部屋を片付けないパートナー、どこまでなら許せる？

ゴミを片付けない、服は脱ぎっぱなし、すぐ部屋に足の踏み場がなくなる……。そんな片付け下手なパートナーを持ったら、みなさんはどう感じますか？　長時間一緒に過ごし、一緒に住む可能性もある関係では、結構重要な問題ですよね。実際にあったさまざまなエピソードからOKラインを探ってみました。

■世話好きな人にも“限界”はある!?　好意に甘えすぎはNG！

Hさんの彼の部屋は、いつもお世辞にはきれいと言えない状態。毎回、訪れるたびに好意で掃除をしてあげていたそうです。しかし、ある夏の盛り、前回訪問時に彼に頼まれて作り置きしておいた料理の鍋が放置されたままで、台所は腐敗臭で悲惨な状態に。揚げ句、「俺は触りたくない、お願い、片付けて……」と彼は甘えてきたそうです。

デートしに来て腐った物の片付けをして、しかもそれが自分の作った物だと思うと心底むなしくなった、というHさん。「何でもやってもらえると思わないで！」と怒りを爆発させ、しばらくお灸を据えたのだとか。きれい好きで世話好きなパートナーを持つと、「（相手が）片付けてくれるから、片付けなくてもいいか……」といった怠け心も出てきてしまいがち。好意でできることにも限度はあるので、甘えすぎはNGです！

■片付けが苦手でも、がんばっている姿勢が見えればOK!?

新婚女性Tさんは大ざっぱで、掃除も“見えるところだけ”するタイプ。きれい好きな旦那さまのため、結婚後はできるだけ頑張って片付けていたそうですが、ある日旦那さまがこっそりTさんの机のホコリを拭いてくれているのを目にしたのだとか。Tさんが「大ざっぱでごめん……」と謝ったところ、「こちらこそ細かい男でゴメン（笑）」と旦那さまは笑ってくれたそう。

このように片付けが苦手でも、本人なりに努力していれば、多少のところは“愛嬌”として許してくれるパートナーは少なからずいるのかも。恋愛では「隙が必要」とか、「ひとりで何でも完璧にこなしてしまうと、『自分がいなくてもいいのでは』と相手が思ってしまう」なんてことも言われますよね。タレントの安田美沙子さんも片付けが苦手だそうですが、旦那さまが、いつも「しょうがないなー」と言いながら片付けてくれるそう。努力の姿勢は必要でしょうが、愛する相手のためにしてあげられることがあるのはそれはそれで“喜び”になることもあるようです。

■片付けを強要しすぎると、ストレス過多になることも……。

一方で、こんなエピソードも。Mさんが結婚前提で半分同居を始めた彼は、超が付くほどのキレイ好き。そのためMさんは毎日片付けに関する“指導”を受けることに。食器は一切シンクにためない、洗面台の水しぶきは毎回拭く、リモコンやクッション等はすべて寝る前に定位置に戻す……等々。Mさんは3カ月ほどかなりがんばったそうですが、次第に彼の家に行っても「疲れる」「安らげない」と感じるように。しばらくして別の理由で別れたそうですが、「どのみち結婚しても続かなかっただろう」と今は感じているそうです。

Mさんによれば、彼は「清潔はいいこと」「キレイ好きは正義」という空気があるので、どうしても「少しくらい散らかっていてもいいじゃない？」とは言いにくかった……とのことでした。自分がキレイ好きでも、相手に強要しすぎるとストレスの原因になることもあるようです。

■「片付け下手」や「キレイ好き」なパートナーと上手に付き合う3箇条

世の中には「ピカピカで物がない部屋が落ち着く」という人もいれば、「多少散らかっている方が落ち着く」という人もおり、部屋のキレイさ具合は居心地のよさにも大いに影響します。パートナーと感覚が違う場合には、以下のようなことを心がけるのがオススメです。

(1)　お互いのストレスが溜まらない“譲歩ライン”を決める
（例：「皿洗いは翌朝までにやればOK」「お風呂洗いは週に一度、交代でする」「洗濯物を干すのは自分、畳むのは相手と決める」など）。

(2)　「片付け下手」な側は、開き直って怠けることはせず、できるかぎりの努力はする

(3)　「キレイ好き」な側は、相手に自分の感覚を強要しすぎない。
とはいえ、我慢のしすぎもよくないので、相手に改善してほしいことがある場合には、「どうしても我慢できないこと」からひとつずつ伝えていく。

まとめると、お互いが「ふたりにとって居心地よい家（部屋）にしよう」と考え、努力も譲歩もできる関係になれるのが理想的。「この相手となら、心地よい暮らしができる」とわかれば、自然と結婚も視野に入ってくるかもしれませんね。

（文／外山ゆひら）