ダイヤモンドの個性がひと目でわかるのが鑑定書です。今回は、GIAの鑑定書について、その見方を詳しく説明します。
出典:GIA(https://4cs.gia.edu/files/GIA-how-to-read-a-diamond-grading-report-EN.pdf)
①鑑定年月日
②レポートナンバー:グレーディングされたダイヤモンドの1つひとつは、ナンバリングされ管理されています。
③形およびカット:ダイヤモンドの外形とファセット(面)の配列が記載されます。
④寸法:ガードルの最小直径と最大直径、上下の深さ(テーブルからキューレットまで)を測定。【『最小直径』ー『最大直径』×『深さ』mm】 で表記されます。
⑤重量:デジタル電子重量計で1カラット(0.2g)の100分の1まで測定し、記載します。
⑥カラー・グレード:GIAのマスターストーンと比較し、ダイヤモンドの色(黄色味)をD〜Zで評価します。
⑦クラリティ・グレード:ダイヤモンドを10倍に拡大し、ダイヤモンドの傷や内包物の有無を確認。内包物の量・数・位置・大きさ・性質・色などを総合的に判断し、グレードを評価します。
⑧カット・グレード:プロポーションをGIA 基準により評価。Excellent(エクセレント)、Very Good(ベリーグッド)、Good(グッド)、Fair(フェアー)、Poor(プアー)の5段階で評価します。
⑨ポリッシュ / 仕上げ項目:ファセットのポリッシュ(研磨)を、上記同様の5段階で評価します。
⑩シンメトリー / 仕上げ項目:ファセットの位置やバランスといった対称性を、上記同様の5段階で評価します。
⑪蛍光性:ダイヤモンドは長波紫外線下で発光することがあります。この発光時の色および強さを、蛍光マスターストーンと比較し記載します。
⑫刻印:ガードルに刻印されている文字や記号、鑑定書番号が記載されます。
⑬備考欄
⑭プロポーションの図示:ダイヤモンドに施されたファセットの角度や比率を、GIA基準により記します。
⑮~⑯クラリティの図示:内包物の特徴について図示した項目です。これによりグレードの裏づけが出来ます。
⑰~⑲グレーディング表:カラー・グレード、クラリティ・グレード、カット・グレードの各ランクが記載されています。
GIA鑑定書が付属するダイヤモンドには、⑫で示されているように、ガードル部分に鑑定書番号がレーザーで刻印されています。これにより、ダイヤモンドが唯一無二のものであるということを証明しています。一方、CGL鑑定書は、ダイヤモンドの画像が付いていることが特徴です。また、美しいカットの証であるハートアンドキューピッドが認められる、トリプルエクセレント(カット、ポリッシュ、シンメトリーの3項目全てがエクセレント評価)のダイヤモンドには、写真付きのサブレポートが付属します。