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結婚後のお金の管理、みんなどうしてる? プロに聞いたやりくり上手になるコツ

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結婚すると、自分のお金だけでなく家のお金、つまり「家計」を管理するようになります。上手に管理できる自信がない! お金のことをめぐって夫婦でけんかになったらどうしよう? と不安になることもありますよね。

そこで、結婚後のお金の管理について、共働き世代や専業主婦(夫)の家庭など、結婚5年以内の夫婦190組へアンケートを実施。そこで見えてきた実態や、問題点などについてファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんに改善策をうかがいました。”お金のプロ”のアドバイスを元に、結婚後のお金のやりくりが上手くなるコツをご紹介します。

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「共働き」の場合、お金の管理どうしてる?

家計の管理方法はさまざまです。うちの方法は普通?と思うこともあるのではないでしょうか?ここでは結婚5年以内の夫婦190組に聞いたお金の管理について働き方別に見ていきましょう。

【共働きの場合】
「共働き」でも「妻が管理、夫は小遣い制」が約5割

Q. 家計の管理、どうしてる?【結婚5年以内の共働き夫婦の場合】
順位共働き夫婦の家計管理の方法割合
1位妻が管理、夫は小遣い制47.4%
2位財布は夫婦で別々。支払い項目別に家計を分担18.9%
3位夫が管理、妻は小遣い制15.3%
4位生活費をそれぞれの収入に合わせて一定の割合ずつ負担。残りはそれぞれの小遣いまたは貯金8.4%
5位生活費を半分ずつ分担。残りはそれぞれの小遣いまたは貯金6.3%

まず「共働き」夫婦の家計管理は「妻が管理、夫は小遣い制」が最も多く、次いで「財布は夫婦で別々。支払い項目別に家計を分担」、「夫が管理、妻は小遣い制」という結果でした。それでは、それぞれの管理方法についてのメリット・デメリットを解説します。

家計の管理方法別!メリット・デメリット
■妻(夫)が管理、夫(妻)は小遣い制
<メリット>
・管理者が明確なので、貯金がしやすい

<デメリット>
・お小遣いを貰う側の自由になる金額が少ない場合、不満が生じやすい

夫(妻) が給料の全額を 妻(夫) に預けてそこから小遣いをもらう場合、管理者が明確なので貯金がしやすいですが、もらう小遣いの額によっては、不満が生じやすくなります。また、この方法で夫婦生活を円満に送るためには、管理する側は支出や貯蓄が不透明にならないよう、会計を開示することが大切です。

■財布は夫婦で別々。項目別に支出分担
<メリット>
・家賃は夫、食費は妻のように分担をすると支払いがラク
・お互いに自分の収入を知られたくない場合、相手にオープンにする必要がない

<デメリット>
・夫婦の収入の総額と、それぞれで貯蓄できているかどうかわかりにくい

この方法の場合は項目別に分担して支払った後、残りの金額をお互いが把握していればいいのですが、残りはすべて小遣いになってしまっていることも。いざまとまったお金が必要になったときに、相手の貯金がまったくなかった!という事態が発覚する可能性もあるので注意が必要です。
また、それぞれが負担する項目を結婚当初に決めても、かかる費用は年々変化していきます。たとえば家賃は5年間同じでも、食費は子どもの成長に伴って増えていく、ということも。負担する項目は毎年見直しをしていくことが重要ですね。

■生活費をそれぞれの収入に合わせて一定の割合ずつ負担。残りはそれぞれの小遣いまたは貯金
<メリット>
・シンプルでわかりやすく、公平でけんかになりにくい

<デメリット>
・貯蓄もそれぞれの収入に応じて負担しないと、それぞれで貯蓄できているかどうかわかりにくい

生活費の負担がどちらかに偏ることがなく、不満が生じにくい方法です。妻と夫それぞれの収入に応じて生活費の支出、貯蓄分を一定の割合ずつ負担することが大事です。また、妻が産休・育休に入ったときなど収入に変化があった際の見直しや、ほか家事負担についての考慮も必要です。

「専業主婦(夫)」の場合、お金の管理どうしてる?

次に、結婚5年以内の「専業主婦(夫)」世帯に家計の管理方法を見ていきましょう。

【専業主婦(夫)の場合】
「専業主婦(夫)」は妻が管理する世帯が圧倒的に多い!

Q. 家計の管理、どうしてる?【結婚5年以内の専業主婦(夫)世帯の場合】
順位専業主婦(夫)世帯の家計管理の方法割合
1位妻が管理、夫は小遣い制62.5%
2位夫が管理、妻は小遣い制26.2%

「専業主婦(夫)」世帯の家計管理の方法は、主に2つの方法に分かれ、約6割が「妻が管理、夫は小遣い制」という結果が出ました。
この場合は、妻か夫、どちらか向いている人がお金の管理をするといいですね。家計管理の目的は、何にいくら使ったかなどより、必要な貯蓄分を確保できているか把握すること。夫婦どちらか管理するかよりもそれができる仕組みづくりを優先させましょう。

お金のことでけんかしたことある? 実情を調査!

これまで、家計管理の方法によるメリット・デメリットのさまざまなケースをご紹介しました。ご紹介したケースの中から、自分たちにぴったりな家計管理の方法を決めることができたとしても、お互いに決め事を守れないと夫婦でけんかになることも。

夫婦げんかの理由はさまざまですが、お金が原因ということも少なくないよう。結婚5年以内の夫婦へのアンケートでは、家計の管理をめぐってけんかをした経験がある夫婦が約4割。ただし、けんかにいたらなくても、不満に思ったことがある人もいるのでは。それでは具体的にお金のどんな理由で夫婦げんかになったのか、アンケートを元に見ていきましょう。

はいと答えた方が4割! けんかをした理由は?

Q. 家計の管理のことで喧嘩したことはある?
はい [40.5%]
いいえ [59.5%]

けんかに至った経緯・理由をご紹介しましょう。明日は我が身と思って要チェックです!

■なんでもっと貯金できないの?と言われ、こっちは少ない給料をやりくりしているのに! とけんかになった。男の一人暮らしでは簡単な食事で済ませていたのだろうけど、妻として夫の健康を考えると、食費もある程度かかる。そこがわかってない!
[30歳女性(結婚5年以内)・専業主婦/家計の管理方法:妻が管理、夫は小遣い制]

■夫の方が収入が多いので、あれこれと支払いをお願いしたら、機嫌が悪くなった。
[女性・27歳(結婚5年以内)・共働き/家計の管理方法:財布は夫婦で別々。支払い項目別に家計を分担]

■家計の収支を細かく家計簿やエクセルで管理してほしがる夫と、月の貯蓄目標さえできていればあとは節約程度でいいと思っている妻とで、意見が不一致。結局、面倒なので家計簿やエクセル管理はしなくてよくなったけど、毎月の貯蓄の管理がずさんだと言われてけんかになった。
[女性・30歳(結婚5年以内)・共働き/家計の管理方法:生活費をそれぞれの収入に合わせて一定額ずつ負担。残りはそれぞれの小遣いまたは貯金]

家計管理を円滑に、上手に貯蓄をするために。結婚前にふたりで話し合っておくべき 4か条

家計管理を円滑に、上手に貯蓄したい……それは、多くの夫婦が思っているはず。ましてやお金の管理をめぐって夫婦げんかなどもってのほかですよね。そのためには、結婚前に夫婦でどんなことについて話しておくといいのでしょうか。それぞれの収入や貯蓄、小遣いなどについてアドバイスします。

それぞれの収入をオープンに
夫婦それぞれの収入をオープンにして、ふたり合わせた収入の総額を把握し合いましょう。収入は、昇給で増えたり、産休・育休で減ったりと変わることもあるので、年に1回は夫婦で話し合いを。タイミングとしては、年末年始がオススメ。源泉徴収票を持ち寄って。

それぞれの小遣いも大切に
自由に使えるお金は、夫婦どちらにも必要。家計管理を一手に握る専業主婦(夫)であっても、小遣いは必要です。というのも、収入から生活費や貯蓄分を抜いた金額のすべてを小遣いとして使ってしまう可能性があるからです。たとえば収入の何割などと金額を決めて、生活費と小遣いを分けたほうが、支出を抑えられます。

買いたいもの・やりたいことを明確に
どんなことにお金を使いたいのか、その優先順位を含めて夫婦で話し合うことも大切です。特にお金のかかる子どもの教育・住宅・老後は欠かせないテーマ。子どもをどんな学校に入れたいのか、どんな家に住みたいのか、老後はどんなふうに暮らしたいのかなど、具体的に夫婦でコンセンサスをとっておくと、あとあと揉め事を少なくできます。

貯蓄目標と、現在の貯蓄額を把握して
買いたいものややりたいことなど将来の計画を立てたら、夫婦で目標の貯蓄額を決めましょう。また、配偶者に収入をオープンにしたくないという人もせめて「いつまでに・いくら貯める」という目標と、現在の貯蓄額を、ふたりで把握しておきましょう。たとえば夫婦で共有できる銀行口座のアプリなどを使って、夫婦それぞれが口座にお金を入れるようにすれば、お互いに収入を知られずに貯蓄額を把握できます。

どうやって家計管理している? 使っているのはアプリが多数!

家計の管理に使っているのは、スマホアプリとの回答が多数。さまざまなアプリが登場していますが、中でも金融機関の口座と連携しているアプリが便利です。貯蓄口座だけでもいいので、いくら貯まっているかを把握できるのでオススメです。それでは先輩カップルが実際に使っているアプリや、その理由をご紹介します。

Q. 家計管理に使っているものは?
1位 スマホアプリ [26.3%]
2位 ノート [22.1%]
3位 エクセル [17.4%]

Q. 使っているアプリは? 選んだ理由は
1位 家計簿Zaim  [13票]
■レシートの画像を撮るだけで簡単に入力できるから。
[女性・29歳・専業主婦・結婚5年以内]

2位 マネーフォワード[8票]
■銀行やカード、ポイントやマイルも登録できるから。
[女性・33歳・共働き・結婚5年以内]

まとめ

上手な家計管理のために大事なことは、どんなことにお金を使っていきたいか、夫婦で話し合うことです。やりたいこと・買いたいものについてふだんからよくコミュニケーションがとれている夫婦は、貯蓄力が高いものです。新婚のうちに貯蓄の目標金額を設定して、情報を共有して、ふたりの力で貯めていく仕組みをつくっていってくださいね。

●教えていただいた方

ファイナンシャルプランナー 鈴木さや子さん
mamaTanoマネーサロン代表。
マネー相談、セミナー講演、執筆などを中心に幅広くお金の知識を伝える。

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