき)という3種の美しさにより、ダイヤモンドは宝石の王座へ。このカットは、今や世界に流通するダイヤモンドの9割を超えるカットのルーツとなっており、この発明がジュエリー業界の重要なイノベーションとなったことは間違いありません。
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アイディアルラウンドブリリアントカットのリング『オプティーク』


https://www.exelco.com/bridal_jewelry/engagering/optique.php

「アイディアルラウンドブリリアントカット」の発明から100周年を記念してつくられた「オプティーク」。輝きの3要素を最大限引き立たせるため計算し尽くされた、エクセルコ ダイヤモンドを代表するデザインです。




◇「A Diamond Is Forever(ダイヤモンドは永遠の輝き)」
このスローガンが誕生したのは1947年のこと。デビアスグループの広告として “A Diamond is Forever”というコピーが誕生し、日本では1970年代から、特に1990年代を中心に、デビアスグループのCMで使用されたこのフレーズ。「ダイヤモンドは永遠の輝き」は聞き覚えている方も多いはずです。時を超えて輝くダイヤモンドと“永遠の愛”を結びつけ表現したこのコピーは、多くの人々にダイヤモンドの普遍の魅力を印象付けました。
このコピーにより、ダイヤモンドは愛の象徴としての地位を確立させ、世界中の女性たちの憧れの的となったのです。

ダイヤモンドがブライダルリングに相応しい理由

ダイヤモンドは地球上でもっとも硬い天然鉱物であり、無色透明で美しく輝くその性質ゆえに、一生涯変わらない愛や純粋無垢な心、そして固い絆を結ぶものの象徴として、エンゲージリングに最も相応しい宝石とされました。
外見の美しさが見出されていない古代より、その神秘性や希少性が尊ばれてきたダイヤモンド。“美しい”という魅力以上の、ダイヤモンドの人を惹きつける直感的なパワーは、ダイヤモンドがまさしくネイチャーであり、人間の理解の及ばない高潔な存在であることを示しているかのよう。こういった他の宝石にはない際立った魅力により、世界中のラブストーリーの象徴としてダイヤモンドは輝き続けています。

◇失われないダイヤモンドの輝きが、結婚生活を豊かにしてくれる
ダイヤモンドは安定性に優れており、酸や光線、高温に対して影響を受けにくい宝石です。 最近はエンゲージリングをデイリーでファッションの一部として身につける女性も増えてきました。日常生活では洗剤を使用したり、温泉やプールに入ったり、直射日光の下に長時間いることもあります。そのような生活の中で変色や劣化を起こしてしまう鉱物もあるのですが、ダイヤモンドはこのような状況下でも輝きが失われることはなく、この安定性は数ある宝石の中でも上位を誇ります。
美しさやロマンスに加え、実用性を考慮しても、ダイヤモンドの「変わらない」性質は一生ものの婚約指輪に最適ではないでしょうか。

ダイヤモンドは愛と絆の証

人々は自然の中、地中の奥深くから原石を掘り出す方法を見つけ、それを長い時間と労力をかけて精密にカット、研磨、装飾加工し、愛を象徴する美しいブライダルリングに仕上げます。なぜそうまでして、ダイヤモンドをブライダルリングに選ぶのか。
それは、愛や絆といった、目に見えない抽象的かつ尊い感情をどうにかして愛する人に届けたい。そんな想いをカタチにできるのが、まさしく愛情表現に相応しい特性を持ったダイヤモンドだったからではないでしょうか。花嫁の薬指にキラキラと輝くダイヤモンド。その美しさが私たちに愛の所在を教え、将来のあらゆる可能性をプリズムにして見せてくれます。

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